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おねしょ

外泊の予定が!“おねしょの特効薬”があるって本当?

小学1年の男の子です。2泊3日で、子ども会のキャンプに行くことになったのですが、家では毎晩おねしょ。「キャンプでもおねしょをするのでは?」と子ども自身が心配しています。おねしょの特効薬があると聞きましたが、今からでも間に合いますか? それを処方してもらうには、何科を受診したらよいのでしょうか。(ペコポン 7歳2カ月)

おねしょの習慣があると、お泊まり保育やキャンプ、林間学校などの行事がとても不安になりますね。これは、家族はもちろん、子ども自身にとっても深刻です。しかし、学校の行事や家族旅行などを控える必要はまったくありません。

夜尿症のお子さんは、どの学校にも何人かは必ずいますし、偏見を持たれることもないはずです。ひた隠しにして集団生活に参加させないことは、かえって子どもに劣等感を植えつけることになりかねません。治療法や薬も開発されていますから、気軽に医療機関に相談するとともに、学校などにも率直に相談し、子どもが恥ずかしい思いをせずに楽しい経験ができるようにしてあげてください。薬を使うのもその1つの方法です。

お母さんのおっしゃる「おねしょの特効薬」とは、「抗利尿ホルモン」のスプレーのことでしょう。この薬は、夜間の尿の産生を抑制する抗利尿ホルモンを補うもので、即効性のある点鼻薬です。原則6歳からの処方で、夜間の排尿回数が多かったり、毎日多量に夜尿をするケースに効きます。健康保険で処方できますので、早めに小児科を受診して処方の相談を行うとよいでしょう。

ただし、同じようにおねしょ習慣のある子どもでも、抗利尿ホルモンの分泌不足ではなく、単に水分摂取量が多いために夜尿を起こしているケースには用いません。そうした場合、このスプレーの使用により、「水中毒」といって体内に水分が滞留する症状を引き起こす心配があるからです。そうしたことも含めて、医師も処方には注意しますが、医療機関を受診するにあたっては、これまでの夜尿の経緯などを詳しく話し、症状をきちんと見極めてもらうようにしてください。いずれにせよ、早めに受診することをおすすめします。

また、このスプレーは子どもでも手軽に扱えるとはいえ、薬であることに変わりありません。もし処方された場合は、引率の先生に事情を詳しく話し、薬の管理と使用を含めてお任せしたほうが安心です。
なお、薬が使えない場合は、決まっておねしょをする時間帯がわかっているなら、その前くらいに起こしてもらったり、他のお子さんに知られないように配慮してもらいながら、おねしょパンツをつけてもよいでしょう。幼稚園や保育園の先生は慣れていますから、気楽にお願いしてみてください。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック

院長 川上一恵先生


医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

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