猫に多い口腔疾患
現在、当院でも歯科検診の真最中で、たくさんの猫の口の中を検診しています。猫は、口腔内疾患が多く、早いうちから口腔衛生には気を配りたいところですが、なかなか口の中を触らせてくれないのが現状ですね。最近では、歯垢をとってくれるフードや細菌を減らすリンス剤なども出ていますので試してみてください。
11歳でご飯が食べられなくなるほど歯周病が進んでいたとすると、かなり重症であったと想像できます。こういった場合は、歯周病に身体が反応していて、本来ならば白血球は増えていなければなりません。また、常に免疫反応が身体に起こっているわけですから、血液の中のグロブリンタンパク質も上昇しているはずです。エルザさんの場合は白血球が少なかったようですので、歯科処置後に、この白血球が反応してきて増えているかを確認した方が良いと思います。
現在、体重は増えてきていますか。まず始めに調べなければならないのは、退院してから体重が増えているか、毛づやは回復しているかです。これは、飼い主の方が一緒に生活をしていてもっともわかりやすい指標だと思うのですが。口の色も見ることが出来るようならば、健康的なピンク色をしているか確認してください。
フードに工夫を
お腹が空いたというのであれば、食欲はあるようですから、フードの工夫は大切です。長い間消化器系がからになっていると、消化器の粘膜にも栄養がいっていなかったことになるので、まずは水分を多く含んだ柔らかいものから始めます。もともとドライフードしか口にしないような猫ちゃんの場合、最も苦労するのがこの点です。フードをあげる時には、いくつかの種類を少量ずつ入れたお皿を用意し、嗜好性を確認します。猫は甘みを感じず、酸味に反応すると言われています。お酢を少したらしてみるのも良いそうです。また、脂質の多いフードを好みますので、動物性の油を少し加えてみるのも良いでしょう。
重度の歯周病では、痛くて食べられないケースもあります。こういった場合は食道婁(しょくどうろう)という方法で、口からではなくチューブを使って栄養補給をします。
退院後は状態確認のため3日ぐらいは様子を見ますが、体重が減少する、具合が安定しない場合は、まめに動物病院に問い合わせ、診察を受けることが大切です。身体検査をしていただき、必要な再検査を受けて下さい。