くらしの現場レポート
2015.11.10 | 若者
いまどきの20代は、ナチュラルに見えるような肌づくりが主流のようです。同じナチュラル志向でも、「大学生」と「社会人」ではそのおもいに違いがあることがみえてきました。
いまどきの20代は、SNSが生活全般と密接に関わっており、人からどう見られるのか、つねに人目を気にする世代です。約10年前の20代のメイクは、黒系のアイラインを上下に引く「囲み目メイク」や、つけまつげを駆使した華やかな「作り込みテクニック」が流行していました。
しかし、いま主流のナチュラルメイクでは、大学生はさり気ないメイクで目を大きく見せるなど「度がすぎない」を心がけている一方、社会人は疲れて見えないような血色感や、眉やアイライナーで「整った感」を演出していました。
協力:BC化粧品 学美・開発G
大学生は、みんなから好かれたいというおもいから、「さりげない、ほどほどのかわいさ」を目指しているのに対し、社会人は、身近な人たちから評価されたいとのおもいが強く、「きちんとした印象」を意識しているようです。
インタビュー調査の「装いで重視していること」では、大学生は、ファッション・メイク・ヘアスタイルといった「見た目」を重視。社会人は、「見た目」に加え、心持ちや姿勢といった言葉が多く出てきて、「内面」にも重点をおいているようでした。
肌づくりに関しては、大学生の場合、ニキビひとつでも早く治したい、すぐに白い肌になりたいなど、「いますぐ」という即効感を求めており、下地やメイクで丁寧に肌づくりを行っている様子でした。社会人は、肌の乾燥やわずかな衰えを感じはじめたことで、いまの素肌を維持するためにスキンケアは手を抜かずにがんばりたいというおもいがありました。
「体調・ストレス」と「肌」につながりがあると思うか、という問いに対して、「とてもある」と回答したのは、大学生が34%であるのに対し、社会人では約5割。同じ20代でも社会人のほうがより実感していることがわかりました。
20代女性(大学生と社会人) 309人 (花王 生活者研究センター調べ)
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特に、社会人は心と体の不調が顔や肌にストレートにひびくことを日々実感するようになっていました。社会人になると内面が見た目にあらわれるというおもいが強くなることから、睡眠・食事など体の内側からのケアも肌のために上手に取り入れているようです。
このように、体の中からきれいになることを目指し、入浴などの温活も積極的に取り入れて、「今と将来」を意識した本質的なスキンケアをはじめていました。
調査概要
「社会人の美容価値観調査」
◎2014年10月〜2015年2月/家庭訪問インタビュー/首都圏在住21〜29歳美容高感度女性/9人
「大学生の美容価値観調査」
◎2015年3〜4月/家庭訪問インタビュー、美容行動観察調査/首都圏在住21〜22歳美容高感度女性/10人
「女性の美容価値観 アンケート調査」
◎2015年5月/インターネット調査/首都圏在住19〜69歳女性/721人