くらしの現場レポート
2015.12.18 | 子育て
いまどきのママは、家事や仕事や自分磨きに大忙し。子どもとのお風呂も慌ただしくなってしまうことが多いようですが、毎日の入浴時間が子どもとのふれあいや自立を促す機会になっているようです。
子どもの健康や発達は親にとって常に気になる事柄ですが、成長に伴って親のサポートは変化していきます。帰宅後や食事前の手洗い、お風呂でのからだ洗いやシャンプー行動もそのひとつです。
調査によると、子どもの手洗いは2歳頃、からだ洗いやシャンプーは4~5歳頃から自分ひとりで行う「ひとり洗い」が始まりますが、「親が洗う」または、親が洗えていないところを手伝う「仕上げ洗い」などで、親の関わりはしばらく続きます。からだ洗いは6歳まで、シャンプーは8歳まで半数以上の親がサポートしており、からだ洗いよりシャンプーの方が長く関わっているようです。
入浴やスキンケア行動を観察したところ、子どもがじっとしていてくれない「ハラハラキッズ」と、親と一緒にスキンシップを楽しむ「ニコニコキッズ」の大きく2つのパターンがみられました。
「ハラハラキッズ」では、「とにかく早くやらなきゃ」「自分がやったほうが確実」とママが慌ただしく済ませていました。しかし、忙しい中でも、子どものお風呂やスキンケアは大切だからきちんとしてあげたいと、子どもを思いやる気持ちから頑張っている姿がうかがえました。
「ニコニコキッズ」では、からだ洗いやシャンプーの泡を利用して「遊び感覚」を取り入れながら、ママが洗い方を教えたり、自分で洗うことを促し、上手にほめて子どもの気分を盛り上げていました。また、入浴後のスキンケアでは、親子で向き合って肌の温もりを感じながら、お互いの愛情が満たされている様子でした。
お風呂は、子どもにとっては直接触れてもらえる楽しい機会であると同時に、「よくできたね」とほめられ、認められる嬉しさも感じる時間のようでした。親にとっても、成長する子どもの様子を間近で感じるられる嬉しい時間となっていました。
子どもが、親のサポートを必要とする時期は、お風呂の時間が大切な親子のスキンシップの時間に。親が手伝いながらも、少しずつ子どもに任せてみることで、やる気を盛り上げ、自立を促すきっかけになっていました。泡タイプのシャンプーなどを活用し、子どもでも洗いやすくなる工夫をしてお風呂の時間を、「親子のふれあい」と「子どもの自立応援」の貴重な機会にしてみませんか。
調査概要
「母親と子どものボディ・スキンケアへのきもちと行動」
◎2013年10~11月/家庭訪問インタビュー/首都圏在住0~8歳児の親/14世帯(子ども20人)
「母親と子どもの入浴洗浄へのきもちと行動」
◎2014年4~8月/家庭訪問インタビュー/首都圏在住0~8歳児の親/13世帯(子ども21人)
「子どものひとり洗いの状況調査」
◎2014年5月/インターネット調査/2~10歳児の親/270人(子ども393人)