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赤ちゃん相談室

おしっこの気がかり

量が多いのに、においもきついのはなぜ?

おしっこの臭いが極端にきつくなっても、機嫌よく遊んだり、ミルクを飲んでいれば心配ないとのことですが、おしっこの1回量が多く、においがきついことがあります。抱っこしていると「おしっこが出たかな?」とわかるほどです。においがきつく量も多いと、糖尿病ではないかと心配してしまいます。赤ちゃんが糖尿病になるのはどんなときなのでしょうか? 先天性のことが多いのでしょうか?(みー 2カ月)

おしっこ特有のにおいは、おしっこに含まれる尿素が細菌によって分解され、アンモニアに変化して生じます。おしっこの量が多ければ、尿の成分も薄められて臭いも薄くなるように思いますが、必ずしもそうとは限りません。

においがきつく感じられる場合として、細菌の活動が活発になる条件がそろったときが考えられます。たとえば、冬より夏のほうが気温が高いため細菌の活動は活発になります。また、おむつを替える間隔が長いときには、そのおむつ内で細菌がより多く増殖します。

この赤ちゃんの場合、まだ2カ月ですから、おしっこの回数も非常に多いはずです。たまたまおしっこをしたときに抱っこしていてにおいをきつく感じたものの、実は、前回や前々回のおしっこがおむつに吸収されていて、時間のたったおしっこのにおいをお母さんが感じたのかもしれませんね。腎臓から尿管、膀胱、尿道という排泄の臓器の中で何らかの炎症などが起こっていて尿に異常をきたしていれば、発熱があったり、排尿時に痛みがあったりと、赤ちゃんにも不快な症状があって機嫌の悪さなどに現れるはずです。
思ったより量が多く、たまたまおしっこのにおいにきつさを感じても、やはり全身状態がよければ心配はないと思います。

また、一般的に糖尿病があると、排尿回数が多く、においがきつくなりますが、それは成人の糖尿病での症状であり、赤ちゃんにすぐに当てはまるものではありません。
赤ちゃんでも糖尿病はありますが、先天性であれば、尿の異常が起こるのと同時に身長や体重の増加が悪くなるなど、発育・発達に何らかの影響が出ます。

また、成人の糖尿病が生活習慣にもとづくものが多いのに対し、小児の糖尿病はウイルス感染症に続発して発症することが多く、たいていは上気道炎症状が先行していたり、「流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)」が先行しています。ただ、それは糖尿病を発症してから振り返ってみると「あのときのかな?」という程度にわかるもので、糖尿病に特異的なウイルス感染というわけではありません。少なくとも、2カ月の赤ちゃんでは起こりえないことです。
このようなことを理解したうえで、それでもやはり心配であれば、医療機関を受診して尿検査を受けるとよいでしょう。赤ちゃんでも簡単におしっこをとれる採尿用のパックもあります。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック

院長 川上一恵先生


医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

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