排泄ケアのポイント

はじめて介護する方へ。
介助する際のポイントをまとめました。


排泄ケアの基本心得

介護を受けられる方の気持ちを少しでも理解し、その方の力を最大限に活かすようなケアが大切です。


介護を受けられる方のお気持ちを尊重しましょう。

トイレで排泄ができるように、トイレに手すりを付ける等、環境を整えましょう。
介護をするときは、必ず声をかけてから始める等、気遣いを忘れないようにしましょう。


なるべく身体を起こしましょう。

横になっていることが多い方でも、なるべく上半身を起こすようにしましょう。
褥瘡[じょくそう](床ずれ)や拘縮[こうしゅく]の予防にもなります。


感染症に気をつけましょう。

介護を受けられる方の肌の異常等に注意し、陰部を清潔に保つようにしましょう。
また、介護する方は手指をきちんと洗って清潔にしましょう。


排泄記録をつける

「トイレに連れて行くタイミングがつかめない」「使っているおむつが本人に合っているのかわからない」といったときは、排泄記録を2~3日間つけてみることをおすすめします。その方の排泄パターンが把握でき、トイレ誘導や使用するおむつのタイプ、おむつ交換のタイミングの目安がわかります。

尿量の計り方

紙コップなどを利用して計ります。おむつを使用している場合は、使用後のおむつの重さを計り、そこから使用前のおむつの重さを引いて算出してください。


排泄用具を使用する目安

排泄用具は、お使いになる方のお身体の状態に合わせて選びます。ご本人に残された身体機能をなるべく生かすこと、さらに、介護する方の負担も考慮して選びましょう。

お身体の状態に合わせた排泄器具の一覧表

お身体の状態に合わせた排泄器具の一覧表

お身体の状態に合わせた排泄器具の一覧表


おむつ使用時の肌への影響


おむつ使用者の約8割の方が肌にトラブルを抱えています。

おむつで覆われた肌は、排せつ物や汗でムレやすい状態になっています。そのため、皮膚の細胞が膨張し、ふやけて傷つきやすくなり、汚れや摩擦等の刺激を一層受けやすくなります。

おむつ利用者の肌トラブル(臀部)経験率のグラフ(花王調べ)発赤83%、褥瘡53%、湿疹・カブレ41%


体外に排出された便、尿はアルカリ性

通常、尿は弱酸性ですが、体外に排泄されると雑菌によって分解され、時間とともにアルカリ性に変わって肌を刺激します。また、便にはアルカリ性の消化液が含まれ、特に下痢便には消化酵素が残っていてアルカリ性が強くなります。
汚れが肌に付着していると肌トラブルを引き起こす危険性が高くなります。

尿のpHの比較グラフ(花王調べ)成人20代~50代はpH7、元気な高齢者はpH7.5、おむつ使用高齢者はpH8.5


肌トラブルは介護される方の身体的負担が大きい

トラブルが起きると、かゆみや痛み等で安眠が妨げられる等QOLの低下につながります。バリア機能が低下した肌は、感染症や褥瘡(じょくそう)につながる可能性もありますので、肌を守るケアが必要です。

かゆくなる場所:外温に影響されやすい腕や脚。腰、背中、お腹あたり かゆくなる時:お風呂からあがったあと。寝床に入ってから

かゆくなる場所:外温に影響されやすい腕や脚。腰、背中、お腹あたり かゆくなる時:お風呂からあがったあと。寝床に入ってから

かゆくなる場所:外温に影響されやすい腕や脚。腰、背中、お腹あたり かゆくなる時:お風呂からあがったあと。寝床に入ってから


肌トラブルを防ぐための、
おむつ交換時のポイント


お肌をいつも清潔に保ちましょう。

おむつ交換時には、肌に付着した排泄物(便・尿)をペーパー等できれいに拭き取り、肌を清潔に保つことが大切です。
また、1日に1回は、低刺激性の洗浄料を使用して、陰部の洗浄を行いましょう。


おむつ交換時には、お肌の状態をチェックしましょう。

お肌の変化を見逃さないでください。
赤くなった部分があったら、褥瘡(じょくそう)の初期症状の恐れがあります。おむつ交換時には、必ずお肌の状態のチェックをして、いつもと様子が違うところがあったら、すぐに医師や看護師に相談しましょう。

  • 印が褥瘡[じょくそう](床ずれ)のできやすいところです。

褥瘡のできやすところに印を付けたイラストイメージ

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