専門医に聞く!子育てお悩みQ&A
New 2024.12.25
#おしっこ
2カ月くらいから、夜寝ているときは1回もおしっこをしなくなりました。長いときは、夜12時に寝て、お昼の12時に起きますが、その間1回もしていません。けれど、起きているときは、1回が少量のときもありますが、だいたい12回くらいしています。問題ないのでしょうか?(生後4カ月)
回答した専門医
小児科医師 (医学博士)
三井 俊賢 先生
医療法人社団育心会理事長
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小児科専門医、小児科指導医。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、慶應義塾大学病院に勤務し、同小学校・中学校で校医としても子どもたちの健康に携わってきた。医療法人社団育心会を立ち上げ「すべては子どもの笑顔のために」という想いで、小児科の枠を超え、子どもを取り巻くさまざまな面から包括的に支える診療に日々励んでいる。現在、3人の子育てに奮闘するパパとして、親御さんの気持ちに寄り添いながら、子どもたちやご家族に安心と笑顔を届ける医療を目指している。
生後3カ月ぐらいまでの低月齢の赤ちゃんは、膀胱の容量が少なくおしっこをためておく力も未熟です。そのため、母乳やミルクを飲むと出るので昼夜を問わず頻回におしっこをします。
しかし、成長とともに膀胱の容量が増え、ためておく力がついてくるので1回の量が増え、回数が減っていきます。さらに自律神経が成熟してくると、夜間のおしっこの回数も減っていきます。そのようになってくるのは、だいたい生後6カ月ぐらいでしょう。
おしっこの間隔があいたときは、寝る前に飲んだ水分量や寝る直前のおしっこの量、間隔があいたあとの最初に排泄したときのおしっこの様子を確認しましょう。
寝る前に飲んだ水分が少ない、あるいは寝る直前にたっぷり排尿していれば、睡眠中の尿の量や回数が減ってもおかしくありません。起床後の排泄量が多量であれば、単にためておく力が早く育っているだけかもしれません。
また、機嫌はよいか、食欲はあるか、おしっこのこと以外に心配な症状はないかといった体調のチェックもしておきましょう。
体調がいつもどおりで、以下に当てはまる場合は、心配いらないでしょう。
生後6カ月ぐらいになるとおしっこをためる機能が発達してくるため、1回の量が増えて回数が減ってくるのが普通です。
また、赤ちゃんは新陳代謝が活発なため、たくさん汗をかきます。特に気温が高い時期は汗をかきやすいので、その分おしっこの量は減りやすくなります。
おしっこの量が少ないとき心配なのは、体内の水分量が減る脱水症や膀胱や腎臓に関する病気が隠れている場合です。特に6カ月ぐらいまでの赤ちゃんで以下の症状が見られるときには受診を検討しましょう。
排尿までに時間がかかり泣きぐずるなど機嫌が悪い場合や、排尿しておむつを替えた直後にすぐにまた少量排尿するといった場合は注意が必要です。
「膀胱尿管逆流症」という尿管から膀胱に尿が逆流する病気や、「膀胱憩室(けいしつ)」という膀胱から尿道までの間に何らかの通過障害が起こる病気などが潜んでいる可能性があるため、気づいた時点でかかりつけ医を受診しましょう。
発熱がある、下痢や嘔吐があると同時に半日おしっこが出ない場合は、脱水症を起こしている心配があります。夜間でも受診しましょう。
特に赤ちゃんがぐったりしている、口が乾いている、泣いても涙が出ないような状態のときは、急ぎ受診を検討してください。
汗をかくなどで体内の水分の量が減ることで、おしっこの色がレンガ色になったり、濃い黄色~オレンジ色~茶色になったりすることはよくあります。
ただし、まれですが赤いおしっこが出ることもあります。その場合は、膀胱炎、腎炎などの可能性がでてきます。気づいた時点でおむつを持って受診しましょう。
体内の水分量が減ったり、排尿してから時間が経ったりするとおしっこのにおいがきつくなることがあります。ただし、なかには感染症などによってにおいが変化することもあります。気になる場合は、気づいた時点でおむつを持って受診しましょう。
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