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Q.赤ちゃんのおなかやおしりにできる赤い湿疹の正体は?【医師が回答】

2025.05.29 New

#不調・トラブル #赤ちゃんのお世話

おなかとおしりあたりに、たまに細かいプツプツができて、お風呂に入ると真っ赤になって目立ちます。顔や手足にはありません。湿疹のようにもあせものようにも見えます。いつも自然に消えるので受診せずにいますが、受診したほうがいいのでしょうか。(生後10カ月)

回答した専門医

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皮膚科医師
三井 理恵 先生

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日本皮膚科学会認定専門医。東京医科歯科大学大学院博士課程を修了。夫婦で仕事と3人の子育てを両立する中で、ママやパパが抱える毎日の大変さや不安を痛感。そうした経験を経て「自分の子どもを安心して通わせたい」と思えるクリニックを作りたいと想い、医療法人社団育心会を立ち上げる。ミューザ川崎こどもクリニックでは、「自分の子どもに本当に勧められるか」という親の視点を大切にしている。クリニック全体で子どもとご家族にとって居心地の良い空間作りを目指し、不安を少しでも軽くできるようなサポートを心がけている。

A.あせもを始め、さまざまな湿疹の可能性があります。気になる・続くようなら一度受診を

赤ちゃんの肌は薄いので、お風呂上がりなどの体温が上昇した状態では、生理的な範囲で皮膚の一部分の赤みが増してみえることがあります。かゆがっている様子がなく、平常体温に戻った時に赤みが消えてしまうのであれば、様子を見てもかまいません。

ただし、赤ちゃんの皮膚に起こりやすいトラブルにはさまざまな種類があり、実際に診察しないと判断はできません。自然に消えて再発がなく問題がないならかまいませんが、再発したり気になったりすることがあれば、かかりつけ医または皮膚科を受診しましょう。

汗ばみやすいところにできるならあせもかも?

一般的にあせもは、おむつの腰のギャザーがあたるところ(圧迫を受けやすいところ)や、おんぶや抱っこで温められて汗ばみやすいおなかや背中にできやすいといわれています。
よく汗をかくところに赤い湿疹ができていてかゆみがある様子が見られるときは、あせもの可能性が考えられます。

あせもができてしまったら清潔と保湿を

あせもができているところは、入浴時に石けんでやさしく洗ってよくシャワーで流して清潔にし、しっかり保湿をします。かゆみが強そうなときは、受診して軟膏を処方してもらいましょう。
赤ちゃんの爪を短く切ることも必要です。かきむしってしまうと細菌感染を起こして腫れる「あせものより(多発性汗腺膿瘍)」になったり、かゆみのある水ぶくれがあちこちの皮膚にうつって広がる「とびひ(伝染性膿痂疹)」を起こしたりする心配があります。

通気性のよい衣類であせもの予防を

あせもは汗腺が汗でつまり、炎症が起きた状態です。そのため、汗をかいたら放っておかずにこまめに拭きとり、皮膚を清潔にすることが予防になります。また通気性のよい衣類を着せる、汗をかきやすい状況をつくらないことも大切です。

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あせものほかに考えられる湿疹の種類

赤ちゃんにできやすい赤いプツプツとした湿疹には、ほかにも以下のようなものが考えられます。ただし、あくまでも一般的な例なので、該当するように感じても、気になる場合は必ず診察を受けて判断してもらいましょう。

アトピー性皮膚炎

アレルギー体質のある子に起きる皮膚トラブルで、皮膚が乾燥しやすく、赤くなってかゆみの強い湿疹が起こります。症状がよくなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。

湿疹は顔や首、手足の関節のやわらかい部位に現れることが多く、体の左右の同じような場所にできるという特徴もあります。かゆみが強いため、かきむしると炎症がさらに悪化してしまう心配があります。気づいたら早めに受診して適切な治療を受けることが大切です。
アトピー性皮膚炎の治療は進歩しており、適切な治療で良い状態を保つことが可能です。心配なことがあれば、アレルギーに詳しい小児科もしくは小児皮膚科を受診してください。

蕁麻疹(じんましん)

赤いポツポツとした発疹や、皮膚が盛り上がる膨疹(ぼうしん)などさまざまな形や大きさで現れ、かゆみを伴います。原因には食べ物や薬などアレルギー性のものと、温度差や摩擦、圧迫など非アレルギー性のものがあります。
多くは急に現れて数十分~数時間で消えてしまいますが、また現れるという状態を繰り返します。

蕁麻疹が出るほか、息が苦しそう、嘔吐がある、咳や鼻水がひどく出るなどの症状がある場合は、緊急の受診が必要です。
蕁麻疹以外の症状がなくても繰り返し現れる場合は、蕁麻疹の写真を撮って一度は受診すると安心です。蕁麻疹は温めるとかゆみが強まるので、冷水でしぼったタオルなどで患部を冷やすとよいでしょう。ただし、冷やすことで起こる寒冷蕁麻疹というものも子どもではみられることがありますので、冷やして症状が悪化する場合は中止してください。

おむつかぶれ

おむつに覆われているところにできる湿疹です。汗やおしっこの水分でムレた皮膚がおむつやおしりふきの摩擦で傷つき、そこにうんちの成分が付くことなどで炎症を起こしたものです。接触性皮膚炎に分類されます。

こまめにおむつを替えておしりのムレを防ぎ、おしりを清潔にすることで予防します。軽い症状なら、おむつを替えるたびにシャワーなどでおしりを洗ってよく乾かすことで治ります。赤みがひどくなるなどの場合は、受診して薬を処方してもらいましょう。

乳児湿疹

生後2週~3カ月ごろの皮脂の分泌が多いときをピークに、1歳ごろまでに起こりやすい赤いポツポツやカサカサとした湿疹の総称です。赤ちゃんの成長に伴う生理的な反応で、時期が過ぎれば落ち着いていくことがほとんどです。

新生児にきびと呼ばれる湿疹は2カ月ごろまで、黄色いかさぶた状のものができる乳児脂漏性湿疹は1歳ごろまでで起こりやすい湿疹です。
また、皮膚が乾燥してカサカサし赤い発疹ができる皮脂欠乏性湿疹は6カ月ごろから起こりやすくなります。
いずれも軽いものは皮膚を清潔にし、しっかり保湿をすることで治ります。スキンケアをしてもなかなか治らない場合は、かかりつけ医に薬を処方してもらいましょう。

繰り返す・気になる場合は受診を

いずれにしても、湿疹が治らない・繰り返すなどで不安があるようなら小児科や皮膚科を受診して相談しましょう。
症状が出ているときに受診して、今までの経緯を話すのがベストですが、受診のタイミングが合わないようなら湿疹を写真に撮っておいて見せるのでもよいでしょう。

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