赤ちゃんとママ・パパのための情報

もし赤ちゃんが体調を崩したら
市販薬を使っていいのはいつから?使い方は?

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いざというときに備えて市販薬を常備しておきたいのですが、何カ月になれば使えるのでしょう。
(3カ月 ウニママ)

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体も体重も年齢よりも大きいのですが、量を多くして飲ませてもいいのでしょうか。
(2歳11カ月 おこーちょまま)

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子ども用の市販薬には、かぜ薬やせき止めの内服薬、解熱薬、便秘薬、塗り薬などいろいろな種類がありますが、基本的には常備薬として持っておかねばならないものではありません。症状が出たら、そのつど受診して適切な薬を処方してもらうべきです。

大人は、頭痛やのどの痛みなど、自覚症状を伝えて適切な市販薬を求めることもできますが、赤ちゃんは自分から具体的な症状を訴えることができません。大人と同じような感覚で市販薬に頼ったり、万一に備えて薬を用意しても、それが適当かどうかは判断できないのです。

常備薬として持っておくとよいものがあるとしたら、鎮痛解熱薬(内服薬あるいは座薬)だけです。乳幼児は夜間や休日に急に発熱することがあるので、解熱薬は生後6カ月以上のお子さんなら5回分くらいを備えておくとよいでしょう。
市販の子ども用の解熱薬は、主成分が非ピリン系のアセトアミノフェンで、副作用が少なく安全なものです。健康で健診以外なかなか病院に行く機会のないお子さんも、万一に備えて市販薬を購入して持っていると安心です。

ただ、3カ月未満の赤ちゃんでは、重篤な疾患でも症状が出にくいので市販薬に頼るのは非常に危険です。解熱薬を常備する必要があるかどうか以前に、3カ月未満の赤ちゃんが38℃以上の熱を出した場合は、即受診してください。

市販薬の多くは3カ月以上からと表示されています。0歳児の場合、症状がわかりにくかったり、あっという間に重症になったりするので、夜間一時的に症状をやわらげるために使うにとどめ、次の通常の診療時間帯に受診することをおすすめします。

なお、市販薬を購入・使用する際には、以下の注意を厳守しましょう。

  1. 購入するときは、お店の薬剤師に子どもの月齢、体重と症状を詳しく説明する
  2. 説明書をよく読み、用法・用量を守る
  3. 続けて3日使用しても症状が改善しない場合は、すぐ受診する

1. で、症状だけでなく月齢や体重を説明するのは、薬の剤型(シロップ、粉、錠剤といった薬の形)が子どもに合っているかを判断してもらう必要があるからです。それまで薬を飲んだことのない子、飲ませたことがない親にとって、たとえば粉薬を飲ませるのは難しいかもしれません。また、幼児期だとシロップ剤は1回量が多く飲みきれないこともあります。
2. の、用法・用量を守るのは当然ですね。大柄とか体重が多いということを素人であるお母さんが判断するのは危険なので、あくまでも月齢で判断します。まれに体重で用量が書かれている薬もありますが、そのときは身長から考えて標準的な体重で計算します。体重が重いから薬を多くする、という考えは間違いです。
3. の、3日使用して改善が見られないということは、市販薬に含まれない成分(抗生剤など)を必要としているか、表に出ている症状と別に何らかの問題が隠れている可能性が考えられるからです。
なお、家族にアレルギー体質があれば、購入の際、それも伝えます。

おこーちょままさんのお子さんのように、体重が平均年齢より多い場合も、自己判断で量を加減するのではなく、用法の注意を厳守しましょう。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック
院長 川上一恵先生

医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

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