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何歳までなら「包茎」を心配しなくていいの?

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2歳を過ぎたのに、まだ完璧な包茎です。入浴のときに包皮をずらして洗おうとしても、突っ張っているようで全然ダメです。友人の子は、ふだんは包皮がかぶっていますが、洗おうとすればツルンとむけるとのことで心配です。
(みかん 2歳3カ月)

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小児の「包茎」は当たり前のことで、そんなに心配することはありません。「包茎」といっても、包皮を陰茎の根元側に軽く引っ張ったとき、直径5mm以上の穴が見られれば、やがて自然に包皮がむけて治る可能性があります。個人差はありますが、小学生くらいまでは様子を見ても大丈夫です。

ただ、幼児期後半(4~5歳)になっても包皮の癒着が強くて亀頭が露出せず、放尿するときに穴のサイズが小さくて尿があちこちにとびちるとか、「亀頭包皮炎」をくりかえすお子さんは、包皮の癒着を解消するための治療をします。

この場合は、泌尿器科や小児科で相談することになります。「真性包茎」といって、自然に包皮がむけるのが期待できない場合、従来は、器具を使って包皮を押し下げたり、極端に包皮がだぶついている場合は切開する方法が取られてきました。しかし、最近では、痛みを伴わずスムーズに症状を改善する方法(ステロイド療法)が取られています。 

これは、包皮を陰茎の根元側にひっぱりながら、包皮口周囲にマイルドなステロイド軟膏を1日1~2回塗る治療です。思春期には男性ホルモン=ステロイドホルモンが増えるという生理現象にもとづいて考案されました。

キンダベートやロコイドといった軟膏を使い、1日に1~2回塗ります。これらの軟膏は1本(5g)で、約1~2カ月分に相当します。塗り始めて2週間程度で包皮口が開いてきます。これは痛くないし、簡単で効果が高いことからお勧めです。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック
院長 川上一恵先生

医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

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