赤ちゃんとママ・パパのための情報

赤ちゃんのおしっこ
黄色いおしっこと無色透明のおしっこの違いは?

メリーズ公式Instagram 子育て情報発信中!

すごくアンモニア臭がして黄色いおしっこのこともあれば、無色透明で何も臭いがしないときもあります。この違いは何なのでしょう。ちなみに、現在はミルクで育てていて、たまに果汁を飲ませています。
(3カ月 グラウ)

fukidashi

時々、おむつに黄色く色がついていて臭いがきついことがあります。これは病気のサインですか? それとも食べ物の影響なのでしょうか。
(10カ月 PON)

fukidashi

赤ちゃんのおしっこは、大人に比べて色が薄く、臭いも強くないのが普通です。これは、まだ尿を濃縮する力が弱いからです。
尿が作られるしくみを簡単に説明しましょう。
まず、腎臓の「糸球体」というところで血液が濾過されて原尿ができます。これは1日に排泄される尿の10倍くらいの量です。原尿は次に「尿細管」というところに向かいますが、ここで体内で使える成分と水分が再吸収され、残りが尿として排泄されます。

乳児期はこうした一連の機能が未熟なので、濃い尿を作ることができません。大人のような尿の濃縮力がついてくるのは2歳を過ぎてからで、この頃になると濃い尿を作る能力はほぼ大人と同じレベルに達し、尿の色が濃くなり臭いも強くなります。

ただ、2歳未満の時期でも、赤ちゃんは日々機能を獲得していますから、0歳児でも発熱によって体内の水分量が減ったときや暑くて汗をたくさんかいたときなどは、尿が濃い色になることもあります。
また、発汗の影響以外に、尿の色や臭いは、飲んだもの、食べたものの成分によって影響を受けて変化します。

グラウさんの場合、無色透明のときと色の濃いときがあるのは、おそらく果汁の影響だと思われます。果汁中の色素によって黄色味の強い尿になったり、臭いがきつくなることもありますが、これは心配なことではありません。

PONさんの場合は、もう10カ月ですから尿の濃縮力も少しずつついてきています。離乳食でもいろいろなものを食べているでしょうから、お母さんが感じているように食べ物の影響で尿の色や臭いが変化してきたのでしょう。極端に尿量が減ったり、不機嫌な様子がなければ、病気を心配することはありません。

なお、排泄してからおむつ替えまでの時間があくと、おむつにしみ込んだ尿が細菌の働きで分解されて強い臭いになることがあります。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック
院長 川上一恵先生

医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

Page Top