むし歯の原因となる「歯垢」を落とすことです。
歯垢とは、「細菌のかたまり」です。歯の表面にしっかりついているので、口をゆすぐくらいでは取れません。ハブラシでていねいにみがくことが必要です。
歯みがきは、「食べたらみがく」が基本ですが、とくに大事なのは就寝前です。寝ている間は唾液の量が減るため、口の中の洗浄作用が弱まって、細菌が増えやすいからです。3歳くらいになり、口をゆすぐことができるようになったら、フッ素入りハミガキをあずき大ほどハブラシにとり、むし歯になりやすい奥歯のみぞや歯と歯の間を、とくにていねいにみがきましょう。
まずハブラシに慣れさせ、前歯が生えたら寝かせみがきを始めましょう。
歯みがきの第一歩は、ハブラシに慣れさせることです。乳歯が生えはじめる生後6カ月ごろから、赤ちゃん用のハブラシを持たせるようにします。ちょうどこのころは、何でも口に入れたがる時期なので、ハブラシも抵抗なく、口の中に入れてくれるはずです。ただし、歩けるようになったら要注意。歩きながらくわえさせると、思わぬケガにつながることもあるからです。ハブラシを持たせるときは必ず座らせて、目を離さないようにしてください。
上の前歯が生えてきたタイミングで、子どもをひざに寝かせて「寝かせみがき」をスタートします。ハブラシは、歯ぐきに当たっても痛くない、毛先のやわらかいものを選ぶといいでしょう。
子どもをあお向けに寝かせて頭をひざの上にのせ、あごを手で押さえながら上からのぞきこむようにしてみがきます。子どもが痛がらないように、軽く小刻みに動かすのがポイントです。
この時期、むし歯になりやすい前歯などを手早くみがき、後は、機嫌のいいときにしっかりみがきましょう。
3歳くらいまでは、楽しく、歯みがきの習慣をつけることが大事です。嫌がるときに押さえつけて行うと、よけいに歯みがきを嫌いにさせてしまうことがあるので、無理は禁物。機嫌のいいときに楽しくやってあげましょう。歌を歌ったり、キャラクターのものまねをしたり、歯みがきを好きにさせる工夫も大切です。そして、嫌がらずに歯みがきができたときは、たくさんほめてあげます。
歯が生えそろったら始めます。仕上げみがきも必要です。
歯が生えそろうのは、だいたい2歳から2歳6カ月ごろ。3歳のバースデーをむかえたら、自分でみがく練習を始めさせましょう。初めはうまくみがけませんが、あまり手出しをせずに、本人のやる気を尊重すること。お母さんがとなりで楽しそうにみがくことで、子どももマネをします。慣れてきたら、正しいみがき方を少しずつ教えていくといいですね。自主性を育てることはとても大事ですが、小学校低学年までは親が仕上げみがきをしてください。
ハブラシは、子どもの年齢に合ったものを選びます。毛先が開き始めたら、新しいものに取り替えてください。ハミガキを使うのは、“グチュグチュペッ”ができるようになってから。あずき大くらいをハブラシにとって使います。子ども用の甘いものでも、大人用でもどちらでも好きなものを使ってください。
歯をみがく順番を決めて、口の中全体をまんべんなくみがきます。まずは、むし歯になりやすい奥歯から。歯1本1本をていねいにみがくことを心がけましょう。
子どもをあお向けに寝かせて頭をひざの上にのせ、あごを手で押さえながら上からのぞきこむようにしてみがきます(寝かせみがき)。むし歯になりやすい奥歯のみぞや、歯と歯の間を中心にみがくといいでしょう。
<保護者の皆様へ>
お子様が歯みがきをする時に、歩き回ったり、遊ぶなどすると、思わぬ事故の原因になり、大変危険です。必ず保護者の方が付き添い、お子様から目を離さないでください。