赤ちゃんとママ・パパのための情報

赤ちゃんのおしっことうんち

おむつでわかる
赤ちゃんの病気

おしっこ、うんちは、赤ちゃんの体調を知るバロメータ。 おむつを替えたときは、捨てる前に必ずチェックしましょう。「いつもと違う!」というママ・パパの直感が、病気の早期発見につながります。異常を発見したときは、そのおむつを持参して受診を。ことに「血便」は急を要します。

アレッ!? と思ったらおむつ以外のこともチェック

  • 顔色

いつもと変わらずピンク色ですか?

  • 機嫌

あやしかけに反応しますか?ぐずってばかりいませんか?

  • 食欲

おっぱいやミルクの飲みっぷり、離乳食の食べっぷりは?

  • その他

発熱や嘔吐、発疹などの気になる症状はありませんか?排泄のときに痛がるようなそぶりは?

おしっこの心配

おしっこが赤い(色が濃い)・ピンク色

心配なし

いつもより多少色は濃いが、ご機嫌で母乳やミルクもよく飲んでいるとき。夏や暑い時期は発汗が増えるため、おしっこの量や回数が減っていつもより色が濃くなることがあります。

気づいたら受診

おしっこが明らかなピンク色に染まっているときは、血尿の疑いがあります。念のためおむつを持参して受診を。


おしっこが臭い

心配なし

おしっこをして時間がたつと、おむつの中はアンモニア臭が強くなります。朝、たっぷりおしっこを吸ったおむつが臭いのはそのため。昼間は、臭くなる前にこまめに交換してあげましょう。

気づいたら受診

せきや鼻水などの「かぜ症状」がないまま38度を超す熱が数日続き、おしっこが異常に臭くなったとき。尿路感染症※1が疑われます。


おむつに膿がついている

すぐに受診

乳児期には少ないものの、男の子であれば亀頭包皮炎※2が疑われます。膿がついていなくても、おしっこが出にくい(排尿のときにおちんちんの先端がふくらんで、おしっこの出方が糸のように細い)、おしっこをするときに激しく泣くなどの症状があれば、この病気を疑ってすぐに受診を。


量(回数)が少ない

心配なし

暑い季節は汗をよくかくので、おしっこの量も少なめに。いつもほどおむつが湿っていなくても3~4時間に一度は出ているようなら安心して。

すぐに受診

授乳期の赤ちゃんで、昼間半日以上おしっこが出ていないときは要注意。脱水症※3の心配があります。

うんちの心配

イチゴジャムのような血便

夜中でも大至急病院へ

ほとんど便成分のない、イチゴジャムやトマトケチャップのような血便が出たときは、腸重積症※4が疑われます。


白色・クリーム色のうんち

気づいたら受診

生後1カ月を過ぎても黄疸が続き、下痢ではないものの、うんちが白色やクリーム色になってきたときは胆道閉鎖症※5が考えられます。


下痢が続いてうんちが白くなった

気づいたら受診

下痢が次第に激しくなり、うんちが白くなったとき、さらに米のとぎ汁のような水様便になったときは、白色便性下痢症※6です。


真っ黒なうんち

すぐに受診

赤ちゃんにはめったにないことですが、消化管からの出血※7がある可能性があります。


粘液が混じっている

心配なし

離乳食にバターなど油っぽいものを使うと、うんちに鼻水のような粘液が混じることがあります。食べさせたものに心当たりがあれば心配せずに。

すぐに受診

粘液に血液が混じっているときはすぐに受診を。細菌性の腸炎を起こしている疑いが。


食べたものがそのまま出る

心配なし

繊維質の多いものは、未消化のまま出てしまうことがあります。病気ではないので心配いりません。消化力が高まれば、自然に解消します。

※1…尿路感染症
尿路(腎臓にある腎盂から尿管・膀胱・尿道というおしっこの通り道)のどこかに細菌やウイルスが感染して起こる病気です。熱以外に目立った症状がなく、不機嫌にぐずりがちです。おしっこのにおいだけでは判断できませんが、鼻をつくようなにおいのおしっこで異常に気づくこともあります。
 
※2…亀頭包皮炎
おちんちんの先(亀頭)と、それを包んでいる皮(包皮)の間に細菌がつき、炎症を起こす病気です。炎症が進むと黄色い膿が出て、場合によっては出血しておしっこが赤みを帯びることもあります。かゆみから始まるので、2~3歳時ではしきりにおちんちんを気にすることも。
 
※3…脱水症
体内の水分が急激に失われた状態です。発熱や下痢が続くときはとくに起きやすいので注意しましょう。尿量が減るとともに、涙が出なくなったり、顔色が悪い、ぐったりするなどの症状があれば至急受診を。
 
※4…腸重積症
腸と腸が重なり合ってしまう病気で、生後4カ月から1歳前後の時期に多く見られます。とくに男の子に多く発症します。前ぶれはなく、痛みが間欠的に起こるのが特徴で、しばらく落ちついたかと思うと、いきなり火がついたように泣く状態を繰り返します。血便が出なくても、食欲がなく、激しく泣いたり泣き止んだりを繰り返すときは至急病院へ。一刻を争います。※5…胆道閉鎖症胆汁の通り道である胆管が、つまって閉じてしまう病気です。胆汁が十二指腸に流れないためにうんちが白っぽくなるのが特徴で、下痢や便秘、腹痛などの症状はありません。うんちの色が次第に白っぽくなってきたときは、すぐに小児科医を受診しましょう。
 
※6…白色便性下痢症
ロタウイルスやノロウイルスによる感染症で、主に冬に流行します。いきなり吐き、その後、次第に下痢が激しくなります。うんちが白くなったり、やがて米のとぎ汁のようになることも。熱を伴うこともあります。脱水症を起こしやすいので早めに受診を。
 
※7…消化管からの出血
胃や十二指腸など消化管の上のほうで出血があると、タールのような黒いうんちが出ます。これまで茶色や黄土色だったうんちが異常に黒っぽくなったときは必ず受診しましょう。

内海裕美先生

監修/吉村小児科

内海裕美先生


医学博士、日本小児科学会認定医。1980年東京女子医科大学医学部卒業、同大学小児科学教室に入局。研修医、助手、水野病院(足立区)、愛育病院(港区)などの外来を経て、現在、吉村小児科(文京区)院長。小石川医師会理事、日本小児科医会、子どものこころ対策委員会委員、日本外来小児科学会、アドボカシー委員会委員。地域で子育て支援セミナーの開催、子育て相談、ブックトーク、絵本の読み聞かせなどを行いながら、子育て支援に力を注いでいる。著作に、『はじめよう臨床医にできる子育てサポート21』編著(医学書院)他。

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