専門医に聞く!子育てお悩みQ&A
2025.05.29 New
#不調・トラブル #赤ちゃんのお世話
インフルエンザワクチンの接種を受けさせたいと思っているのですが、生後6カ月未満だと受けられないのですか?(生後3カ月)
卵アレルギーがあると、インフルエンザの予防接種が受けられないと聞きました。どのようにして予防したらよいですか?(1歳3カ月)
回答した専門医
小児科医師 (医学博士)
三井 俊賢 先生
医療法人社団育心会理事長
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小児科専門医、小児科指導医。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、慶應義塾大学病院に勤務し、同小学校・中学校で校医としても子どもたちの健康に携わってきた。医療法人社団育心会を立ち上げ「すべては子どもの笑顔のために」という想いで、小児科の枠を超え、子どもを取り巻くさまざまな面から包括的に支える診療に日々励んでいる。現在、3人の子育てに奮闘するパパとして、親御さんの気持ちに寄り添いながら、子どもたちやご家族に安心と笑顔を届ける医療を目指している。
インフルエンザの予防接種は生後6カ月(満6カ月)からとされています。6カ月未満の場合、接種しても免疫機能が未発達で十分な効果が得られないためです。
6カ月未満の赤ちゃんがいる家庭では、家庭内感染を防ぐために周囲の大人がインフルエンザの予防接種を受け、流行シーズンには不要な外出を避けることで赤ちゃんへの感染を予防しましょう。
6カ月から1歳までの赤ちゃんはインフルエンザワクチンの接種が可能であり、ある程度の予防・重症化効果があるといわれています。しかし、免疫機能が未熟なため、十分な効果が得られない場合もあります。この月齢期にインフルエンザワクチンを接種するかどうかは、流行状況なども考えてかかりつけ医とよく相談しましょう。
外出が増える1歳ごろからは、特に保育園などで集団生活を送っている場合や、上の子からの感染が心配な場合、上の子と一緒に接種することをおすすめします。
また、近年、インフルエンザワクチンの精製技術が進み、卵アレルギー成分がほとんど含まれなくなったため、卵アレルギーがあっても接種が可能となりました。
かかりつけ医と相談のうえ、接種開始時期になったら早めの接種をおすすめします。
インフルエンザのワクチンは、不活化ワクチンといって病原性(毒性)をなくし、免疫をつくるのに必要な成分のみを使ったものを使います。
6カ月~13歳未満の子どもはできれば4週間の間隔をあけて2回、注射で接種します。大人は、過去にウイルスとの接触経験があるので1回だけの接種でもある程度は抗体値が上昇しますが、赤ちゃんや子どもは2回接種しないと十分な抗体値が得にくいためです。
また、抗体値が感染予防の効果を発揮するレベルに達するには、接種後4週間ほどかかります。そのため流行が予測される時期の4週間前までには1回目の接種を受けておくと安心です。
インフルエンザの予防接種は、毎年10月ごろから始まります。インフルエンザウイルスは毎年変異することや、不活化ワクチンなので免疫持続時間が短いこともあり、毎年受ける必要があります。流行シーズンが来る前に、かかりつけ医と相談するのがおすすめです。
例年、インフルエンザの本格的な流行が始まるのは、12月中旬から1月が一般的です。接種の開始は10月ごろから始まるため、11月上旬までに1回目を済ませるのがよいでしょう。ただ、近年、他ウイルスの流行の影響を受けて時期がずれるなど、通常とは異なるケースもみられます。その都度ニュースなどで確認し、状況に応じて早めに接種しましょう。
インフルエンザワクチンは、他の不活化ワクチン、生ワクチンとの同時接種(2種類以上のワクチンを同時に接種すること)が可能です。
かつては異なるワクチンを受ける場合、一定の期間を置かなくては受けられないという決まりがありましたが、現在では、一部※の場合を除いて、間隔制限がなくなりました。
インフルエンザの予防接種をしても感染することもあります。それでも受けるメリットはあるのか、デメリットは何なのか解説します。
インフルエンザは、乳幼児が感染すると重症化しやすく、気管支炎や肺炎、インフルエンザ脳炎・脳症などの重い病気を併発し、命を落とす恐れがあります。予防接種では、感染を予防し、重症化を防ぐ効果があります。
インフルエンザワクチン接種に限ったことではないですが、接種部位の腫れや痛み、発熱などの副反応が起こる可能性があります。また、任意接種のため、自費で受ける必要があります。
インフルエンザワクチンに鶏卵由来の成分が微量に含まれていることから、かつては卵アレルギーがある場合は、受けられないと言われていました。
しかし、現在では重い卵アレルギーのある子でも接種が可能となりました。ただし、アレルギーのある子、ない子にかかわらず、どのワクチンに対してもアレルギーを起こす可能性はまったくゼロではありません。心配なことがあれば、かかりつけ医とよく相談しましょう。
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