専門医に聞く!子育てお悩みQ&A

Q.赤ちゃんのおしっこが急に臭くなったのは病気?【医師が回答】

2025.05.29 New

#おしっこ #不調・トラブル

生後4カ月の夏ごろからおしっこのにおいが強くなりました。新生児のときに看護師さんから「大人と同じようなにおいのおしっこが出たら、どこかが悪い可能性がある」と言われたことがあり、心配です。(生後5カ月)

回答した専門医

三井 俊賢先生の写真

小児科医師 (医学博士)
三井 俊賢 先生
医療法人社団育心会理事長

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小児科専門医、小児科指導医。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、慶應義塾大学病院に勤務し、同小学校・中学校で校医としても子どもたちの健康に携わってきた。医療法人社団育心会を立ち上げ「すべては子どもの笑顔のために」という想いで、小児科の枠を超え、子どもを取り巻くさまざまな面から包括的に支える診療に日々励んでいる。現在、3人の子育てに奮闘するパパとして、親御さんの気持ちに寄り添いながら、子どもたちやご家族に安心と笑顔を届ける医療を目指している。

A.季節や水分の量にも影響されるため、一時的な変化であれば心配いりません

赤ちゃんの体が成長するにつれて、おしっこは徐々に濃縮されるようになっていきます。そのため、4カ月だと新生児のころよりはおしっこのにおいが多少強くなっているかもしれません。
また、おしっこは汗をかいたり、飲む・食べる量が少なかったりすると体内の水分が減って排泄量が減り、濃縮されて濃く強いにおいになります。

ご質問にある看護師さんからのアドバイスは、おそらく新生児期に尿のにおいからわかる先天性代謝疾患の一種についての注意でしょう。先天性代謝疾患の一部には、尿が独特のにおいを発するものがあるためです。
しかし、赤ちゃんはすでに4カ月ですし、夏ごろからということなので、おそらく汗の量が増えたことが原因でしょう。一時的な変化であり、赤ちゃんの機嫌が普段どおりで、変わらずに母乳やミルクを飲んで遊ぶようなら、まず心配ありません。

排泄したての正常な尿はほぼ無臭

おしっこは、血液が腎臓でろ過されて作られるもので、排泄された直後は無菌です。健康な体から出るおしっこはほとんどが無臭ですが、時間がたつにつれて細菌が繁殖し、アンモニア臭がするようになります。
よって、排泄したばかりのおしっこが臭い場合は、何らかの原因が考えられますが、すべてが病気やトラブルによるものとは限りません。

おしっこのにおいは季節や水分の量に影響されることも

おしっこは、90%以上が体内の水分でできています。夏場など暑いところに長くいると汗や呼気で水分が出てしまうため、水分量が減り、おしっこが濃縮されるためににおいが強くなりやすいのです。
同様に、飲食から体に入る水分量が減った場合も、おしっこは濃縮されてにおいが強くなります。食欲や機嫌、体調に変化がなく、体重の増え方に問題がないのであれば、それは一時的な水分量の変化が原因と考えられます。母乳やミルクなどで水分をしっかり補給してあげれば問題ありません。

他の症状がある場合は受診を

排泄したばかりのおしっこのにおいがいつもと違う、強いという場合は尿が作られて流れてくるところ(尿路)に感染が起こっている可能性があります。その場合には、以下のような症状が見られることが多くあります。いずれの場合も、気づいたら早めにかかりつけ医を受診しましょう。

頻尿や排尿時に泣く

膀胱に感染が起こる「膀胱炎」の場合はおしっこの回数が増えたり、排泄時に痛みや違和感があるためにぐずったり泣いたりする様子が見られます。
特に女の子は尿道と肛門の位置が近いため、うんちが尿道につくことで大腸菌に感染しやすい傾向があります。排便後におしりを拭くときは、後ろに向かって拭いて尿道にうんちがつかないようにしましょう。

熱が出る

膀胱から入った細菌の感染が進むと、尿管を通って腎臓や腎臓内の腎盂というところにまで感染が及び、腎盂腎炎という病気になることがあります。この場合は、熱が出て機嫌が悪くなります。赤ちゃんの場合は、それ以外の症状はない場合が多いでしょう。

赤~茶色の尿が出た

赤~茶色のおしっこが出たら、血尿を疑います。血尿が出る原因にはいろいろなものがあります。なかには心配がいらないものもありますが、腎臓の病気が隠れている場合もあります。

【関連記事】

新生児期には尿のにおいでわかる「先天性代謝疾患」もあるが稀な病気

新生児期に尿が独特のにおいを発する先天性代謝疾患は、いずれも発生頻度の低い稀な病気です。現在ではほとんどが新生児期のスクリーニング検査で発見・治療されるようになりました。尿のにおいでわかる、先天性代謝疾患は次のとおりです。

メープルシロップ尿症

一部のアミノ酸の代謝にトラブルをきたす先天性疾患です。おしっこがメープルシロップのような甘いにおいがすることから、メープルシロップ尿症と呼ばれます。そのほかにも元気がない、嘔吐などの症状も見られますが、病気が進行すると意識障害やけいれんなどを起こす恐れがあります。

フェニルケトン尿症

フェニルアラニンというアミノ酸を正常に分解できず、そのアミノ酸が体内に蓄積することでさまざまな症状が生じる先天性の疾患です。おしっこや汗に、ネズミの尿やカビのようなにおいが発生します。治療をしないと、精神発達障害を引き起こします。

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