外陰部に気になる症状があったとき、心配のない場合もあれば、病気のサインの場合もあります。どちらかを見極めるのは自分では難しいもの。不安なとき、病気の症状と重なるときは、ひとりで悩まずに婦人科を受診するようにしましょう。
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外陰部で知っておきたい異常と病気について、特徴と原因、症状、治療法など症状別にまとめました。
清潔にすれば治るものから、皮膚炎、カンジダなどの細菌感染など、いろいろなケースが考えられます。汗をかいたときや排便後に清潔にしなかったことが原因で起こる一時的なかゆみは、清潔にすれば治ります。長く続くようでしたら、次のような病気の疑いもあります。 →外陰掻痒症 →外陰炎 →カンジダ外陰炎 →毛じらみ
かきすぎてはれてしまったり、かゆみや痛みを伴う症状もあります。 →外陰炎 →カンジダ外陰炎 →バルトリン腺炎 →バルトリン腺のう腫
皮膚ではなく、小陰唇、大陰唇の内面に痛みを感じる場合は注意しましょう。 →外陰潰瘍 →バルトリン腺炎 →バルトリン腺のう腫 →性器ヘルペス
しこりにも良性のものと悪性のものがあります。自分で判断せずに気がついたら受診するほうが安心です。 →外陰脂肪腫 →外陰がん
ニキビのようなもの、水疱やイボなどはすぐ治るものもありますが、中には細菌に感染している場合もあります。 →毛のう炎 →尖形コンジローム →性器ヘルペス
●特徴と原因 かぶれや摩擦、おりものの増加、腟炎や外陰炎、毛じらみ、アトピー、自律神経のバランスの崩れ、糖尿病や肝炎などが考えられます。 ●症状 強いかゆみがあり、かくことで湿疹ができることがあります。 ●治療 まず原因をあきらかにし、湿疹があれば治療します。主にかゆみどめの軟膏、クリームなどを使います。外陰部を清潔にする、規則正しい生活をする、ストレスを取り除くなどで改善されることもあります。アトピーの人はかかりつけの医師と相談して、全身の症状とともに治療を。
●特徴と原因 尿やおりものなどで不潔になったときや、きつい下着やムレ、セックスやマスターベーションによる傷、石けんなどが皮膚に合わなかったことが原因で起こる炎症。腟炎が外陰部まで広がったり、細菌に感染した場合も発症します。 ●症状 外陰部が赤くただれ、激しいかゆみを伴います。 ●治療 原因を取り除き、軟膏、クリームで治療します。抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤などの抗炎症剤のほか、場合によっては抗生物質を使うこともあります。
●特徴と原因 毛穴に菌が感染しておこる炎症。いわゆるニキビのことです。下着のラインに沿ってできる場合が多く、何度も繰り返しできることもあります。 ●症状 外陰部にできものができ、しだいに痛みが強くなります。中には膿がつまっていたり、一度に数カ所にできる場合もあります。 ●治療 できものの部分を清潔に保ち、ゆったりとした下着を身につけるようにします。軟膏や内服薬で治療し、膿がたまっている場合は切開して膿を出します。
大陰唇や恥丘などの脂肪組織がコブになった、やわらかい良性の腫瘍。痛みもなくそのままにしておいても支障はありませんが、じゃまになるようなら切除します。簡単に取れますので、産婦人科に行ってください。
●特徴と原因 「カンジダ」というカビの一種が原因でカンジダ腟炎を起こし、外陰部まで広がったときに炎症を起こします。抗生物質を飲んだときや妊娠中、また糖尿病の人がなりやすいといわれています。 ●症状 カンジダ腟炎は外陰部に強いかゆみを感じ、白くてポロポロしたおりものが出るようになります。このおりものが外陰部に付着すると、粘膜が赤くはれて痛みをともなうこともあります。 ●治療 腟を洗浄し、抗真菌剤の内服薬や腟座薬、軟膏、クリームで治療します。
●特徴と原因 性毛の毛根に寄生するしらみに感染して起こります。セックス、プールやサウナ、下着や寝具などから感染します。 ●症状 激しいかゆみがあります。 ●治療 剃毛し、専用の外用薬を使います。
●特徴と原因 外陰部に発生する炎症性の潰瘍。大きなものでは大豆ほどの粒ができることもあります。ブドウ球菌など細菌や、ヘルペスウィルス、梅毒のスピロヘータなどの感染が原因とされ、病気や過労で抵抗力が低下しているときに起こりやすいといわれます。 ●症状 激しい痛み。全身的なウィルス性の病気の場合は、口内炎や角膜炎を伴うことも。 ●治療 抗生物質や抗ウィルス剤の内服や、軟膏で治療します。治るまで時間はかかりませんが、再発しやすいのが特徴です。外陰部を清潔に保つようにしましょう。
●特徴と原因 バルトリン腺炎を繰り返したり、分娩時にできた傷などでバルトリン腺の開口部がふさがり、分泌液がたまってできるのう腫。大きくなるとセックスの際に不都合になったり、歩くときに異物感を感じることもあります。 ●症状 開口部がふさがってしまい、バルトリン腺がはれます。大きくなってしまうと歩くときや座るときに異物感を感じます。痛みはありません。 ●治療 小さいものは自然治癒することもありますが、大きいときは切開手術をします。
●特徴と原因 バルトリン腺に大腸菌やブドウ球菌、淋菌などが感染し、炎症を起こします。不潔なセックスも原因になります。 ●症状 赤くはれて強い痛みを伴い、ひどくなると発熱します。 ●治療 抗生物質を服用します。膿がたまっている場合は切開が必要になります。
●特徴と原因 「ヒトパピローマウイルス」というイボをつくるウィルスが原因の性感染症。良性の腫瘍ですが、子宮頸がんを起す種類もあります。 ●症状 大陰唇や小陰唇、腟口、尿道口などにイボのようなものができます。イボが小さいうちは痛みやかゆみはほとんどありません。徐々に増えてカリフラワー状になっていきます。 ●治療 冷凍治療でイボを固めたり、焼いたり、切除したり、抗がん剤の外用薬を使用することもあります。再発することも多いので定期検診がすすめられます。
●特徴と原因 ヘルペスウィルスの感染によって起こる性感染症。セックスだけでなく、ディープキスやオーラルセックス、皮膚や粘膜の接触によって感染する例も出ています。 ●症状 外陰部に小さな水疱ができ、痛みや発熱を伴います。つぶれると潰瘍になり、排尿時に激しい痛みを感じます。足のつけ根のリンパ節がはれて痛むこともあります。 ●治療 抗ヘルペスウィルス剤の内服薬や外用薬を使えば、1週間ほどで治ります。再発しやすいので注意が必要です。
●特徴と原因 外陰部にできるがん。年配の人に多く、特に太った人、糖尿病の人がかかりやすいといわれています。 ●症状 外陰部に赤いしこりができ、次第に大きくなっていきます。 ●治療 しこりを早期に見つければ転移も少なく、進行も遅いので治療しやすいといわれています。他のがんと同じように手術療法、化学療法、放射線療法が考えられます。
さまざまな異常や病気の予防策は、外陰部を清潔に保つことです。外陰部は尿道口や肛門に近いため、細菌に感染しやすい部分です。基本的には毎日お風呂に入り、石けんやボディソープをつけてきちんと洗うことや、清潔な下着を身につけるなど、あたりまえのことで十分です。汗をかく夏や月経中は、特に気を配りたいですね。 また、性感染症のようにセックスが原因になることもあるので、コンドームは必ず使用しましょう。
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