専門医に聞く!子育てお悩みQ&A

Q.げっぷをさせたのに赤ちゃんが授乳後に吐きもどすときは?【医師が回答】

2025.03.03 New

#授乳 #不調・トラブル

授乳後にげっぷをしっかりさせても、かなり吐きもどすことがあります。それと母乳を飲んでいるときに、体を反り返すことがあるのですが、それも吐くことに関係していますか?(生後0カ月)

授乳後、毎回母乳を吐きもどします。飲ませたあとはげっぷをさせ、しばらく縦抱きにしているのですが、顔を真っ赤にしてもがいたりいきんだりします。どうしたらいいのでしょう。(生後2カ月)

回答した専門医

藤井 朋子先生の写真

小児科医師 (医学博士)
藤井 明子 先生
どんぐり発達クリニック院長

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小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。東京女子医科大学大学院博士課程を修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括に就任。子ども一人ひとりの個性を大切にしながら、親御さんが抱える日々の子育ての悩みにも寄り添う診療を行うよう努めている。自身も3人の子どもを育てる親として、子育ての楽しさや難しさを身をもって感じており、親としての視点を大切にし、子どもとご家族の健やかな成長を支えることを心がけている。

A.赤ちゃんの吐きもどしは生理的現象の場合も多いので、量やその他の症状で判断して

赤ちゃんの胃は大人と違ってストンとしたとっくりのような形をしているうえ、胃の入り口の締まりが弱いので、げっぷと一緒に乳汁をもどしやすい構造です。

授乳中に飲み込んだ空気は、授乳直後に一度出てもしばらく経つとまた胃の上のほうに集まってきます。そのため直後にげっぷをさせても、しばらく経ってから、またげっぷが出て一緒に乳汁をもどしてしまうことがあります。
これらは生理的現象のため、毎回吐いてしまったとしても体重が順調に増えていて機嫌よくしているようなら、まず心配はいらないでしょう。

ただし、授乳の直後に毎回噴水のように激しくもどしてぐったりするときや、もどし方が次第に激しくなり、よく飲むにもかかわらず体重が増えなくなってきたときは、病気が隠れていることがあるのですぐに受診しましょう。
なお、授乳中に体を反らせたりいきんだりするのは、この時期の赤ちゃんによく見られることなので心配ありません。

赤ちゃんの吐きもどし、「吐乳」と「溢乳」の違いは勢いと量

赤ちゃんが乳汁を吐くことを吐乳(とにゅう)といいます。そのなかでも、授乳後しばらくたって口の端からタラーッと母乳やミルクが流れてくるものを溢乳(いつにゅう)といいます。

溢乳は、授乳で一緒に飲んでしまった空気があとからげっぷとして出たはずみに、乳汁が一緒にもどってきてしまうために起こるものです。
溢乳やこれらのケースは、体の構造が未発達なことで起こるものです。赤ちゃんの飲み方が上手になり、胃の構造が発達していくと自然に解消されます。

勢いのよい吐乳の原因

吐乳のなかには、溢乳とは違って勢いよく多くの乳汁を吐きもどすケースもあります。吐きもどしたあとも機嫌がよく体重も増えているようならその原因はおそらく、次の3つのうちのいずれかでしょう。

  1. げっぷが出るはずみに出てしまう
  2. 胃と食道の間の筋肉が弱めで吐きやすいタイプ
  3. 母乳やミルクの飲みすぎ

原因別 赤ちゃんの吐きもどし対処法

吐きもどしが多いとき、どのようにケアをしたらよいのか原因別に紹介します。
大切なのは、吐いた乳汁がのどに詰まって窒息しないよう、すぐに寝かせず、寝かせるときは体を横向きにすることです。丸めたタオルなどで体を支えておくと横向きを保てます。

空気を飲み込みやすい・げっぷが足りない

空気を飲み込みやすいタイプの赤ちゃんや、「げっぷが足りないかも…」と思う場合は、母乳やミルクを一気に飲ませず途中で休憩を入れ、げっぷをさせながらゆっくり飲ませます。

胃食道逆流を起こしている

胃と食道のつなぎ目の筋肉が弱めで胃食道逆流を起こしやすい赤ちゃんの場合は、逆流を防ぐために飲み終わったあと30分ほど縦抱きにします。首がすわっていない赤ちゃんの場合は、大人が首をしっかり支えて縦抱きにしましょう。

母乳やミルクを飲みすぎている

低月齢の赤ちゃんは満腹を感じる神経が未熟です。そのため、与えられたら与えられた分だけ飲んでしまうのですが、胃の容量が小さいので吐きもどしてしまいます。母乳の場合は時間を決めて切り上げ、ミルクは量を減らしてみましょう。

吐き戻しで受診を検討すべきサイン

授乳直後に毎回噴水のように激しくもどすときや、もどし方が次第に激しくなり、よく飲むにもかかわらず体重の増えが鈍ってきた場合、「肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)」という病気の可能性があります。これは、胃の出口にある「幽門」というところが次第に厚くなる病気です。

この病気は先天性の場合もありますが、多くは生後2週間目ごろから症状が目立ってきます。赤ちゃんの吐きもどしは生理的なものがほとんどですが、なかにはこのような病気が隠れている場合もあります。激しく嘔吐を繰り返すときやぐったりしてきたときは小児科を受診しましょう。

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