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達人コラム

「おトク」=「節約」ではない!?
「生きた」お金の使い方を

今回の達人コラムは消費生活アドバイザー 和田 由貴さんにお聞きしました

ついに8%になった消費税。17年ぶりの税率アップとあって、家計のやりくりに不安を感じている人も多いのではないでしょうか?2015年10月にはさらに2%アップし、消費税10%になる予定。そこで今回は、消費生活アドバイザーの和田由貴さんに、10%増税に向けた家計の見直しや、「生きた」お金の使い方をするためのアドバイスをいただきました。

8%増税前の「駆け込み購入」などの消費行動、どのように感じましたか?

3月は、消費税増税を前にして、マスコミは連日「増税対策」を取り上げ、買い物に出かければあちらこちらの店でセールをやっていました。その雰囲気に踊らされて「まとめ買い」や「駆け込み購入」をした人は多いと思います。『くらしの現場レポート』でも、68%が増税前に駆け込み購入をしたとの結果がありますが、私は増税前の買いだめはしませんでした。こうした消費行動は、おトクに思えても節約になるとは限らないので、私はあまりおすすめしていません。
たとえば、毎日使う日用品や食品は、1つ1つが高価でない分、「安いうちに」とまとめ買いしがちです。けれども、特にお酒やお菓子などの嗜好品は、買い置きがあるとかえって余分に消費しやすくなって、結果的に無駄づかいになることもあります。
また、今回もそうでしたが、店側は「買い控え」を懸念して増税後にもかなりの確率でセールを実施します。すると値崩れが起きて、増税前に「駆け込み購入」した価格より安くなっていることも多い。だから、焦って買わなくても大丈夫なのです。
増税前の消費は、必要かどうかよりも、「みんなが買うから」という危機感や焦りから、「安心感」をお金で買っているという側面が強いように思います。

次回の10%増税に向けて、今から心がけておくことはありますか?

まずは「外税表示」にしっかり慣れることです。5%のときの「税込み表示」の感覚が抜けず、値札を見て「安い!」と思っても、レジでお金を払うときに「あれっ?高い!」と戸惑うことがまだあるかもしれません。そこで、今のうちから「この値段にだいたい1割プラス」とイメージしておけば、10%になったときの違和感は多少軽減されると思います。
また、増税後の半年くらいで食品や日用品の価格は落ち着きますので、「底値」や「適正価格」の情報も更新しておくとよいでしょう。
それから、今回の増税前に「駆け込み購入」や「まとめ買い」をした人は、それが本当に節約になったのか検証してみてください。安く買ったつもりで、増税後のほうが安くなっていたものはないか、買いだめして無駄になったものはないか。今回、反省すべき点がなかったかを検証して、次回の増税に備えることが大切です。そして、節約によって生み出されたお金は、ぜひ「生きた使い方」をしてください。

「生きた」お金の使い方とは、どういうことですか?

絞れるところは絞って、節約できた分を他のものに回すという使い方です。私は、節約とは「生きた」お金の使い方をすることだと常に思っています。無駄づかいはしないけど、必要と思うところにはしっかりお金をかける。「なんとなく」ではなくて、「なんのため」の節約なのか目的意識をもち、使いどころで上手に活用できてこその節約なのです。
節約はダイエットと似ているところがあり、何もかも削ってがんばりすぎるとリバウンドしやすくなります。だから、私は「快適」と「節約」を賢く両立させる「メリハリ家計」をおすすめしています。たとえば、家計の無駄を省いて貯まったお金は、家族みんなで食を楽しむために使う。貯蓄をするなら、なんのための貯蓄か目的を明確にして、いつまでにいくら必要なのか計画を立てる。目的はなんであれ、自分が納得してきちんとお金を使えていれば、その節約は成功だと思います。

賢くやりくりして「メリハリ家計」を実践するためのアドバイスをお願いします

節約の基本は、必要なものを・必要なときに・必要な分だけ買うことです。チラシを比較し、情報を集めて1円でも安いものを探し、買い足し・買い増しをしても、使い切れなければ、結局は無駄づかいになってしまいます。また、ポイントデーもいつもよりポイントがたくさんつくのでトクした気分になりますが、そのときの商品の価格が安いとは限りません。
やりくり上手で賢く節約している人は、特売日などにとらわれずに、週1回くらいの「まとめ買い」をしているケースが案外多いようです。でも、買ったものを上手に使い切っているので無駄を出すことがなく、結果的には節約につながっていきます。
つまり、「おトク感」と「節約」は必ずしもイコールではないのです。安く買うことだけに達成感を求めないことが、賢くやりくりするコツです。
10%増税に向けてよい機会なので、このタイミングでこれまでの消費スタイルや家計を見直してみてはいかがでしょうか。

医学博士 鈴木眞里先生
Profile:消費生活アドバイザー 和田 由貴さん

消費生活や環境問題の専門家として、また現役の主婦・母の視点から、節約術や家事情報に精通する節約アドバイザーとして幅広く活躍中。消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、省エネルギー普及指導員、3R推進マイスター(環境省第一期国推薦委嘱)などの資格を生かし、講演、執筆、テレビ出演、新聞・雑誌・WEBでの連載など多方面で活躍。著書に『裏ワザ名人のちゃっかり!節約生活』『年間50万円は貯まるチリ積も節約術』『快適エコのライフスタイル』など。
和田由貴オフィシャルホームページ

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