消費者実態調査 現代人の汗事情1
現代人の「汗・ニオイ」の意識はネガ汗・ポジ汗へ二極化

現代女性の汗・ニオイ事情に何がおきているのか?

制汗剤の使用場面を2006年と2016年で比較すると、汗前ケア派に加えて汗後ケア派が増加しており、汗・ニオイのケアの二極化が見られます。
女性1,036人(15~59歳)を対象に意識調査を行った結果、汗に対するネガティブな意識とポジティブな意識が混在し、ケア意識に違いがあることが見えてきました。

ネガ汗・ポジ汗への二極化

制汗剤の使用場面が二極化している

実際に汗・ニオイのケアを行うタイミングを紐解いてみると、汗前の「自宅で(外出時)」が70.7%と最も多く、次に「運動のときやその前後」が42.5%と汗後のタイミングのケアが挙げられました。

2006年と2016年の制汗剤の使用場面の比較(ニベア花王調べ)

2006年と2016年の制汗剤2006年では汗前ケア派は48%、汗後ケア派は28%、両方ケアは24%。2016年は汗前ケア派は43%、汗後ケア派は41%、両方ケア派は16%。2016年の方が汗後ケア派が増加している。

どのようなときに汗・ニオイのケア行っていますか?

運動のときや運動の後が50.1%、電車やバスなどで移動しているときが45.6%、仕事をしているときが44.5%、知人や友人と会っているときが37.8%、恋人と会っているとき・デートのときが24.1%、屋外のイベント(フェス・バーベキュー、ハロフィンなど)に参加しているときが20.1%、朝起きたときが14.2%、学校にいるときが9.9%、食事をしているときが9.7%、入浴やシャワーの後が6.4%、自家用車・社用車で移動しているときが5.1%、その他が1.6%。

汗に対する意識について

「汗をかくことは体にいいこと」だと考える人は94.8%と、“汗をかく”ことはポジティブに捉えられていることがうかがえます。
一方で、その中の67.5%は「汗をかくことは体にいいことだが、出来るだけ抑えたい」と、“汗自体”はケアしたいという意識があることがわかります。
汗の中でも、事前にケアして防ぎたい「ネガ汗」と、自ら積極的に汗をかいて、汗をかいた後でケアする「ポジ汗」、ふたつの捉え方があると考えられます。

汗をかくことはどのようなことだと考えますか?

汗をかくことは身体にいいことだから、積極的に汗をかきたいと考える人が27.3%、汗をかくことは身体にいいことだが、できるだけ抑えたいと考える人が67.5%で、あわせて94.8%の人が汗をかくことは身体にいいことと考えている。

汗の二極化の背景にある社会情勢

平成29年1月31日に発表された総務省統計局の労働力調査によると、平成28年(2016年)12月の就業者数は6,466万人で、前年同月に比べ81万人(1.3%)、25か月連続の増加。男性は29万人、女性は52万人増加しています。
汗・ニオイに対する意識の二極化の背景には、女性の社会進出が関係しているのかもしれません。

実際に有職者に、汗に対する意識を聞いたところ、5割以上(55.7%)が仕事中に嫌な汗を感じていると答えており、嫌な汗を防ぎたいという汗前ケアのニーズが生じているのではないかと考えられます。また一方で「ストレス発散のため、適度に汗をかくことは有効/必要」だと思う人も7割(74.8%)を超えています。
女性の社会進出が進み、ストレス社会で戦う女性が今後も増えていくことを考えると、それに比例してストレス発散のためにポジティブな汗をかくことに積極的になる女性も増えていくことになるかもしれません。

男女別就業者
総務省統計局「労働力調査(基本集計)平成28年12年分(速報)より」

  • 就業者
  • 実数:6,466万人
    対前年 同月増減:81万人

  • 実数:3,647万人
    対前年 同月増減:29万人

  • 実数:2,819万人
    対前年 同月増減:52万人

仕事で嫌な汗をかくことはどの程度ありますか?

よくあるが10.2%、たまにあるが45.5%で、あわせて55.7%の人が仕事で嫌な汗をかくことがある。

ストレス発散のために過度に汗をかくことは
有効・必要だと思いますか?

そう思うが25.0%、どちらかというとそう思うが49.8%で、あわせて74.8%の人がストレス発散に汗をかくのは有効と思っている。

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