制汗剤の使用場面を2006年と2016年で比較すると、汗前ケア派に加えて汗後ケア派が増加しており、汗・ニオイのケアの二極化が見られます。
女性1,036人(15~59歳)を対象に意識調査を行った結果、汗に対するネガティブな意識とポジティブな意識が混在し、ケア意識に違いがあることが見えてきました。
実際に汗・ニオイのケアを行うタイミングを紐解いてみると、汗前の「自宅で(外出時)」が70.7%と最も多く、次に「運動のときやその前後」が42.5%と汗後のタイミングのケアが挙げられました。
「汗をかくことは体にいいこと」だと考える人は94.8%と、“汗をかく”ことはポジティブに捉えられていることがうかがえます。
一方で、その中の67.5%は「汗をかくことは体にいいことだが、出来るだけ抑えたい」と、“汗自体”はケアしたいという意識があることがわかります。
汗の中でも、事前にケアして防ぎたい「ネガ汗」と、自ら積極的に汗をかいて、汗をかいた後でケアする「ポジ汗」、ふたつの捉え方があると考えられます。
平成29年1月31日に発表された総務省統計局の労働力調査によると、平成28年(2016年)12月の就業者数は6,466万人で、前年同月に比べ81万人(1.3%)、25か月連続の増加。男性は29万人、女性は52万人増加しています。
汗・ニオイに対する意識の二極化の背景には、女性の社会進出が関係しているのかもしれません。
実際に有職者に、汗に対する意識を聞いたところ、5割以上(55.7%)が仕事中に嫌な汗を感じていると答えており、嫌な汗を防ぎたいという汗前ケアのニーズが生じているのではないかと考えられます。また一方で「ストレス発散のため、適度に汗をかくことは有効/必要」だと思う人も7割(74.8%)を超えています。
女性の社会進出が進み、ストレス社会で戦う女性が今後も増えていくことを考えると、それに比例してストレス発散のためにポジティブな汗をかくことに積極的になる女性も増えていくことになるかもしれません。