赤ちゃんとママ・パパのための情報
青あざにもいくつかタイプがありますが、もっとも多く見られるのは「蒙古斑(もうこはん)」といって、主におしりから腰にかけて現れる青灰色のあざです。色の濃さやあざの範囲には個人差がありますが、これは蒙古民族の赤ちゃんに生まれつき100%見られるものです。
蒙古斑は、おしりや腰以外にも現れることがあり、この場合は「異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)」といいます。足首、手首、肩などによく見られ、さやママさんの赤ちゃんも、おそらくこのケースではないかと考えられます。
蒙古斑は、ほとんどは3歳ごろまでにきれいに消失します。ただ、100人に1人くらいの割合で、中学生ごろまで残る場合もあるといわれています。異所性蒙古斑もほとんどの場合、自然に色が薄くなって消えていきますが、最初から色がかなり濃い場合は消えにくいこともあります。
次第に色が薄くなっているようなら、まず消える可能性が高いと思いますが、気になるときは皮膚科を受診して相談しましょう。最近では、あざの治療にレーザー照射が効果的であることがわかってきました。今後の経過を見たうえで、消える様子がないようなら、治療が必要なあざかどうかも含めて相談してみるとよいでしょう。
また、「イチゴ状血管腫(けっかんしゅ)」といって、生後2~3週間ごろから現れる盛り上がった赤いあざも、消えるあざです。生後半年目ぐらいまでは徐々に隆起が増すので不安になるお母さんも多いのですが、6歳ごろまでには消えます。ただし、これもレーザー治療を行うことによってもっと早い時期に消失させることが可能です。
医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。
生まれたときから、足首、手首、肩に青あざがあります。自然に消えるのでしょうか。
(さやママ 8カ月)