Q.40代の尿もれは、更年期や閉経と関係あるの？

尿もれの要因の１つに、骨盤底筋のゆるみがあります。骨盤底筋がゆるむと、尿道を締める力が弱くなり、尿もれを引き起こします。「更年期になると、尿もれが起こりやすい」と言われるのは、更年期は女性ホルモンが激減し、その影響で骨量や筋肉量が減って骨盤底筋や尿道がゆるみやすくなるからです。

ただ、骨盤底筋がゆるむのは、更年期に限ったことではありません。妊娠・出産も骨盤底筋がゆるむきっかけになります。また、妊娠・出産を経験していなくても、日常の姿勢の悪さや肥満などが原因でゆるむことがあります。つまり、年齢に関わらず、尿もれになる可能性はあるのです。実際、私のクリニックでは、尿もれ・頻尿で受診する20代・30代女性の方々もかなりいらっしゃいます。

40代であれば、更年期が始まっているのかどうか、判断に迷うところですね。更年期は、「閉経の前後10年間」を指し、個人差はありますが日本人の閉経年齢は平均50.5歳です。その点から見ると、ご相談者はまだ更年期ではないかもしれません。妊娠を希望されていて、更年期かどうかが気になるのであれば、婦人科を受診してホルモン値等の検査をしていただくことをおすすめします。