成分へのこだわり

ヘルシアの歩みとこだわり「茶カテキン」

ポリフェノール研究から生まれたヘルシア

“将来の健康リスク”によりそうことから
プロジェクトが発足したのは2000年。
花王はまだ、メタボリックシンドロームという言葉が普及していなかった頃から、肥満の解消なくして、現代人の健康はあり得ないと考え、体脂肪・内臓脂肪肥満の解消に貢献する商品開発を続けてきました。
花王の研究力を結集し、 8000種類の天然素材から食品素材約100種類を抜粋して評価し、緑茶に含まれるポリフェノール“茶カテキン” に着目しました。茶カテキンの研究を始め、実験を何度繰り返しても、茶カテキンを摂取すると脂肪が減る、脂肪を消費するデータが出るので、茶カテキンの力を確信しました。その後も研究を続け、 2020年6月現在では98報の学術論文を発表しており、茶カテキンの機能性・安全性についての知見を深めています。
茶カテキン540mgとおいしさの両立
研究の結果、1日およそ540mgの茶カテキンの摂取で体脂肪への効果が見られましたが、茶カテキンはもともと“苦味”の成分。540mgというと、急須で入れたお茶にすると約5杯分の量になるので、そのままではとても飲めませんでした。
茶カテキンの苦渋味研究は、ある意味、素材の探求よりも大変でした。プロジェクトに関わった研究員たちの多くは「日本茶インストラクター」(NPO法人日本茶インストラクター協会)の資格を取得し、お茶に関する造詣を深めました。品種、産地、日照時間、栽培方法、加工方法、また年度違いなどの様々なお茶を集め、異なる温度のお湯で抽出。それらを分析し、組み合わせ評価する毎日を送り、ついに過度な苦渋味の原因が茶カテキンに含まれる不純物であることを発見。その不純物を取り除くこと、更に茶葉から茶カテキンを取り出す抽出や精製の技術を進化させることで、お茶の旨味と苦味の絶妙なバランスを導きだすことができました。体脂肪への効果に必要な茶カテキン540mgを1本のお茶に入れることに成功したのです。
茶葉へのこだわり
ヘルシアに相応しい組成の茶カテキンを含有する茶葉の探求にも力を入れました。世界の茶葉主要生産国10か国、地域も多岐にわたる、100点近くの茶葉を集めて分析調査しました。その結果、ヘルシアに相応しい組成の茶カテキンを含有する、香味品質も兼ね備えた茶葉として、ケニアの茶葉が最も適していることが判明しました。天然素材の制御は難しいのですが、現在はそのケニアの栽培農園と契約して、摘採後スピーディーに葉裁断・抽出・乾燥までを現地で行い、茶葉に含まれる有効成分(茶カテキン)を安定的に抽出しています。

ヘルシアの歩みとこだわり「クロロゲン酸」

ポリフェノール研究から生まれたヘルシア

お茶の次に、“コーヒー”に着目
プロジェクトが発足したのは2003年。
ヘルシア緑茶に続く商品開発として、コーヒーが持っている力に花王は着目しました。実はコーヒーというのは10世紀頃は薬として用いられていました。それが13世紀になると焙煎が発明されて嗜好品として、世界で使用されるようになりました。21世紀に入ると疫学研究が進み、コーヒーが持っている健康効果の再発見がなされています。
花王の研究力を結集し、約150種類の食品素材の中から、コーヒー豆に含まれるポリフェノール“コーヒークロロゲン酸”に最も血圧を改善することを見出しました。その後も研究を続け、 2020年6月現在では61報の学術論文を発表しており、コーヒークロロゲン酸の機能性・安全性についての知見を深めています。
クロロゲン酸270mgとおいしさの両立
研究の結果、1日およそ270mgのコーヒークロロゲン酸の摂取で体脂肪や血圧への効果が見られました。コーヒークロロゲン酸はその名の通り、コーヒー生豆に豊富に含まれている成分ですが、焙煎度が高くなるにつれて、その量は減ってしまいます。一方で、焙煎が足りないと普段私たちが飲んでいるコーヒーのおいしさを味わうことができません。したがって、コーヒークロロゲン酸の量を保ちつつ、「おいしいコーヒー」を作ることに挑戦することになりました。
クロロゲン酸量の維持とコーヒーのおいしさの両立は、非常に大きな障壁でした。この両立を達成するためには、一般的な製法とは違った製法の確立が必要で、試行錯誤が続きました。プロジェクトに関わった研究員たちの多くは「コーヒースペシャリスト」「コーヒーインストラクター」の資格を取得し、徹底的に風味にこだわる体制を整えました。その取り組みが実り、クロロゲン酸量を維持しつつ雑味成分を取り除く独自の製法(特許第3839831号、特許第4012560号)を確立し、クロロゲン酸量を維持したおいしいコーヒー風味を実現することができました。雑味成分を低減することができたので、心地よい苦味とすっきりした後味に仕上がっています。
コーヒー豆へのこだわり
生豆に含まれるクロロゲン酸の量は豆の種類によって異なります。世界中のコーヒー豆からクロロゲン酸含有量が豊富な豆を厳選しています。また、クロロゲン酸の量は、豆の熟度でも大きく変化します。焙煎過程でも減少するので、豆の良さを引き出すには、厳密な管理が欠かせません。収穫は、旬を逃さず、焙煎も温度・時間を厳密にコントロールし、有効成分を抽出しています。

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