▼職場のロリエとは
・企業の福利厚生の一環として、生理用ナプキンを備品化していただく取り組み
▼古賀紗理那さんの生理・健康への向き合い方
・元バレーボール女子選手の古賀紗理那さんより ご自身の経験を踏まえたひとりの女性としての生理への向き合い方について
▼働く女性を支えるヘルスケアサポートについて
・「職場のロリエ」を通して見えてきた各職場での生理の困りごとへの気づきをご紹介
「働く女性と健康を考えるトークセッション〜今求められる職場におけるヘルスケアサポートとは〜」を開催
職場のロリエは企業の福利厚生の一環として、生理用ナプキンを備品化していただく取り組みです。トイレットペーパーと同じように備品としてトイレにナプキンがあれば、突然生理が来ても安心して仕事ができるかもしれない。ロリエは生理現象※をとりまく環境をより良くする活動の1つとして、職場のロリエを推進しています。
※生理現象とは、生理や軽失禁のことです。
左から、谷村 江美さん(W society 主宰/モデレーター)、坂田 美穂子(花王株式会社 サニタリー事業部 ブランドマネジャー)、古賀 紗理那さん(元バレーボール女子選手)、髙島 あさみさん(オルガノン株式会社 戦略・コーポレートアフェアーズ部門長)
開催日 2024年10月15日(火)
登壇者
古賀 紗理那さん (元バレーボール女子選手)
髙島 あさみさん (オルガノン株式会社 戦略・コーポレートアフェアーズ部門長)
谷村 江美さん (W society 主宰/モデレーター)
坂田 美穂子 (花王株式会社 サニタリー事業部 ブランドマネジャー ※当時)
内容
W society 主宰 谷村より開会挨拶(W societyの紹介など)
働く女性たちを悩ませる様々な不調と企業に求められるヘルスケアサポートの概況、プレゼンテーション
古賀紗理那さんご登壇
〜女性特有の健康課題(生理など)をテーマにモデレーターとトーク登壇者ご登壇〜働く女性を支える職場におけるヘルスケアサポートをテーマにトークセッション
一般参加者(オンライン参加)からの質疑応答
閉会の挨拶
フォトセッション
主催 W society プロジェクト
共催 花王株式会社
後援 東京都、一般社団法人 日本経済団体連合会
2024年7月に現役を引退した古賀紗理那さん。
今回は「アスリート」という職業を経験し、
今後のキャリアにも注目が集まるひとりの女性としてお話を伺いました。
女性だからこその身体の悩み
アスリート時代は生理不順がひどかったです。高校生までは周期的にきていたのですが、海外遠征が多くなって、環境の変化だったり食事の変化だったりで、生理が来ないことが増えてしまって、それが悩みというか不安なところではありました。
競技やチームによっては監督・コーチ陣が
男性であることも多いスポーツ業界。
生理が来た時の伝え方は?
現役時代はトレーナーと信頼関係を築き、その日の体調によってトレーニングメニューの調整をお願いしたり、腰が重くなる生理前は身体の状態をコーチや監督に共有してもらえたりするような連携体制が整っていました。
生理に限らず、自分の身体のコンディションについて相談しやすい環境作りは、スポーツ業界だけでなくあらゆる職場や家庭においても重要だと感じています。
キャプテンとして、チームメンバーが抱える悩みとの向き合い方
一人一人性格が異なるので、とにかく一人一人を観察し、その人に合わせた伝え方・コミュニケーションを心がけていました。トレーナー陣とも連携を取りながら、キャプテンとして常に気を配るようにしていました。
生理ひとつとっても個人差があり、直面している健康不安や悩みは人それぞれです。今回は、アスリートとして活躍されていた古賀さんの生理の向き合い方をお伺いすることができました。
2022年からスタートした職場のロリエ。
立ち上げの背景と、職場のロリエを通して見えてきたことを紹介しました。
職場のロリエを始めた背景
社内で実施したアンケート調査で「職場で生理が急に来たときに困る」「ナプキンを取り替える時間がなかなか取れない」など、職場での生理について困っている実態が意外に多いことがわかりました。
これは他の会社や職場でも“隠れた困りごと”なのではないかと、生理用品ブランドとしてできることを始めようとスタートしたのが、このナプキンの備品化プロジェクト「職場のロリエ」です。
導入企業様からの反響
「突然の生理でも安心して働ける」「予備のナプキンがない時、すごく助かった」というお声をいただいています。オフィス勤務の方以外にも、経血漏れが気になる白い作業着を着用する職場の方や、トイレが必ずしも近い場所にない研究職の方、勤務中の外出が難しい工場勤務の方など、改めて生理への悩みや課題は職場ごとに様々であると認識しました。
導入のきっかけとしては、総務・人事担当者が「職場の困りごとに目を向けた時に、このプロジェクトを知った」というケースも少なくありません。「職場のロリエ」を導入したことで、“自分の会社に対して福利厚生が整っていると感じた”という、現場の声もあります。
職場のロリエについて話す、坂田 美穂子
生理を取り巻く環境については、古賀さんからも「海外遠征の時は基本的に自分で生理用品を用意していましたが、生理が急にきてしまうこともあるので、ゆくゆくは試合会場のトイレにナプキンが置かれるようになれば非常に助かると思います」と、ご自身の経験を交え、スポーツ業界の視点からもコメントがありました。
社内制度やルールを一つ整えることはハードルが高いかもしれません。しかし備品を一つ増やすという小さなアクションが、働きやすい職場環境につながるのではないかと私たちは考えています。
そのためにも引き続き、企業の皆様の声に耳を傾けながら、“生理をもっと過ごしやすく”をブランドパーパスとする生理用品ブランド「ロリエ」として、誰もが安心して働ける職場をつくるために何ができるのか、これからも考えていきます。