小・中学生の約4割は「歯肉炎」です。
子どもでも歯肉炎になります。小・中学生の約4割は「歯肉炎」という報告もあるほどです(★)。歯肉炎の原因は、歯と歯肉のさかいめの歯垢。ハブラシをこの部分に当てて、ていねいにみがくことが大切です。
歯肉炎は歯槽膿漏(歯周炎)の前ぶれですが、歯肉炎の段階なら、正しい歯みがきで治ります。子どものころ、正しい歯みがきの習慣をつけることは、大人になってから歯肉炎や歯槽膿漏にかかるリスクを減らすことにもつながります。「歯みがきの“目的と方法”」を参考に、適切な歯みがき習慣をお子さんにつけさせてあげましょう。
★平成23年歯科疾患実態調査より 小・中学生(6~14才)
歯肉炎とは、プロービング(歯肉検査)後の出血・歯石の沈着
本当です。「萌出性歯肉炎」と呼ばれています。
六歳臼歯や十二歳臼歯など、永久歯の奥歯が生えてくるとき、歯の上に歯肉がかぶった状態になる期間が半年ほど続きます。その間は、歯と歯ぐきのさかいめにハブラシが当たりにくいため、歯垢がたまり、歯肉が炎症を起こしやすくなります。これを「萌出性(ほうしゅつせい)歯肉炎」と呼んでいます。
子どもだけではきれいにみがけないので、親が仕上げみがきをするとき、歯と歯肉のさかいめにハブラシをきちんと当ててみがいてあげましょう。
食べ物がかみにくいだけでなく、むし歯や歯肉炎のリスクが高まります。
歯並びが悪いと見た目の問題だけでなく、食べ物をしっかりかめない、正しい発音ができないなどの弊害があり、子どもの成長を妨げる場合があります。また、ハブラシの毛先が届きにくく、むし歯や歯肉炎になりやすいという問題もあります。気になる場合には、歯科医院で相談してみましょう。早いほど治療の選択肢が多く、簡単な処置ですむ場合もあります。
また、図のように、前歯が生えかわったばかりのころは歯並びが悪くても、自然にそろう場合もあります。ただし専門家でないと判断がつきにくいので、やはり一度、歯科医院で診てもらうと安心です。
前歯が永久歯に生えかわったばかりの7歳のころは、前歯にすき間があります。しかし、犬歯も永久歯に生えかわる14歳になると、前歯が側面から押し出されて、きれいにそろっていることがわかります。