はじめて介護する方へ。
大人用おむつ(介護おむつ)の 正しいはき方・当て方、 交換方法を 種類別にご紹介します。
①ベッド等に座ります。パンツの前後を確認し、片足ずつパンツに通し、太もものあたりまで上げます。
②左右交互にお尻を浮かせて、パンツを少しずつウエストまで上げます。
③背中側もウエストまでしっかり上がっていることを確認します。
①ベッド等に座ってもらい、片足ずつ通します。(麻痺がある方は、麻痺側の足を先に通します)
※尿とりパッドを併用する場合は、両足を通した後にパンツの中に尿とりパッドを入れます。
②立てる場合には、手すりやベッド等につかまってもらい、介護する方が背中側にまわってパンツをウエストまで引き上げます。
両足を通した後にパンツの中にパンツ用パッドを入れます。
尿とりパッドを入れるときに、パンツの内側にある立体ギャザーをつぶさないように入れてください。
はくときと逆の手順ではずします。
脇を少しずつ破ってはずすこともできます。
排便のときは、片手を股間部に当てながらはずします。
※まるで下着は、下着と同じように脱いで交換してください。一般的なおむつのように横を破くことはできません。
パンツタイプを股下まで下げ、パンツ用パッドを引き抜き廃棄します。
このときに、おしりまわりを清潔にしましょう。
新しいパンツ用パッドのギャザーを立たせてからセットし、同じようにはきます。
尿とりパッドの交換の仕方
使用者の後ろ側にまわり、パンツをヒザまでおろします。
汚れた尿とりパッドを取り外したあと、新しい尿とりパッドをパンツの上に置き、引き上げます。
紙パンツのはき方・はかせ方
(紙パンツ用尿とりパッドと組合わせて使う場合)
①テープ止めのモレ防止立体ギャザーの内側に、尿とりパッドを入れます。
②体を横向きにして、おむつのテープが体につかないように折り、おむつの中心を背骨の位置に合わせておきます。
上側のテープが腰骨の位置より上になるように置きましょう。
③体をゆっくりとあお向けに戻し、尿とりパッドを引き上げ、尿とりパッドにズレ止めテープがある場合は、それを剥がします。
④テープ止めの漏れ防止の立体ギャザーが脚のつけ根に沿うように引き上げます。
尿とりパッドの立体ギャザーを両手で軽く持ち、脚のつけ根に沿うように引き上げましょう。
⑤テープ止めおむつのシワを伸ばしながら、左右に広げます。
尿とりパッドがずれないように上から軽く押さえ、下側のテープを左右順番に止め、次に上側のテープも左右順番に止め、体に合わせます。
テープを止めた位置が、左右対称になるように注意しましょう。
テープはクロス止め
おむつのテープはしっかりとクロス止めします。
クロスで止めることで、身体へのフィット性が格段にアップします。
①尿とりパッドの両端を持って軽く引っ張り、尿とりパッドの立体ギャザーをしっかり立てます。
立体ギャザーは、尿漏れを防ぐ堤防の役割をします。立体ギャザーがつぶれていると、堤防がない状態になり、尿漏れしやすくなります。
②尿とりパッドの前後の向きを確認します。片方が幅広い尿とりパッドの場合は、男性と女性で使う向きを変えましょう。広い面で尿をしっかり吸収します。
女性の場合…後ろ側(おしり側)が幅の広い方
男性の場合…前側(おなか側)が幅の広い方
テープタイプのはかせ方
(尿とりパッドと組合わせて使う場合)
2wayタイプは、パンツタイプとテープタイプの両方の機能をもっています。
下着のように上げ下げできるのでご本人の頑張る気持ちも高まります。
トイレに行くとき動きやすいので、リハビリ中の方におすすめです。
前を開けばテープ式タイプに早変わり。ムリに起こすことなく交換がラクにできます。
トイレに行くときも大丈夫!テープ式で止めた後も、また上げ下げできます。
※2wayタイプをパンツタイプとして使用している際は、パンツタイプの交換方法と同様です。
尿とりパッドを交換する場合
身体を横向きにして、使用済みの2wayタイプをはずします。新しい2wayタイプは、左右のテープが身体につかないように折り、身体の中心にくるように置きます。上側のテープが腰骨の位置より上になるように置くのがポイントです。
身体をゆっくりと仰向けに戻し、尿とりパッドを先に引き上げます。つぎに脚ぐりの漏れ防止ギャザーが内側に折り込まれないように注意しながら、2wayタイプを引き上げてあてます。
テープを引き出してから、ミシン目に合わせるように、お腹のところでテープを止めます。テープを真横にして止めると、よりはがれにくくなります。
テープを止めたあとでも、パンツのように上げ下げができます。
①おむつの後ろ側をしっかり引き上げる
おむつは腰側・背中側ともにウエストの位置まで引き上げましょう。特に背中側は見落としやすいので注意しましょう。引き上げが甘いと、漏れやズレの原因になります。
②漏れ防止ギャザーを押し込まない
尿とりパッドを仕様する場合は、漏れ防止のギャザーが押し込まれないようにしましょう。
ギャザーが押し込まれると、漏れの原因になります。
③肌着を挟み込まない
パンツタイプに肌着の裾を挟み込むと、肌着を伝わって漏れる場合があります。おむつを交換する際には挟み込まれないよう注意しましょう。
いずれの方法も、テープを止めた位置が左右対称になるように注意してください。
おむつの多重使いは逆効果!
「尿漏れや尿量が多いから」と、尿とりパッドを重ね使いしていませんか?
おむつの外側を覆っている防水シートは、尿を通さないので、重ねても吸収量は変わりません。