赤ちゃんとママ・パパのための情報
以前発熱したとき、食欲があったので離乳食を普通に与えたらもどしてしまいました。やはり熱のあるときは一時中断したほうが良かったのでしょうか。
(ネッシー 9カ月)
熱があっても食欲がいつもと変わらなければ、母乳やミルクはふだんと同じように飲ませてかまいません。ミルクの量を減らしたり薄める必要はなく、いつも通りの量と回数のまま飲ませます。これは、病気に対して打ち勝つためにも栄養を補給して体力を温存したいからです。
ただ、いつもより飲みが悪ければ、毎回欲しがるだけの量にとどめてかまいません。しかし、水分補給としては通常の1~2割増で飲ませたいので、回数多く飲ませてみるか、ほかの飲み物を与えて水分だけでも補うようにしましょう。
ミルクを薄めて…というのは胃腸への負担を考えてのことかもしれませんが、現在のミルクは濃度も組成も限りなく母乳に近づけてあるので、胃に負担をかけて症状を悪化させるような心配はありません。また、水分補給を考慮してというのであれば、別の飲み物を飲ませればよいので、ミルクは薄めずに飲ませて必要な栄養をとらせてあげます。
離乳食も、症状が発熱だけで下痢や吐き気がなく、ふだんと同じように食べたがるときは中断する必要はありません。ただし、食べ慣れた消化の良いものを中心にしておきましょう。おかゆや、やわらかく煮込んだうどんなど穀類や、繊維の少ない野菜などを中心にします。新しい食品を与えたり、量を増やすことは控えましょう。
ネッシーさんのように、いつもと同じように与えたらもどしたときは、ふだんより水分を多くやわらかめに調理して、量も少なめにしておくとよいでしょう。
また、発熱した場合、のどに炎症があってせきが出ると、せき込んだはずみにもどすことがあります。その場合は、のどごしよく調理してあげる必要があります。
医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。
熱が出たときはミルクを薄めて飲ませたほうが良いと聞きましたが、本当ですか?
(くるん 5カ月)