くらしの現場レポート
2016.09.05 | 生活スタイル
近頃は、多くの人がボディクリームや柔軟剤などで、身にまとう香りを気軽に楽しむようになりました。同時に、いやなニオイを気にして身体や衣類をケアする人も増えています。例えば、衣類の「汗のニオイ」が気になるという人は、季節を問わず、半数以上(52%)にのぼっています。
汗をかくことは、体温調節という大切な役割であり、運動や仕事に一生懸命打ち込んだ証のようなものでもあります。とはいえ、実際には、洗濯する女性の81%の人が「自分の衣類に汗のニオイがすると恥ずかしい」と感じていて、また60%の人が「家族が、衣類の汗のニオイで恥ずかしい思いをするのではないかと気になる」と、自分だけでなく、家族の「汗のニオイ」までも心配しています。やはり、「ニオイ」は相手にどう思われるか、対人関係にも影響を与えるので、洗濯する人にとっては、日々の悩みの種となっているようです。
首都圏在住20〜50代既婚女性700人 (花王 生活者研究センター調べ)
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夫の汗のニオイが周りの人に不快な思いをさせてしまわないか不安になる。(25歳)
ワイシャツや下着のニオイが気になる
洗濯しても部活着が汗臭いと子どもが仲間から嫌がられないか心配。(38歳)
部活着はニオイが残りやすい気がする
家族の洗濯をしている人は、衣類についた「汗のニオイ」を日々の洗濯で解消しようとしています。10年前は「白く洗い上がる」など、主に汚れ落ちが洗剤に求められていましたが、2015年には「いやなニオイがとれる」「除菌ができる」など消臭・除菌効果が汚れ落ちに加え、求められるようになっています。具体的な対処法は「抗菌・防臭タイプの洗剤を使う」「漂白剤を使う」など洗剤を選んだり、「すぐに洗濯する」「日に当てる」など、その他にもいろいろな場面で工夫をしていました。またインタビューからは、インターネットなどでニオイの対処法を情報収集して、それを試してみるなど、いろいろ試行錯誤しながら自分が納得できる最善の方法を探していることがわかりました。
首都圏在住20〜50代既婚女性477人 (花王 生活者研究センター調べ)(複数回答 上位3つまで)
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ネットに書いてあるニオイに効くという方法を片っ端から試して、効果のあるものを組み合わせている。(30歳)
スポーツウェアは汗のニオイが残りやすい気がするので、必ずつけおき洗いをしてから洗濯。(26歳)
汗のニオイによる不安を解消して、家族が清潔で快適な衣類で気持ちよく過ごすために、みなさん日々奮闘努力しています。そんな、ニオイ解消のために手間を惜しまず工夫を重ねる姿に、家族を思う気持ちを改めて感じました。
洗濯を通して、家族みんなが自信をもって生活できるよう、応援しているのです。ニオイのない清潔に仕上がった衣類を身につけることは、洗濯する人の思いやりにも包まれているようです。
洗濯を通して、家族みんなの生活を応援
調査概要
「生活者が感じる衣類のニオイに関する研究」
◎2016年3月/インターネット調査/首都圏在住20〜50代既婚女性/700人
◎2016年2~3月/家庭訪問インタビュー/子どものいる既婚女性/13人