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  • 情報システム No.03

データサイエンスによる
「よきモノづくり」の構造革新を目指す
 
情報システム担当
社会工学専攻 2016年卒業

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データサイエンスで切り開く未来の
「よきモノづくり」

私は情報システム部門のATG(Analytics Technology Group)で統計・機械学習・数理最適化などのデータサイエンスの技術を駆使して会社の未来を変える仕事をしています。
デジタル化の進んだ今、花王の「よきモノづくり」に携わる活動において様々なシーンでデータは産声を上げています。研究開発、原材料購入、生産工程、製品輸送、マーケティング、製品販売…例を挙げると枚挙に暇がありません。これらの膨大なデータはそのままでは単なる数字や画像です。私の仕事はこれらの単なるデータを価値の高い情報に変えることです。
花王には花王ウェイと呼んでいる企業理念があり、基本となる価値観のひとつに「よきモノづくり」というものがあります。データ分析結果に基づき仕事のやり方を見直すことによって「よきモノづくり」を加速させることができます。
私の仕事は、こうやれば必ず答えが出るという保証はありません。必要な知識やデータは自ら進んで集める必要があります。なかなかデータが集められず大変なこともありますが、その分自由度が高く主体的に取り組める充実した仕事だと感じています。

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多様な専門性があるからこそ
生まれるやりがい

私の仕事は社内外の様々な人と関わらないと何もできません。社内にも多様な部署があり、各分野のスペシャリストが日々業務に取り組んでいます。専門領域が異なるので、コミュニケーションが円滑に進まず苦労することが多くあります。私はそれぞれの専門領域を互いに尊重し、密にコミュニケーションをとることが大切であると考えています。
私の携わった皮膚の接写画像処理の自動化プロジェクトでは、目視とペンタブレットによる手作業で測定するため、測定する研究員によって結果に誤差が生じること、時間がかかることが課題でした。画像処理のために最初に試したのは機械学習でしたが、この手法ではデータ数が足りず、十分な精度が得られませんでした。そこで研究員と議論と論文のサーベイを重ねた結果、統計手法と皮膚光学の技術を組み合わせた手法を共同開発することができました。この手法により目視によるルーチンワークとペンタブレットが不要になりました。加えて、この手法によって様々な場所で測定が可能になり、業務構造の革新も達成することができました。さらに、この技術は学術的にも新しく、特許出願・学会発表を行うに至りました。
花王ウェイの行動原則の一つである「個の尊重とチームワーク」を実践した経験になりました。課題を解決する解析手法を他部署の方と協力して開発したことに非常にやりがいを感じました。これは花王で働くデータサイエンティストならではのやりがいだと考えています。

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業務効率化の先にある価値

私は入社してから4年間、主に研究と販売、マーケティング部門の方々とプロジェクトで関わってきました。携わったプロジェクトの中で特に印象深かったことは、研究所との取り組みがブランドのWebアプリケーションのロジック開発につながったことです。
研究所には女性の髪型を統一基準でタグ付けしたデータが長年蓄積されており、毎年調査を続けていました。調査は一人一人の髪型を約数十のタグで分類していたので、非常に時間のかかる作業でした。この業務プロセスをモデル化するために、画像処理と機械学習を組み合わせた髪型分類モデルを構築しました。この結果、髪型の統一基準を理解している人がいなくとも、店頭やWeb上の販促コンテンツとして活用することが可能になりました。このモデルは実際にリーゼのWebアプリケーションに組み込まれ、自動で髪型を判別し、スマホで自撮りするだけでヘアアレンジを提案することができるようになりました。Webアプリケーションがリリースされ、実際の利用者の反響を感じたときはとても嬉しかったことを覚えています。
業務効率化を通して得られた知恵は効率化だけにとどまらず、お客様に新たな価値を提供するきっかけとなります。何を作るか、どうやって作るか、どこで使うかの組み合わせの自由度の高さも今の仕事の面白さだと思っています。

学習と実践のサイクルで成長できる職場

私は大学院時代にサービス工学という無形の商材に関するマーケティングとデータ解析を学んでいました。入社するまではシステム構築や画像解析に関する知識はなく、それらは新入社員研修や社外研修、書籍を用いて入社後に学習したものです。
配属されてから現在まで、統計や機械学習に関する社内勉強会に参加しています。社内にない、もしくは社外の方が優れている技術や情報に関しては、セミナーやハッカソン、学会や展示会など社外のものにも参加しています。時には海外の学会や展示会に参加し、情報収集を行うこともあります。そこで得た知識や技術を取り込み、取捨選択を行いながら業務で実践しています。このような技術のインプットとアウトプットのサイクルを回していくことで、自信のスキルの向上が実現できる職場だと感じています。

どんな技術も時間が経過するにつれより新しいものが登場します。また、会社の外で何が起きているかを把握することで、自分のスキルや立ち位置がどの程度なのかを理解することができます。学習と実践のサイクルを回せる職場であることが、自身の成長と新たな価値提供につながると感じています。技術革新がすぐ陳腐化してしまう現在だからこそ、考え方や学び方がより重要になっていると感じています。

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DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事

出社時


07:00 起床


07:45 身支度


07:55 通勤


08:30 出社・解析結果とログの確認


09:00 チーム朝会


09:30 チームメンバーと雑談


10:00 プロトタイプ開発


12:00 昼食



13:00 ネット・書籍にある手法の調査・検証


14:30 チーム内ミーティング


15:30 データの抽出・集計


16:00 モデルの再検討


17:30 退社


18:00 食材や日用品の買い物


18:30 帰宅・自由時間


20:00 夕食・晩酌


24:00 就寝


在宅勤務時


08:15 起床&身支度


08:30 業務開始・解析結果とログの確認


09:00 チーム朝会


09:30 プロジェクトのデータ解析・モデル構築


12:00 自炊・昼食


13:00 打ち合わせ(プロジェクトの進捗確認)



14:00 会議資料作成


16:00 社外コンペに取り組む


18:00 業務終了


18:30 ゴルフの練習


18:00 自己啓発(語学・資格勉強等)


20:00 帰宅・夕食


21:00 自由時間


24:00 就寝


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