内臓脂肪の落とし方

POINT“しっかり食べても太りにくい”食事法
『スマート和食®』がおススメ!

スマート和食とは、内臓脂肪と食生活に関する花王の長年の研究から生まれた内臓脂肪をためにくい食事法です。

しっかり食べて太りにくい! ポイントは3つのバランス!

何をどう食べるかによって、同じカロリーでも内臓脂肪のつき方に差があることを発見!
重要なのはカロリーだけでなく、栄養素のバランス(比)だったのです。花王は、一万人以上の内臓脂肪計測と食事研究に基づいた、内臓脂肪をためない、3組の栄養素の比を見いだしました。

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脂質を減らしてタンパク質を増やす
タンパク質は筋肉を維持し、代謝の高いカラダづくりのため積極的に摂りたい栄養素。けれど、肉でタンパク質を摂ろうとすると、脂身がついてきたり、揚げる・炒めるなどの調理で結果的に、脂質が多くなりがちに。脂質を減らしながらタンパク質を増やす意識で摂取するのが大切です。

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糖質を摂るなら食物繊維を一緒に
炭水化物は糖質と食物繊維から構成されており、糖質はカラダを動かすエネルギーになります。とはいえ、パンやお菓子など、食物繊維が少なく糖質が多い食べ物は血糖値の急上昇などを招き、カラダに脂肪がたまりやすくなる面も。糖質を摂取するときは、食物繊維を一緒に摂ることが重要です。

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脂質を摂るならオメガ3
肥満や脂質異常症(高脂血症)などの原因となる脂質。減らしたい栄養素ではありますが、カラダに必要なものでもあるため、選んで摂取することが大切。飽和脂肪酸(肉や乳製品に多く含まれる)は減らし、内臓脂肪になりにくいオメガ3(青魚に多く含まれるDHA・EPAなど)を積極的に摂りましょう。

この栄養素の比を意識した食べ方をすると、カロリーは同じでも内臓脂肪がつきにくくなり、元気な生活を送ることができます。3組の比のうち、どれかひとつからでも取り入れ始めればOK! 「しっかり食べても太りにくい」スマート和食は、手軽かつ、「しっかり食べるから続けられる」食事法でもあるのです。

内臓脂肪をためない! オススメの食材・成分

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緑茶(茶カテキン)
日本の緑茶(お茶)は、1000年以上も昔から愛飲されてきた飲み物です。
茶カテキンは、緑茶の中に最も多く含まれている成分で、抗酸化作用を有するポリフェノールの一種です。
茶葉を急須で入れた場合、湯のみ1杯(155ml)に100mgほどの茶カテキンが含まれています。
茶カテキンを継続的に摂ることで、内臓脂肪が減少することが報告されています。


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お酢(酢酸)
私たちの食卓で広く使われている調味料『お酢』。紀元前5000年頃の古代バビロニアの記録に残っているほど、その起源は古く、『旧約聖書』にも、酢は飲み物として登場しています。
米酢、黒酢、リンゴ酢、と色々な種類のお酢がありますが、それらお酢の主成分が酢酸です。
大さじ1杯のお酢に、750mgほどの酢酸が含まれています 。
酢酸を継続的に摂ることで、内臓脂肪が減少することが報告されています。


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りんご(プロシアニジン)
「1日1個のりんごは医者いらず」ということわざもあるように、昔から色々な健康効果があると言われています。
りんごの栄養成分としては、ビタミンC、カリウム、食物繊維が知られていますが、近年着目されている成分が、ポリフェノールの一種である「リンゴ由来プロシアニジン」です。
りんごは全ての品種にプロシアニジンが含まれていますが、「ふじ」「王林」がやや多め。1個で約110mgのプロシアニジンが含まれています。
プロシアニジンを継続的に摂ることで、内臓脂肪が減少することが報告されています。

監修:日本肥満予防症協会 副理事長 宮崎滋先生
1971年東京医科歯科大学医学部卒業。糖尿病、肥満症、メタボリックシンドロームの診療に従事。「よりよい特定健診・保健指導のためのスキルアップ講座」などを企画、開催。東京逓信病院外来統括部長・内科部長・副院長を経て、2012年より新山手病院・生活習慣病センター長、2015年より公益財団法人結核予防会理事・総合健診推進センター所長に就任。日本肥満学会副理事長、肥満症診療ガイドライン作成委員長等歴任。東京医科歯科大学医学部臨床教授。

運動で内臓脂肪を減らす

まずは歩数を増やしましょう!

「運動」というと「きつい運動を長い時間やらないと意味がない」と考えてしまいがち。
消費エネルギー量を高めるためには、日々の何気ない活動で、少しずつ歩数を稼いで、1日の歩数=消費エネルギー量を高めることが大切です。
日本人の平均歩数は男性7,500歩、女性6,500歩くらい。まずは平均歩数以上を目指してみましょう。それがクリアできれば男性9,000歩、女性8,000歩、更には男女ともに1日10,000歩を目指しましょう。

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消費エネルギー量を計算!

運動や生活活動による消費エネルギー量は、「体重×運動強度×時間」で決まります。
ここでの体重は「kg」、運動強度は「メッツ」です。
1メッツとは安静状態を指しており、何もしなくても体重80kgの人は1時間に80kcalのエネルギーを消費することになります。
(計算式:80kg×1メッツ×1時間=80kcal)
座っていないで立って何かをしていれば約2メッツ、歩きながら何かをしていれば約3メッツ、ウォーキングで4メッツ、ジョギングで6メッツ、といった具合です。
例えば、いつも座っている1時間をウォーキングに換えれば240kcalの余分なエネルギーを消費したことになります。
(計算式:80kg×(4-1)メッツ×1時間=240kcal)

このように、余分に消費したエネルギーの蓄積が体脂肪減少につながるのです。体脂肪1kgを消費するには7000kcalが必要です。1日1時間のウォーキングを毎日続ければ、1ヶ月で1kg減量できる計算になります。

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内臓脂肪を減らすためには有酸素運動

内臓脂肪を減らすためにはどんな運動がいいのでしょうか? 一般には、ウォーキングなどの有酸素運動と、腹筋やスクワットなどの筋力運動を組合わせることが推奨されます。
内臓脂肪に限定して、最近の複数の研究を分析した結果では、有酸素運動による内臓脂肪減少効果は明らかでしたが、筋力運動による明らかな内臓脂肪減少効果は認められませんでした。(Ismailら、Obesity Reviews 2012)
このような研究から、内臓脂肪を減らすためにはまずはしっかりと有酸素運動を行うことが大切といえます。
頻度は週3~5日、1回あたり30~60分、週150~300分を目標にしましょう。

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監修:筑波大学体育系 准教授 中田由夫先生
2004年筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了。生活習慣病の予防および改善について食事と運動を中心とした行動変容から研究。2004年筑波大学大学院人間総合科学研究科助手。2007年筑波大学大学院人間総合科学研究科助教。2011年筑波大学医学医療系助教、2012年筑波大学医学医療系准教授。2018年より現職。日本健康支援学会理事長。日本運動疫学会理事。

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