【医師監修】生後6カ月の赤ちゃんの特徴を解説！離乳食の量や進め方も紹介

生後6カ月のこの時期には、体重は誕生時から約3倍まで成長します。発達もますます進んでいろいろなことができるようになってきます。

同じ生後6カ月の赤ちゃんでも、身長約10cm、体重約3kgも違いが見られるほど、個人差が大きくなってきます。体が多少小さくても、その子のペースで順調に大きくなっていれば問題ありません。

赤ちゃんの運動発達は、首すわり→おすわり→つかまり立ち…というように、頭から足に向かって進んでいきます。この時期になると、背中や腰のあたりの筋肉が発達してくるため、背中や腰の筋肉を使う「寝返り」をする子が増えます。
ただし、運動発達には個人差があるため、まだ寝返りができなくても、首すわりなどの発達が順調であれば大きな問題はありません。心配な場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

運動発達が腰まわりの筋肉にまで到達すると、短時間なら支えなしでおすわりができるようになってきます。
ただし、背筋や腹筋が十分発達するまでは、前に両手をついた前かがみになるおすわりの姿勢で、後ろにも倒れやすい状態です。転倒しやすいのでおすわりをしているときは目を離さないようにしましょう。また、おすわりの練習は体に負担がかかるのでやめましょう。

「ばばば」「ままま」など、唇や舌を使って声を出すようになってきます。このような赤ちゃんが発する、意味を持たない言葉のような音声を喃語といいます。
喃語はこの先、言葉でのコミュニケーションを楽しむための最初の一歩。赤ちゃんが声を出したら、大人はその声を真似して答えてあげましょう。

手指の発達がぐっと進み、おもちゃなどを手のひら全体で握れるようになります。また片方の手でつかんだおもちゃを、もう一方の手に持ち替えることもできるようになってきます。

早い子では生後5～6カ月ごろから前歯が生え始めます。一般的には下の前歯から生えることが多いでしょう。
ただし、乳歯の生える順番や時期には個人差が大きく、1歳になってもまったく生えていない子もいます。心配なことがあれば、小児歯科で相談しましょう。かかりつけの小児歯科を決めておくと安心です。

通常、生後6カ月ごろまでに離乳食を始めます。離乳食が始まることで、母乳・ミルクの量をどのように調整したらよいのか悩むママ・パパもいるでしょう。
以下、一般的な目安を紹介します。ただし、食欲には個人差があるので、様子を見ながら加減していきましょう。

離乳食を5カ月ごろから始めていて、すでに1カ月近くたった場合は、つぶしたおかゆなどを上手に飲み込めるようになっていれば、離乳食を1日2回に増やしていきましょう。その場合の1回量の目安は、以下のようにします。

また、離乳食を始めて1カ月たっていない、ポタージュ状のものを上手にゴックンできていない場合は、もうしばらく1日1回の離乳食を続けます。その場合の量の目安は次のとおりです。

離乳食が1日1回の場合は、離乳食からのエネルギーや栄養はまだ少しだけのため、母乳やミルクは基本、赤ちゃんが飲みたいだけしっかり飲ませます。飲ませる量の目安は次のとおりです。

離乳食が1日2回になっても、離乳初期のメニューを食べさせている生後6カ月ごろはさほど離乳食の量は多くありません。そこで基本、母乳やミルクは赤ちゃんが飲みたいだけしっかり飲ませます。離乳食後の飲む量が減っても、それ以外の母乳・ミルクがしっかり飲めていて、体重も増えているのなら心配いりません。量の目安は次のとおりです。

生後6カ月ごろの赤ちゃんの生活の様子や、行っておきたいことを紹介していきます。成長には個人差があるので、赤ちゃんの様子を見て取り入れてみてください。

1日トータルの睡眠時間は平均14時間ほど。夜中の授乳回数が減ってくる子も出てきますが、一方で夜泣きが始まる子も多いでしょう。昼寝の回数や時間には個人差がありますが、午前と午後で2～3回程度になってきます。

おむつ交換は、授乳の前後やお風呂のあとに行うことが多いので、8～10回ぐらいが一般的です。まだ、おしっこはたまると反射的に出ます。うんちの回数は個人差が大きいので、1日に数回から2～3日に1回などさまざまでしょう。

乳歯が生え始めたら、1日1回、清潔なガーゼを水やお湯で湿らせて歯を軽く拭きましょう。まずは歯みがきの習慣をつけるための練習として、赤ちゃんの機嫌のよい時間に行います。慣れてきたら離乳食のあとや夜寝る前に行うようにしていきます。

6～7カ月乳児健診は、6カ月ごろの赤ちゃんの成長発達の様子を確認し、万が一トラブルがある場合は、早期発見して治療につなげていくための健診です。自治体によっては行っていないところもありますが、その場合でも希望すれば実費でかかりつけの小児科で受けることが可能です。
この時期、寝返りやおすわりなどの運動機能の様子や、離乳食、夜泣きのことなど、医師や専門家に確認したいことが増える時期です。相談も兼ねて、ぜひ受けておきましょう。

この時期には興味を持ったものを手でしっかりつかめるようになるので、持って振ると音が鳴るガラガラや、ベビージムのようにつかむものがぶら下がっているおもちゃが楽しめるでしょう。
「いないいないばあ」もできるようになってくるので、タオルなどを使って遊んでみましょう。タオルの端を持たせて大人と引っ張りっこをする遊びもおすすめです。

生後6カ月ごろの服のサイズは70cmが一般的です。個人差も出てくるので、小さめ・細めの赤ちゃんでは60cm、大きめ・ふくよかな赤ちゃんでは80cmがよい場合もあります（ただし、メーカーやブランドによって多少違いがあります）。

赤ちゃんの動きが活発になってくると、おむつ替えが少し大変になってきます。生後6カ月ごろになると、ママ・パパの多くは次のようなことを感じるようになります。

生後6カ月ごろは、人見知りや夜泣きといったママ・パパ目線では多少困ったことが起こり始める時期でもあります。ここでは、それぞれどのような対策があるのか解説します。

顔の区別がつくようになるのに加え、情緒が発達したことで、ママやパパなど知っている人以外の顔を見ると不安を感じるようになって人見知りが始まります。
人見知りをしていても、無理やり慣れさせようとしなくて大丈夫です。人見知りしている人とママやパパが仲良くしているところを、赤ちゃんに見せて安心させてあげましょう。

夜泣きは、睡眠リズムがまだ発達していないことで起こりやすいといわれています。泣き出すと、すぐに抱っこしてあやす、授乳をするなどをしがちですが、それがかえって夜泣きを長引かせる原因になることもあります。夜泣きをしたら、以下のことを試してみましょう。また、夜泣きの予防のための習慣も取り入れてみてください。

生後6カ月になると動きがぐっと活発になってきますが、思わぬ事故やケガにつながることもあります。また、ママからもらった免疫が弱まっていく時期でもあるので、感染症にも気をつけましょう。

おすわりができ離乳食が始まると、ハイチェアにすわらせる機会が出てきます。ハイチェアにすわらせるときは必ずベルトをつけましょう。体を大きく動かした拍子に起こる転落事故が少なくありません。ベビーカーやチャイルドシートも同様で、ベルトの装着は必須です。