【医師監修】生後1カ月の赤ちゃんの特徴を解説！授乳間隔や睡眠時間の目安は？

赤ちゃんの視力の発達は急速に進みます。生後1カ月ごろの赤ちゃんの視力はおよそ次のとおりです。

クーイングとは、赤ちゃんがご機嫌なときに発する「あー」「うー」といった声のことです。小さくやさしい声なので、耳を澄ませてよく聞かないとわかりにくいかもしれません。早い子では1カ月ごろから始めます。
クーイングは言葉の始まりです。赤ちゃんがクーイングをしていたら、大人が返事をしてあげましょう。やり取りを楽しむことで、さらに活発にクーイングをするようになります。

この時期は、新生児期と同様、おなかがすいて泣き出したら授乳をします。だいたい２～3時間おきになることが多いでしょう。
赤ちゃんによっては少し間隔があくこともあります。逆に、1時間おきにおなかがすいて泣く子や、授乳サイクルのリズムが整わず間隔がまちまちの子もいます。この時期は、リズムが整わなくてもあまり心配はいりません。

この時期は、授乳時間は左右の乳房で合計20～40分、授乳間隔は2～3時間が目安です。赤ちゃんの体重が1日に15～30g増えていれば、授乳量は足りていると考えてよいでしょう。
授乳の間隔が1時間やそれ未満の状態が続く、1回の授乳時間が左右の乳房で40分以上続く場合は、授乳量が足りていない場合もあります。
とくに赤ちゃんの体重増加が1日15g以下の場合は、早めに母乳外来か小児科で相談しましょう。

育児用ミルクのみの場合は、1回のミルク量は100～120mlが目安です。ミルクは腹持ちがよいので、授乳間隔は3時間が目安と考えます。ただし、個人差が大きいため、飲む量や間隔は赤ちゃんに合わせて調整することが大切です。
3時間たたずにおなかがすいて泣き出すときは、量が足りていない場合もあります。1回の量を20mlほど増やしてうんちの様子やおなかの張り、機嫌などに変化がないかチェックしましょう。
この時期は最終的に1回に160mlまでは増やしても大丈夫ですが、少しずつ徐々に増やすことが大切です。急にたくさん増量すると、吐いてしまうこともあるので気をつけましょう。

混合栄養にする場合は、母乳外来や小児科で相談し、それぞれの様子に合わせたアドバイスを受けると安心です。ミルクの足し方にはいろいろあり、たとえば次のような方法があります。

生後1カ月ごろは新生児期と同様に16～20時間程度、1日の7割は眠っていますが、徐々に起きている時間が長くなってきます。2～3時間おきに目を覚ますのが普通ですが、まとまって寝る子もいれば、小刻みに目を覚まして泣く子もいます。昼夜の区別がないので、夜中も目を覚まして泣くことが多いでしょう。

大人は赤ちゃんが寝ているときには一緒に横になるなどして、心と体を休めましょう。赤ちゃんがあまりに寝なくてママやパパが疲れてしまったら、我慢せず早めに産院や小児科で相談しましょう。

生後1カ月ごろのおしっこ・うんちの回数は、新生児期とほとんど同じ。おしっこの回数は1日15～20回、うんちの回数は多い子では15回ほどになります。
引き続きおむつ替えは頻繁にする必要がありますが、おしっこやうんちをしやすいタイミングがつかめてくるころなので、新生児期よりスムーズにおむつ替えができるでしょう。
おむつ替えの際には、新生児期と同様、おむつかぶれを起こしていないか、うんちの色や形状、においに変化はないか、股関節の様子に変化がないかなどを確認しましょう。

1カ月健診で問題なしと言われたら、大人と同じお風呂に入れてOKになります。毎回、新しいお湯を張った湯船に入れてあげましょう。
生活リズムを整えるためにも、お風呂は毎日1回、できるだけ同じ時間に入れるようにしましょう。

1カ月健診でOKが出たら、まずは外気浴を始めてみましょう。外気浴とは、日中、外の空気に触れさせることです。夏の暑いときなら涼しい時間の日陰に、冬の寒いときは温かい時間に、ベランダや庭に出てみましょう。1日5～10分程度で、この時期の赤ちゃんにはよい刺激になります。

生後1カ月経つと、赤ちゃんの爪や耳、鼻の掃除が気になることも出てくるでしょう。基本的には気になったときに行えばOKです。そのほか、この時期の服装のポイントやおむつのサイズについても解説します。

爪切り
爪切りは赤ちゃん用の爪切りを使います。赤ちゃんの手をしっかり持って、深爪しないように、少しずつ切ります。

耳掃除・鼻掃除
赤ちゃんの耳・鼻掃除は、目に見える汚れを綿棒でふき取るだけでOK。綿棒を耳や鼻の穴に入れて掃除する必要はありません。

服装のポイント
生後1カ月の赤ちゃんの衣類の着せ方は、大人と同じ枚数と考えてOKです。大人がインナー+ウェアなら、赤ちゃんも肌着+ウェアでOK。足の動きが活発になってくるので、股下にスナップボタンがある肌着やウェアのほうがはだけにくくてよいでしょう。

おむつのサイズアップ
新生児用のおむつがきつくなって、サイズをひとつアップしたほうがよい赤ちゃんも出てきます。

この時期は、おなかの中でママからもらったホルモンの関係で、皮脂の分泌が盛んです。そのため、皮脂腺が多い頭や頰、口まわりなどの場所では、赤いブツブツとした湿疹ができやすくなり、皮脂のかたまりがかさぶた状につくこともあります。これを脂漏性湿疹と呼びます。
対処としては、お風呂のときに石けんで洗ってきれいに流し、保湿剤を塗りましょう。毎日行っても自然に治らないときは、小児科を受診しましょう。

乳児突然死症候群（SIDS）とは、元気だった赤ちゃんが事故や窒息ではなく、睡眠中に突然亡くなるという病気です。原因はまだわかっていないため予防法も確立していませんが、以下のことに気をつけるとSIDSの発症率が低くなるといわれています。

そのほか、この時期の赤ちゃんは、窒息事故を起こすことも少なくありません。以下に注意して、事故を避けましょう。

赤ちゃんの動きが活発になると、落下事故が増えます。まだ寝返りやはいはいができない時期でも、足をバタバタした拍子に落ちることがないとはいえません。赤ちゃんは頭が重いので、落下すると頭にけがをし、重傷化しやすいので気をつけましょう。普段から注意したい点は以下のとおりです。