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猫に関するよくあるご質問

 

排泄のしつけ・スプレー行為

家中におしっこをする

4歳と1歳のオス猫です。2匹が家中におしっこをし、あちこちからにおいがして困っています。以前はそれほどでもなかったのですが・・・。2匹とも去勢はしていません。できれば去勢せずにしつけ直したいと思っています。家の中で飼っており、外へはリードをつけて庭を散歩させる程度です。最近、壁もよくひっかくようになりました。壁は直せるので我慢していますが、においは仕事場までついてくるので困っています。(京都府宇治市 Thomasさん)

これは、縄ばりを主張するスプレー行為。

 オス猫が家中におしっこをする。これは、尿のにおいを使ったマーキング(スプレー行為)で、去勢をしていない猫を多頭飼育していれば、ごく当たり前に起こる現象です。
 スプレー行為の場合は、比較的少ない量の尿を、尾を立てた姿勢で垂直面に噴射します。これは、においをかぐのに都合のよい高さに、通常の排泄より広く噴射するためです。
 スプレーしやすい場所としては、家や部屋の入り口、人や他の猫の通り道、新しいものや家具など。とくにオス猫は、自分の縄ばりの通り道、交差点、境界部分に念入りにマーキングします。Thomasさんは、まず、猫の排尿姿勢や場所を観察して、通常の排泄か、スプレー行為かを見極めてください。
 スプレー行為には、その地域の猫の個体識別や動きを示すだけでなく、繁殖期にメスをおびき寄せるという性的な役割があります。また、新しい環境に置かれたときや、自分の縄ばりによそ者が侵入してくる不安があるとき、縄ばりを守り、心を落ち着かせるために、スプレー行為(においづけ)をおこなうこともあります。
 今回のご相談では、4歳と1歳の去勢していない猫が同居をしていて、以前はそれほどでもなかったのに、家中におしっこをするようになったとのこと。これは、後に入った猫が性成熟したため、双方がテリトリーを主張して、スプレー行為を行っていると考えるのが妥当でしょう。壁をよくひっかくようになったのも、ひっかき傷をつくり、目に見える形で、テリトリーを主張するためだと思われます。

去勢手術と室内の消臭を行う。

 例えば、高層住宅に住んでいて、外界からの刺激がなく、テリトリーを主張する必要性も、性的刺激もない場合は、去勢手術を行っていなくても、スプレー行為や、テリトリーを主張するための爪とぎは、見られないこともあります。しかし、一軒家など、つねに外には魅力的なメスが歩くかもしれない環境で、メスを取り合うオス同士が限られた範囲の中で飼われていたとしたら、スプレー行為を「しつけ」だけでやめさせることは不可能ですし、猫にとっても苦痛なことです。縄ばりを侵されるかもしれないという不安と、性的な理由から行っているスプレー行為を、人間が頭で考える「しつけ」という観念では修正することはできないのです。
 Thomasさんは去勢をしたくないとのことですが、もし本当にスプレー行為をやめさせたいとお考えなら、猫の健康のためにも、まず去勢されることをおすすめします。去勢をすることで、性的な縄ばり争いをする必要がなくなるので、同居のオス猫を受け入れやすくなります。去勢手術後は、血液中のホルモン濃度の関係から、スプレー行為がなくなるまで1週間ほどかかることもあります。
 去勢手術で、尿スプレーの問題の約90%は解決するといわれていますが、残りの10%は解決できないことがあります。また、単頭飼育より、多頭飼育の方が解決しにくいといわれています。この場合は、猫の通り道の交差点や目立つような位置に、猫が安心できるフェロモン製剤を振りかけたり、それぞれが隠れて安心できる隠れ家をいくつか用意して、テリトリーがかち合わないようにしたりしてみましょう。
 それから、室内にしみついた尿のにおいを徹底的に取り除くことも大切です。性成熟を迎えたオス猫の尿のにおいは非常に強く、簡単には消えないと思いますが、少しでもにおいが残っていると、再びそこでスプレーをしてしまいます。それこそ家を改装するくらいの覚悟で、徹底的にお掃除&消臭を行ってください。

(回答:ACプラザ苅谷動物病院 葛西橋通り病院院長 内田 恵子先生)
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