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赤ちゃん相談室

健診の気がかり

健診のチェック項目ができないと異常なの?

健診ではいろいろな検査がありますが、その日の機嫌や知らないところへ来た緊張からか、家ではできることもその場でできないことがよくあります。先生の前でできるということが前提なのでしょうか? 「家ではできるのですが」と話しても、用紙や母子手帳に「要指導」と書かれるのでいつも不安になります。(さーちゃん 1歳2カ月)

もうすぐ1歳半の健診です。積み木を積んだり絵を見て保健師さんの言ったものを指差しできるかなどするようです。うちの子は積み木を積むのも、絵を指差しするのもしません。周りの子はみんなできているのでなんだか不安です。(makki 1歳4カ月)

家ではちゃんとできるのに医師の前でできない、ということは私もしばしば経験します。日頃からかかりつけ医として、かぜなどの際によく診ているお子さんだと、健診のときだけできなくても心配ないということがわかったり、かりに心配な要素があっても次に何かのきっかけで受診して来たときにチェックして確かめます。また、お母さんに家での様子を聞いて、大丈夫そうならOKとします。

さーちゃんさんの場合、健診用紙や母子手帳に「要指導」と記入されたのは、次回の健診で別の医師が診たときに、ちゃんとチェックしてほしいという申し送りでしょう。心配なほどではないけれど、もし見逃したことがあればいけないので、そのように記入することもあります。すぐに検査が必要なほどの異常が疑われれば、専門医の受診をすすめられたはずです。お母さんが「家ではできる」と話したので、その必要はないと判断されたのでしょう。

makkiさんは、1歳半健診のチェック項目を心配しているようですが、健診は能力テストではないので、あまり神経質にならないようにしましょう。周りのお子さんと比べてみるのも発達を見る1つの目安ですが、正常の範囲内でも個人差があります。
健診で積み木を積ませてみるのは、両眼視機能(両目で立体的に見ているか)や手指の運動機能を診るためです。絵を見て指差しができるかどうかは、ものの名前や言葉の理解度、意思表示などを診ています。
ベテランの小児科医なら、お子さんが絵を見て指差しをしなくても、「お母さんと遊ぶときや散歩するときに、興味を持ったものを指で指したりしますか?」など、日常でのお子さんの様子を聞くことで検査の代用をします。心配しないでください。

ただ、健診でチェックする発達の項目は、日々の生活にも影響されます。たとえば1歳半健診であれば、日ごろ積み木で遊んでいるか、絵本を見たり、お母さんからの簡単な言葉がけがわかってやりとりしているか、などがかかわってきます。
ものを積んだりくずしたり、あるいはお母さんに渡したりもらったりを言葉を介しながら楽しめるのがこの時期の子どもです。何となく動き回っているだけの生活だと、これらのことをできるようにはなりません。教育ママになる必要はありませんが、ちょっと新しい刺激を与えたり、こまめに話しかけたりしましょう。

院長 川上一恵先生

回答者/かずえキッズクリニック

院長 川上一恵先生


医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。

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