グローバルとデジタルの2つの面から、
システムの“絶えざる革新“を目指して
情報システム担当
先進理工学研究科 2012年卒業
いま私が担当している業務の一つは、世の中の新しいテクノロジーを調査、検証をしながら、その中で業務へ活用できるものを見つけ、システムのプロトタイプ開発へ応用していくことです。
ユーザーがコンピュータと言葉で対話しながら、社内外の様々な情報を音声やレポートで取得できるシステムを開発しました。このシステムは技術要素となる音声認識や音声合成、言葉の意味解釈といったAI/機械学習の機能をクラウドサービスとして活用する事で素早く構築する事ができました。
また、スクラム開発やDevOpsのプラクティスも積極的に活用して開発プロセスの中で何度もユーザーレビューを実施し、そこで得られたフィードバックを柔軟に取り入れてユーザーの要望に合ったシステムを提供することができました。
進化の速いテクノロジーに追従していくためには様々な企業と協業していく必要があります。しかし、凡庸ではない花王らしいシステムを構築していくためには、花王グループの業務や環境を理解している私たちが、主体的にAI/機械学習やクラウドサービスなどを活用したシステムアーキテクチャをデザインしていくことが大事だと考えています。
入社4年目から3年6ヶ月アメリカのシンシナティに駐在し、欧米のシステム開発に携わりました。
そこでは店舗、E-Commerce、基幹システムを連携したオムニチャネルを実現するためのプログラム開発を行いました。このプロジェクトは導入する対象国が多く、関連システムも多岐に渡っていたため、アメリカ、ドイツ、イギリス、インドなど多くの国から様々な立場のメンバーが参加していました。プロジェクトへ参加した当初は英語でコミュニケーションを取る事の難しさを感じていました。しかしそれ以上に、このプロジェクトではメンバーが働いている場所が世界中にあり、時差の関係で直接コミュニケーションを取れる機会が少ないため、関係者同士で認識を合わせることが難しいと感じるようになりました。
そこで、コミュニケーションを活性化して情報共有を徹底するために様々なITツールの活用を進める事にしました。ビジネスチャットツールを活用することで全員が議論へ参加できるようにしたり、カンバンボードを活用することで活動の透明性を上げたり、Wikiを活用することでアーキテクチャや他の設計もオープンな場で共有できるようにしました。これにより、リモートのチームでありながらも各人の認識のずれを極力抑えながらプロジェクトを進めることができ、大きな遅延やトラブルもなくプロジェクトを本番稼働させることができました。チームメンバーやオーナーからは「こんなにスムースにプロジェクトを本番稼働させられたことはない」という言葉を頂くことができました。
これからもこのプロジェクトのように、多くの国の人とリモートで働く機会も増えていくと思うので、ここでの経験を今後へ活かしていきたいと思います。
アメリカでの駐在を通して、情報システムの現地メンバーはもちろん、他部門の駐在員や日本からの出張者など多くの人と知り合うことができたのは貴重な経験になりました。
アメリカは日本に比べると事業規模もまだ小さいため、情報システムのメンバーも多くありません。そのため、駐在していた3年半で、ほとんどの現地メンバーと仕事で関わることができました。さらに、プライベートでも私がメンバーを家に招待することもあれば、私がメンバーの家に招待されることもあり、同僚という関係を超え仲間と呼べるような関係を築くことができました。
また、アメリカに限らない話だと思いますが、日本人が海外で生活していくための情報は既に生活している駐在員が詳しく、私も何度も助けてもらいました。業務外で交流する機会も多く、日本にいたとき以上に他部門の多くの方と知り合うことができ、視野が広がりました。実際に、こうした駐在員同士の繋がりがきっかけで新しい取り組みに参加することもでき、その大切さを実感しました。
さらに、日本からアメリカへ出張される方とも、交流を深めるきっかけになりました。現地メンバーとの橋渡しとして会議へ参加したり一緒に食事をしたりすることで、日本にいたとき以上に広い関係を築くことができました。
公私共々、駐在生活を無事に終えることができたのは、このように多くの人の支えがあったお陰だと実感するとともに、ここで築いてきた繋がりは、私にとって大きな財産になりました。
ここ数年、「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が世間で話題になり、最近は「アフターデジタル」という言葉を耳にするようになりました。言葉の詳しい説明は割愛しますが、これからは「リアル」だけでなく、E-CommerceやSNSに代表されるような「デジタル」でのお客様との接点がより大事になってくると思っています。私たち情報システムは、こうした接点となるシステムをセキュアに、そして日本以外の国にも展開できる形で構築を進めています。
また私は、将来的に接点の形が多様化していくと考えています。例えば私たちの商品にセンサーなどを取り入れ、そこから得た情報を活用してお客様の体験を向上させるとともに、私たちの研究開発にも繋げていけるような、そんな新しい接点も考えられると思います。
このようなシステムの実現は容易ではありませんが、研究や外部の方も巻き込みながら、私自身はIoTやAIを日々学び新しい形のシステムを考え実現していけるように少しずつ邁進していきたいと思っています。
DAILY SCHEDULE
05:30 起床
06:00 身支度
06:30 通勤
07:45 出社
08:00 業務予定、メール確認
09:00 システム開発進捗確認MTG
10:00 システム開発作業
12:00 昼食
13:00 報告資料作成
14:00 ユーザーとのシステムレビュー
15:00 チーム内の振り返り
16:00 システム開発の計画見直し
17:00 翌日対応内容の整理
17:30 退社
18:45 帰宅
19:15 食事
20:30 家事
21:30 自由時間
23:30 就寝
05:30 起床
06:00 朝食&身支度
06:30 家事
07:00 子供のお世話
07:30 業務開始・メールやチャットの確認
08:00 問い合わせ対応
09:00 開発チーム内で朝会
09:30 システム開発作業
12:00 家族で昼食
13:00 打ち合わせ(システム間連携に関する内容)
14:00 会議資料の作成
15:30 問い合わせ対応
16:30 翌日対応内容の整理
17:00 業務終了
17:30 家族で夕食
18:30 家族との時間
19:30 子供の寝かしつけ
20:30 家事
21:30 自由時間
23:30 就寝
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