くらしの現場レポート
2015.10.08 | 若者
20代ひとり暮らし女性の食生活に着目し、食事の実態と健康意識について調査を実施。自分なりに健康を気づかい、ストレスをためずに少しの努力でできることを食生活に取り入れている様子がみえてきました。
20代のひとり暮らし女性の7割以上が、実家暮らしのときよりも、「健康を気づかう頻度が増えた」と回答。健康をより意識するようです。
20代未婚女性のうち単身者 106人 (花王 生活者研究センター調べ)
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自宅での食事内容をみると、ご飯やおかずをひとつのお皿に盛りつける「ワンプレートごはん」やコンビニ食が目につきました。なかには、朝食にスナック菓子やチョコレートのみというケースも。「体にいい」とされる情報を収集し、目的に合えば、たとえスナック菓子であっても取り入れる、彼女たちなりの健康への気づかいがみて取れました。
朝食の一例。「お菓子だけど、血糖値を上げて朝からしっかり活動できるように」というおもいから。
「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によると、20代女性の1日の必要摂取カロリーは1,650〜2,200kcalです。今回の調査では、平日の平均が1,365kcal、休日も1,449kcalにとどまり、必要摂取カロリー未満が約7割と、カロリーや栄養不足が気になりました。
20代単身女性37人 平日259食 休日65食(花王 生活者研究センター調べ)
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朝食・夕食をみてみると、平日は約3割、休日は約半数が「朝食を食べない」という結果に。夕食の時間帯は、平日は21時以降が半数以上、とくに22時以降が約3割を占め、働く20代女性の忙しい日常があきらかになりました。
20代単身女性39人 平日259食 休日75食(花王 生活者研究センター調べ)
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インタビューから、20代ひとり暮らし女性は、将来への漠然とした不安があり、今のうちから体をケアしておきたいおもいがあることがわかりました。
友人との食事では楽しい時間の共有を重視している一方、一人のときは健康を気づかい、「牛乳を体に良いと思う豆乳に置き換える」「野菜や水を意識して摂る」「温かいものを食べ、体を冷やさない」など、ストレスをためない程度に実践していました。
実際には、食事摂取基準を満たしていないケースが多いですが、彼女たちは、少しの努力でできることを自分なりに考えて取り入れ、「今」そして「将来」のために健康を気づかっていました。
調査概要
「ひとり暮らし20代女性の食事実態と健康意識」
◎2015年1~3月/ビジュアル調査(スマートフォン等による食事日誌)/首都圏在住20~30代単身有職女性/47人
◎2015年1~4月/家庭訪問インタビュー/首都圏在住20代単身有職女性/13人
◎2015年4月/インターネット調査/首都圏在住18~49歳未婚女性/740人