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愛猫と暮らす生活事典

 

猫学

猫のからだのしくみ-1

猫の五感

 猫も人間と同じように、「視覚」「嗅覚」「聴覚」「味覚」「触覚」といった五感を働かせて生活しています。しかし、それぞれの感覚器の能力は、人間とは大きく異なります。人にとっては視覚がとても重要で、五感を利用する割合をみると、視覚が8割以上を占めていて、見ることによってさまざまな情報を収集し、判断しています。
 一方、猫は聴覚がとても敏感。小さな耳をパラボラアンテナのように動かして、さまざまな音をキャッチします。また、立派なヒゲも大切な感覚器のひとつです。

【嗅覚】鼻だけでなく口でもニオイを感じとる

 猫の嗅覚は犬よりは劣るものの、ニオイを感じとる細胞の数は人の2倍、嗅ぎ分ける能力は数万~数十万倍あると言われ、いろいろなものを嗅覚を使って判断しています。猫が飼い主や身の回りのものにスリスリと体をこすりつけるのも、自分のニオイをつけるため。このニオイは人間にはまったく感じることができませんが、猫はこのニオイを嗅ぐことで、安心感を得ることができます。
 また、猫は鼻だけでなく口でもニオイを感知することができます。猫は口の中の上あごに、「ヤコブソン器官」という鼻とは別のニオイを嗅ぐ器官をもっていて、ここでは、おもにフェロモンやマタタビなどのニオイを感じ取ります。猫が鼻にシワを寄せ、口を半開きにして笑っているような顔をしていたら、ヤコブソン器官でニオイを嗅いでいるとき。このときの顔は「フレーメン反応」と呼ばれています。

【聴覚】人には聞こえない高音がよく聞こえる

 猫の五感で一番優れているのは聴覚です。人が聞き取れる音の周波数が20~2万ヘルツ、なのに対し、猫では30~6万ヘルツまでの高音を聞き取ることができます。また、猫は音源の方向や音源までの距離を知る能力にも優れています。小さな三角形の耳は、左右別々に動かすことができます。この能力によって、高音を出すネズミなどの獲物がどこで動いているのか、獲物までどれくらいの距離があるのかを、暗闇の中でも正確に判断し、獲物を捕らえることができるのです。
 飼い主が帰ってくると玄関でちゃんとお出迎えしてくれるのは、遠くから飼い主の足音などを聞き取っているためです。

【視覚】暗いところもよく見える

 猫の視力は人間ほどよくありません。また、色は「青」と「緑」は識別できるけれど赤い色は見えません。猫が活発に行動する夜の暗闇や月明かりの下では、そもそも色があまりわからないので、色を感じる機能はあまり必要なかったと言えます。
 その分、猫の目は暗闇でも見える能力が備わっています。網膜にある光を感じる「杆体(かんたい)細胞」の数は人間よりたくさんあります。さらに、猫の網膜の後ろには「タペタム」という反射鏡があり、網膜を通り過ぎた光をもう一度網膜に送り返して、人間の6分の1程度の光量でも物を判断できるといいます。暗闇で猫の目が光るのも、タペタムで光が反射されるからです。
 暗いところでは光を少しでも多く取り入れようと瞳孔を開き、明るいところでは光が入りすぎないように縦に細めて調節します。この様子が、「猫の目のように気まぐれ」と言われるゆえんです。

【味覚】酸っぱい味には敏感

 猫は食べ物のおいしさを、味覚よりはニオイで判断しています。しかし、猫の舌にも人間と同様に味を見分ける味蕾があり、苦味や酸味、塩辛さなどを感じることができると言われています。特に酸っぱさを敏感に感知しますが、これは、動物の肉が腐っているかどうかを判断するために発達したと考えられます。一方、猫は砂糖などの甘さには反応しないといわれております。
 また、舌の表面がザラザラしているのは、骨についている肉をこそげ落とすフォークの役割、水をすくって飲むスプーンの役割、毛づくろいのときのブラシの役割があります。
 ちなみに、熱い物が苦手なことを「猫舌」と言いますが、そもそも自力で生活していれば、動物は加熱調理した熱いものを食べる機会はありません。だから、猫に限らず、動物は全般的に、自分の体温より高温の物を食べるのは苦手です。

【触覚】ヒゲでさわって障害物を感知する

 猫といえばヒゲが特徴的ですが、これは飾りで生えているわけではありません。人間のヒゲと大きく違うのは、「触毛」と呼ばれる敏感な感覚器であるという点です。猫のヒゲは目の上、頬、口の横、顎の下などにありますが、猫はこれを障害物などを感知するために利用しています。
 猫のヒゲの根元には、たくさんの神経が集中しているので、ヒゲの先端に何かが触れば敏感に感じ取ることができます。猫が狭いところや暗いところをすいすい歩けるのは、ヒゲがアンテナの役割を果たしているからです。猫のすべてのヒゲの先端を結ぶと、顔より一回り大きな円になりますが、それが猫の通り抜けに必要な大きさだと言われています。ヒゲを短く切ってしまったら感覚が狂ってしまうので、猫のヒゲは絶対に切らないでください。

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