専門医に聞く!子育てお悩みQ&A
2025.03.03 New
#うんち #不調・トラブル
今までゆるゆるのうんちしか出たことがないので、下痢なのかどうか見分けるのが難しいです。どういう状態のときに下痢と考えたらいいですか?(生後6カ月)
回答した専門医
小児科医師 (医学博士)
藤井 明子 先生
どんぐり発達クリニック院長
プロフィールを読む
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。東京女子医科大学大学院博士課程を修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括に就任。子ども一人ひとりの個性を大切にしながら、親御さんが抱える日々の子育ての悩みにも寄り添う診療を行うよう努めている。自身も3人の子どもを育てる親として、子育ての楽しさや難しさを身をもって感じており、親としての視点を大切にし、子どもとご家族の健やかな成長を支えることを心がけている。
赤ちゃんのうんちが下痢かどうかを判断するポイントは、通常のうんちと比べて明らかに違ってゆるいこと、そして回数が次第に増えてくることです。
また、嫌なにおいが鼻をつくときも要注意です。下痢便は未消化のまま排泄されるので腐敗臭や酸臭を伴うことがあります。
普段から軟便で、ゆるいうんちが下痢かどうかわからないときは、回数とにおいをチェックしましょう。うんちの回数は以下を目安にしてみてください。目安の2倍以上など、明らかに回数が多い場合には下痢と考えるとよいでしょう。
新生児はうんちをためておく機能が未熟なため、授乳のたびにうんちをすることも珍しくありません。そのため排便回数は個人差もありますが、1日1~2回の場合もあれば多い子では10~15回のこともあります。においはヨーグルトのような甘酸っぱいにおいです。
生後1〜4カ月では消化機能や排便の機能がだんだんと発達してくるため、1回の排便量が増え、回数が減ってきます。回数は個人差が大きいですが、1日に3~5回くらいの場合が多いでしょう。
ミルクを飲んでいる赤ちゃんは、母乳の赤ちゃんに比べてうんちの回数が少ない傾向にあります。においは引き続き甘酸っぱいにおいがします。
離乳食が始まると、開始直後はうんちがゆるくなったり硬くなったりすることがあります。このころにはうんちの回数はさらに少なくなり、個人差はありますが、1日1~4回くらいに落ち着いてくるでしょう。
においは離乳食が進むにつれて大人の便のにおいに近づいていきます。
うんちの状態の変化と共に以下のような様子が見られるときは、小児科を受診したほうがよいでしょう。
普段と比べて多少便がゆるめでも機嫌がよく、ほかに病的な症状がなければ一時的なもののこともあるため様子を見てよいでしょう。
病院で下痢と判断されたら、自宅では次のようなケアを心がけてみましょう。
※病院でケアについて指示されたことがあれば、そちらを優先しましょう。
下痢のうんちは刺激が強いため、おしりはおしりふきの摩擦にも敏感な状態です。シャワーで流すか、洗面器に張ったお湯などで洗い流し、よく乾かしてからおむつをつけましょう。
下痢のうんちが皮膚についた状態が長くなるほど、かぶれやすくなります。うんちが出たらすぐに取り替えましょう。
下痢をしているときは、体内の水分が不足しやすくなります。離乳食前なら母乳やミルク、離乳食後なら湯冷ましなど赤ちゃんが飲みやすいものをこまめに飲ませましょう。
下痢だけで熱などの症状がなくても、不要不急の外出は避けましょう。自宅で静かに過ごさせることが大切です。
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