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さらピュア コラム
投稿日:2025年8月7日
今後30年以内に8割程度の確率で発生するとされている南海トラフ巨大地震をはじめ、災害は今日起きるかもしれません。だからこそ、常に備えておくことが大切です。防災意識は高まってはいるものの、まだまだ見落とされがちなのが、女性目線の防災です。女性が備えておきたいグッズや、知っておきたい知恵について、防災のプロに教えてもらいました。
危機管理アドバイザー
国崎 信江 先生
危機管理教育研究所代表
女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している防災のスペシャリスト。内閣府、文部科学省、東京都などの災害関連委員の要職を歴任し、さらにテレビやラジオ、新聞などでも実践的な防災術を積極的に分かりやすく伝えている。災害時には、いち早く被災地に入り支援活動を実施。実践的な危機管理指導で多方面から信頼を得ている。
災害時、女性がまず直面するのが、トイレ関連のお悩みです。大地震で断水すれば、トイレで水を流すことはできなくなります。また、マンションの場合は、排水管が破損してないことが確認できるまで水を流すことはできません。
さらに、避難所ではトイレ不足やトイレが劣悪な環境になることが予測されます。仮設トイレがあったとしても「男女別でない上に、不衛生なので、トイレを我慢していた」という女性の声は少なくありません。我慢が続くと、膀胱炎や脱水症状になることも。生理の時期や、頻尿の人であればなおのこと、悩みは深刻になります。
避難所では、人目があるので着替えができない、断水で下着が洗えない、たとえ洗濯できたとしても下着を干す場所がない、といった問題が。女性はデリケートゾーンを清潔に保つことができないと、腟炎や膀胱炎を発症しやすくなります。災害時、自分の健康を守るためには、こうした事態への備えも大切です。
被災地に潜む性犯罪リスク
災害時は、平常時よりも性犯罪が起こりやすくなります。加害者は元々その傾向がある人とは限りません。普段は理性的な人でも、被災で多大なストレスを受けると、ちょっとしたきっかけで理性が働かなくなることがあるのです。そのきっかけというのが、干してある下着だったりすることも…。性犯罪から身を守るためには、刺激となりそうなものをできるだけ除くことも重要です。
外出中に被災した場合、まず身の安全を確保することが第一ですが、その上で女性がまずすべきことは、近くの女性に声をかけること。被災時は1人で行動せずに、女性同士3人以上のグループで行動しましょう。2人だと意見が合わずに嫌な思いをすることもありますが、3人以上だと強調性が生まれます。また、女性同士だと、トイレや着替えなど困りごとの共通点が多いので、お互い助け合うことができます。
食品・飲料、生活用品、衛生用品の基本的な備蓄品以外にも、女性ならではの必需品も備蓄しておきましょう。
基本的な備蓄に加え、女性の必需品も用意をしましょう
避難所のトイレや仮設トイレには、ゴミを捨てるところがほぼありません。そこで準備しておきたいのが、ジッパー付き袋です。汚物を処理する際に、ただのポリ袋だと開け口を結ばなければならず、これが意外と手間になります。さらに結び目をほどいたり、結び直したりすることで手が汚染される心配もあります。防臭機能のあるサニタリー用ジッパー付き袋も販売されています。
透けないジッパー付き袋なら汚物の処理も簡単で安心です。
災害はいつ・どこで起きるかわかりません。自宅用の防災バッグとは別に、必要最小限の防災グッズを入れた防災ポーチを用意して、外出時には常に携帯するようにしましょう。
被災時、意外と活躍するのが45ℓや70ℓサイズの黒いポリ袋。断水したトイレの便器にセットすれば非常時のトイレとして使うことができます。また、外出先で携帯用トイレを使ったり、着替えをしたりするときは、ポリ袋に頭が入る切り込みを入れてポンチョ代わりに。さらに、レジャーシート代わりに使うこともできます。
携帯用トイレの使用も着替えも、人目をさえぎるために黒いポリ袋があると安心
災害では、なかなかトイレに行けない状況になりやすいうえ、非常時のストレスで頻尿や尿もれが起こりやすくなることもあります。一度でも尿もれ経験のある人は、尿もれ専用の吸水ナプキンを準備しておくと安心!「ロリエさらピュア」は、薄くてかさばらず、包装が生理用品のようなかわいらしいデザインなので、防災ポーチにいれておくのにも最適です。
おりものも少量の尿もれも気になる人には、通常のおりもの専用シートよりも吸水力が高い[3㏄~10㏄]がおすすめです。それ以上の尿もれ対策には、[15cc]以上のものをお選びください。
被災地に送られてくる支援物資の中には、生理用ナプキンも介護用の紙おむつもあります。しかし、尿もれ用の吸水ナプキンが届くことはあまり多くないようです。実際には、尿もれ、腟炎など、デリケートゾーンの悩みを抱える女性はたくさんいるのでしょうが、被災地では女性特有のデリケートな困りごとが表面化しづらい現状があります。
その理由の1つが、避難所運営にあたっているのが男性中心だということ。最近は「物資の配布は女性が望ましい」「避難所運営に女性の視点を」と言われるようになってきましたが、まだ改善は道半ばです。
防災に女性の視点が十分活かされるようになるまでは、自分で備えるしかありません。尿もれケア用品もその1つです。