赤ちゃんとママ・パパのための情報
タマタマというのは陰嚢のことですね。通常はフニャフニャしていても、中には精巣(睾丸)が入っているので何となく手応えがあります。
触れても中に手応えがなく、空っぽな感じであれば、「停留精巣」の可能性が考えられます。これは、精巣が腹腔の中やソケイ部(脚の付け根)にとどまっていて降りてきていないものです。
精巣は、胎児期初期には腹腔内にあり、胎児期後期に陰嚢内に移動します。そのまま、腹腔との通り道が狭くなり、陰嚢内に落ち着きます。
しかし、「停留精巣」では、腹腔内にとどまって降りてきません。また、「移動性精巣」といって、通り道が開通しているために、降りてきたり戻ってしまうようなケースもあります。
陰嚢の発育が良好である場合には、「移動性精巣」である可能性が高いとされています。健診では医師もきちんとチェックしますが、気になるときは様子をよく説明して、相談しましょう。
「停留精巣」であっても「移動性精巣」でも、生後3カ月までは自然に降りてくる可能性が高いので様子を見ます。その後は自然に治る確率が低いので、生後6カ月から2歳の間で手術をすることになります。
医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。
あまり気にしていなかったのですが、最近、おむつ替えをしていた母から「右側のタマタマが空っぽのような感じがする」と言われて心配に。病気でしょうか。
(なおママ 0カ月)