シニア向けの尿失禁対策として欠かせない紙おむつ。さまざまな種類が販売されていますが、紙おむつ選びで重要なのは、モレない機能性や快適なはき心地。そして、「最小限の介助ではけること」も忘れてはいけません。介護のプロの視点から、高齢の親と介護する側、両者にとってベストな「はじめての紙おむつ」の選び方を解説します。
介護福祉士
境野 みね子 さん
(日本ホームヘルパー協会前会長/主任ケアマネジャー)
紙おむつには、「紙パンツ」と「テープ式紙おむつ」の2タイプがあります。さらに、関連アイテムとして、紙おむつの内側にセットして使う「尿とりパッド」があります。どれを選ぶかは、使用する高齢親がどのくらい自分でできるか、どれぐらい動けるのか…という「親の自立度」によります。
紙パンツは、自力または介助があれば歩けるけれど、モレが気になる方向けのお助けアイテムです。初めて紙おむつを使用する人には、下着に近い薄手の紙パンツを選ぶと、抵抗感も和らぐでしょう。パッと見ただけだと普通のパンツのように見えて、柔らかく触り心地のよい製品もあります。
寝て過ごすことが多い方には、テープ式紙おむつがおすすめです。テープ式だと寝たままの姿勢でおむつを替えることができます。ただし、寝て過ごすことが多くても自分で紙おむつをはき替える方は、自分でテープを正しく止めるのが難しいため、紙パンツの方が向いています。
紙おむつ1枚でも使えますが、吸収量の多いおむつを単体で使うより、薄めのおむつと尿とりパッドを併用する方が、経済的で衛生的です。汚れたらパッドだけを交換できるので、ズボンを脱がずに済み、外出時の交換ケアもスムーズ。こまめに替えることで肌への刺激も軽減できます。
はきやすく薄めの紙おむつを選び、尿とりパッドで吸収量(2回分、4回分など排尿回数がパッケージに記載されています)を調整するというやり方をおすすめします。なお、尿とりパッドには通気性がない製品もあるので要注意。購入の際は、パッケージに通気性の表示があるものを選びましょう。
介活コラム
高齢の親御さんに初めて介護用の紙おむつを選ぶ際は、心理的ハードルを下げるために、ショーツ感覚ではける薄い「紙パンツ」タイプがおすすめです。「介護=お世話をすること」と思いがちですが、実は“やりすぎない”ことが、親の自立を守る第一歩。自分でもはきやすいパンツタイプのおむつなら、トイレのたびに手を貸す負担が減り、本人の自信にもつながります。
高齢になると握力の低下や指関節のこわばりや変形(ヘバーデン結節など)のために、日常の何気ない動作も困難になることがあります。例えば、ペットボトルのフタがなかなか開けられないなどもその一例です。
紙パンツの上げ下げも同様に、苦労する人はめずらしくありません。できるだけ自分の力で紙パンツの上げ下げができるように、ウエストギャザーが広げやすく、軽い力で引き上げられるデザインのものを選びましょう。
紙おむつを選ぶときに最も大切なのが、しっかり尿を吸収してくれる「吸水力」。さらにシートに通気性のあるものを選ぶことで、ムレにくく、かぶれの心配も少なくなります。あわせて、におい対策も忘れずに。においが気になると、外出をためらってしまい、気力や体力の低下につながることもあります。
尿のアンモニア臭に対する、消臭機能をチェックしましょう。また、紙パンツに尿とりパッドを重ねて使えば、モレにくさと快適さの両立も可能です。使う時間帯や排尿量に合わせてパッドを上手に選び、快適に過ごせるようサポートしましょう。
尿とりパッドは、消臭機能のあるものを選びましょう。
紙パンツはウエストサイズに合わせて選びます。ウエストを測るときは、お腹の1番細いところを測り、パッケージに記載されている参考サイズと照らし合わせて選びましょう。このサイズ選びを間違えると、装着感の不快や、尿もれにつながります。使用する人にぴったり合ったサイズを選ぶようにしましょう。
サイズは大きすぎても小さすぎても、不具合が生じます。例えば、紙パンツが小さすぎると、お腹や股を締めつけて不快なうえ、吸収面がしっかり当たらず尿もれの原因になります。逆に大きすぎると、すき間からモレやすくなったり、使用後の重みでズレ落ちてしまい、使用者が恥ずかしい思いをすることにもなりかねません。
紙パンツは、使うご本人にも、サポートするご家族にも心地よく過ごしていただくための大切なアイテムです。選ぶ際は、吸水力や通気性といった基本の機能に加え、「下着のようなはき心地」や「自分で上げ下げしやすいか」といったポイントにも注目を。体に合ったものを選ぶことで、日々の負担が減り、気持ちにも少しゆとりが生まれます。
【監修・執筆 プロフィール】
介護福祉士
境野 みね子 さん
日本ホームヘルパー協会前会長/主任ケアマネジャー
プロフィールを読む
主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)/介護福祉士。
以前は銀行員として働いていたが、母を亡くしたことをきっかけに介護の世界へ飛び込む。この経験が、新たな人生のスタートとなる。市役所の介護課で勤務し、地域の介護サービスの向上に尽力。
その後、自分の理想とする介護サービスを提供するために「株式会社愛ネット」を2003年に設立。介護ヘルパーの地位向上と研修の推進に力を注ぎ、多くの介護従事者の支援に尽力。
「力を入れない介護」を広めるため、日本ホームヘルパー協会の会長も務め、全国規模での介護サービスの改善と支援に取り組んでいる。
著書「家庭の介護 プロが教える紙パンツと紙おむつの交換法(アスク出版)」
「できることは自分で」という親の気持ちを大切に。特に排泄ケアは、親子の関係で最も気遣いが必要な問題です。昨日までできていたことが今日はできなくなる— そんな小さな変化に寄り添い、お互いの気持ちを守りながら介護する方法があります。
「自分でできることは自分で」という自立心をサポートする、介護のプロも認めた信頼のアイテムです。
つかみやすい!自分ではきやすい!
