人生100年と言われる時代。
お仕事や家事をしながらの「介護のある暮らし」も、
当たり前のものになりました。
決して楽とは言えないけれど、その日々を
無理しすぎず、自分らしく送れるように。
悩みや不安に振り回されず、前向きな気持ちで
大切な人と向き合えるように。
リリーフは、 はきやすい・はかせやすいおむつを通して
少しでもお互いの負担を減らし、
それぞれが自分らしく、 快適に過ごせる日々を支えます。
80年代後半から高齢者問題が顕在化し、花王でも「高分子吸収体」「全面通気性シート」などこれまでに培った技術を元に高齢者向け製品を開発することになり、1990年に高齢者向けに軽失禁用パット「リリーフパッド」を発売するに至りました。現在では、大人用おむつ・軽失禁ケア商品「リリーフ」として、軽失禁パッドから尿とりパッド、パンツタイプ、テープ式まで、ご使用者のお身体の状態に合わせた幅広いラインナップを取り揃えています。
“モレない”“ムレない”“におわない”の基本性能プラス“はき心地(つけ心地)のよさ”を柱として、大人用紙おむつの開発を続けています。こうした取組みを通して、排泄ケアはもちろんのこと、心のケアへもアプローチしたいと考えています。今を自分らしく前向きに過ごしたいと願うご本人と、それを支え応援するご家族のお役立ちができるよう、今後も絶え間ない基本性能の向上と、限りなく“下着に近いはき心地(つけ心地)”を目指していきます。
プロフィール
サニタリー研究所 石黒健司
網目のような「分子の鎖」が、「塩(えん)」をつかまえている形をしたものが高吸水性ポリマーです。そのメカニズムはポリマーの表面が、浸透圧によって水を吸い込むことにあります。水は、塩の濃度の薄いほうから、濃いほうへと移動する性質を持っており、高分子吸収体の中には塩が多くあります。そのため、高分子吸収体に水をつけると、水は塩の濃度が濃い高分子吸収体の中へ移動します。
また、網目のような分子の鎖は、たくさんの水を吸収してもゼリーの形(ゲル)を保つことができるので、圧力をかけても尿はしみ出しません。高分子吸収体の技術によって、紙おむつの吸水性と保水性は飛躍的に向上し、もれや肌への逆戻りが大きく改善されました。その結果、1枚あたりの紙やパルプの使用量が減って薄く軽くなり、紙おむつの軽量化、コンパクト化が進んだのです。
百聞は一見にしかず、高吸水性ポリマーの脅威の吸収力を動画でご確認ください。
おむつのムレはモレとともに使用者の大きな悩みです。お肌のムレを防ぐためには、通気性のあるおむつを使うことが最も大切です。選ぶ際のポイントとして、外側の「防水シート(バックシート)」に通気性素材が使用されているかどうかチェックするとよいでしょう。通気性素材は、尿をしっかりガードして、おむつの中の湿った空気をどんどん外に逃がすので、ムレる心配がありません。
通気性素材でできた全面通気性シートは、シートの全面に肉眼では見えないミクロの穴が開いています。この穴は湿気などの「気体」は通しますが、尿のような「液体」は通さない大きさです。尿は漏らさず、湿気だけを外に逃がして、おむつの中の湿度を下げます。
通気性シートの特徴として、穴の大きさ以外に防水機能があります。シートの穴の大きさが液体より小さくても、水となじみやすい素材では穴から出てしまいます。しかし、水をはじくものの表面では、水は水滴になってとどまろうとします。紙おむつの防水シートは、水をはじく材料でできているため、シートに穴があいていても尿がモレることはないのです。
おむつの通気性の違いを動画でご覧ください。各々のおむつに熱湯をかけ、コップをその上に置きます。片方のコップは透明のままですが、リリーフにかぶせたコップは、たちまち曇ります。おむつの中のムレた空気(水蒸気)が通気性シートを通過して、外に出るためにコップが曇るのです。 (この動画は1.5倍速で再生しております)
おむつと尿とりパッドを併用する場合には、おむつだけでなく、尿とりパッドにも通気性があるものを選ぶことがポイントです。せっかく、おむつに通気性があっても、尿とりパッドに通気性がないと結局ムレてしまいます。
花王リリーフは、紙パンツやテープ式のおむつと、その中に入れて使う尿とりパッドのどちらにも通気性シートを採用しているため、長時間ご使用いただいても肌の負担にならず、おむつと尿とりパッドを併用してもムレません。