専門医に聞く!子育てお悩みQ&A
2025.05.29 New
#発育・発達
おちんちんの長さが生まれつきほかの子に比べて明らかに短く、いまだに見かけだけだと1cm強、ほとんど皮だけのように見えます。余りにも短くて心配になります。(生後8カ月)
健診でよその子のおむつ替えをチラッと見たとき、うちの子のタマタマ(陰嚢)はその子に比べて、すごく黒い感じがしました。何かの病気ということはありますか?(生後4カ月)
回答した専門医
小児科医師 (医学博士)
三井 俊賢 先生
医療法人社団育心会理事長
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小児科専門医、小児科指導医。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、慶應義塾大学病院に勤務し、同小学校・中学校で校医としても子どもたちの健康に携わってきた。医療法人社団育心会を立ち上げ「すべては子どもの笑顔のために」という想いで、小児科の枠を超え、子どもを取り巻くさまざまな面から包括的に支える診療に日々励んでいる。現在、3人の子育てに奮闘するパパとして、親御さんの気持ちに寄り添いながら、子どもたちやご家族に安心と笑顔を届ける医療を目指している。
男の子の性器については、少しの違いで不安になるママが多いものです。しかし、おちんちんの長さや陰嚢の色は個人差が大きいので、まず心配いりません。そのまま様子を見ていてよいでしょう。
ただし、おちんちんについては、短いことによっておしっこがまっすぐ飛ばないなどの様子が見られる場合は、治療の対象になることもあります。心配な場合は、小児科や小児泌尿器科で一度相談すると安心でしょう。
おちんちんの平均的な長さは新生児で2.4cm、3歳の時点で3cm未満が目安と言われています。しかし、長さについては個人差が大きいことや、赤ちゃんや子どもでは下腹部に脂肪がたくさんついているため陰茎が埋もれやすく、実際よりも短く見えやすいということもあります。
また、なかには陰茎を支えている靭帯などの関係で下腹部に大きく埋もれて短く見えている(埋没陰茎)こともあります。その場合、下腹部をたどっていくと、陰茎が埋もれているのがわかります。
本当のおちんちんの大きさは、恥骨から先端までの長さであり、測定には経験が必要です。なお、小さなおちんちん(ミクロペニス)の基準は、乳幼児で2.5㎝、思春期前の子どもで3.0㎝です。
おちんちんの成長は、自らの精巣で作られる男性ホルモンに依存しています。小さなおちんちんの基準を満たす子どもの多くは男性ホルモンに異常がなく思春期になれば大きくなります。
ただし、おしっこがまっすぐ飛ばないなど排尿にトラブルが生じるケースや、小さいことを気にする場合には治療対象になることもあります。気になるようなら一度小児科や小児泌尿器科で相談するとよいでしょう。
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陰嚢とは、睾丸(精巣)が入っている袋のことですが、色の違いには個人差があります。日本人でも色素の薄い子どももいれば、色素が多めの子どももいるので、その違いです。
また陰嚢は、精巣が高温にならないように表面積を広げたり縮めたりして熱を放散・蓄熱しています。蓄熱する際は、皮膚が縮まるのでさらに色が濃く見えるため、そのようなことも影響して「黒い」と感じたのかもしれません。
陰嚢は、左右の大きさが違ったりパンパンに膨らんでいたりする場合や、乳輪、唇、わきなど性器以外にも色素沈着がある場合は、病気の可能性がありますので病院に受診してください。
ママにとって男の子の性器は実感が乏しいことから、ちょっとしたことで不安になりやすく、小児科では相談されることの多い事柄です。
赤ちゃんの体の様子や発育発達は、ついほかの子と比べがちですが、いずれも個人差が大きいことなので、比べて心配する必要はありません。
心配な場合は、決して恥ずかしいことではないので、ぜひ健診の際やかかりつけの小児科で相談してください。場合によっては小児泌尿器科を紹介してもらえるでしょう。
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