花王独自の「指かけポケット」が、握力の弱い高齢者でも簡単につかめるよう設計。
老化や疾患で指先の感覚が鈍くなっても、スムーズに装着しやすくなります。
広げやすい!スルッと上がる
やわらかい「のびのびギャザー」 が、少ない力でも簡単に広がり指先の力が弱くなってきた方でも、お尻に引っかからず、軽い力でスルッと引き上げられる設計です。
全面通気性でムレにくい!さらに強力消臭!
全面通気シートを採用! 紙パンツの外に湿気を追い出すから、ムレにくく快適なはき心地を実現しました。さらに消臭成分を吸収体に配合。アンモニア臭の発生を強力に抑えます。
うす型なので、おむつの使用を周りに気付かれないことも◎
持病の発作があり紙パンツが手放せない中で、上げ下げらくらくパンツは脱ぎ履きしやすい上に、モレないしムレない。発作が収まってしばらくしてから紙パンツを履いてたんだと気が付くぐらい。安心感があるリリーフをこれからも手元に置いておきたい。
頻尿でトイレに行くたびに紙パンツを上げ下げするが、上げ下げらくらくパンツはお腹周りのゴム部分が特に良い。はき心地も良く、非常に良い商品を開発してくれたと思った。
今まで使ってきた紙パンツは股の間に隙間ができて使いにくかったが、上げ下げらくらくパンツは隙間ができずにとても使いやすい。ぜひ友人にも紹介したい。
※花王生活者コミュニケーションセンターへ寄せられたお声より
上げ下げらくらくパンツの内側にセットして一緒に使うことで、安心感が高まる「超安心パッド 紙パンツ用」も同時におすすめします。
立体ギャザーと幅広テープでモレ・ズレをしっかり防ぐ!
横モレ防止立体ギャザーがイヤな横モレをブロック!高吸収ポリマーが尿を素早く吸収し、逆戻りもありません。さらに幅広テープが紙パンツにピタッとつくから、着用中のズレもしっかり防ぎます。
柔らかな肌あたり&全面通気性シートで肌にやさしい!
消臭成分を配合した全面通気シートを採用!アンモニア臭の発生を強力に抑えるだけでなく、外側に湿気を追い出すからムレにくく快適なつけ心地を実現しました。ムレによる肌トラブルを防ぎ、長時間使用でも快適です。
「上げ下げらくらくパンツ」と「超安心パッド」の両方の内側にある「青色の目印線」が、尿とりパッドの取り付け位置を分かりやすく示し、介護をされるご家族の負担も軽減。 「モレにくい」「ズレにくい」工夫により、交換の回数も減らせます。
年齢を重ねると、少しずつ「できること」が変わってきます。
でも、たとえ小さなことでも「自分でできた」という体験は、親御さんの自信や前向きな気持ちを支える大切な力になります。
リリーフの「上げ下げらくらくパンツ」と「超安心パッド」は、そうした思いをそっと応援する存在。排泄ケアのためだけでなく、親御さんの“できる力”を引き出すやさしいサポートです。
細やかな工夫が評価され、花王リリーフは大人用おむつで唯一、 日本ホームヘルパー協会の推奨品に認定されました。
紙パンツと尿とりパッドを併用する際の、はき方や注意点を動画でご紹介します。
YouTube video:紙パンツの使い方(尿とりパッドと併用する場合)
動画でチェック!
\ 上げ下げらくらくパンツ/
YouTube video:花王 リリーフ 上げ下げらくらくパンツ紹介 動画広告
動画でチェック!
\ 超安心パッド/
YouTube video:花王 リリーフ 超安心パッド紹介 動画広告