赤ちゃんとママ・パパのための情報
ぐるぐる回って遊ぶとき、目が左に寄っています。それ以外のときも瞬間的に目が左に寄ります。目は合わせるし、ふだんは焦点も合っています。
(くれさん 1歳8カ月)
ご相談の件にお答えする前に、「斜視」について説明しましょう。
一方の眼球は正面を向いているのに、もう一方の眼球が別の方向を向いてしまう病気を「斜視」と言います。「斜視」には、ずれているほうの眼球が内側に寄っている「内斜視」と、逆に外を向いている「外斜視」があります。
赤ちゃんは一般的に目と目が離れているので、寄り目(内斜視)に見えることが多いのですが、ほとんどは心配のないものです。離れた位置のおもちゃにねらい通りに手を伸ばしたり、テーブルや椅子などつかまり立ちの手がかりにちゃんと手が届くようなら両目を使って遠近感をはかる両眼視機能が育っていると考えてよいでしょう。
ただ、本当の「斜視」があると片方の目でものを見ようとするために両眼視機能が育たず、もう一方の目の視力が落ちてしまうことがあります。そこで、「斜視」と診断された場合は、10歳くらいまでの間に両眼視機能を育てる訓練を行ないます。
ととさんの場合、意識がはっきりとしているときには両目で見ることができるのですが、眠いときや起きがけなどボーっとしたときに片目で見てしまい、もう一方の目が遊んでしまうようです。目覚めているときに両方の目でしっかり見ていれば心配ありませんが、念のため両眼視機能が育っているかどうか眼科で診てもらうとよいでしょう。
くれさんさんの場合は、ぐるぐる回って遊ぶときだけのことですね。ぐるぐる回ると目が片側に寄るものです。心配いりません。瞬間的に目が左に寄るというのは、お子さんが一瞬何かに気をとられているときではないでしょうか。特に心配はないと思います。
医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。
1歳になる前くらいから、目の焦点が合ってないように見えるときがあります。特に起きたばかりのときに多いです。片目は正面を見てるようですが、もう一方が外側にずれています。名前を呼んでこちらを向かせると直ります。パパが小さい頃「斜視」のため病院に通ったそうなんですが、遺伝はするものでしょうか?
(とと 1歳6カ月)