赤ちゃんとママ・パパのための情報
2歳の誕生日前に脱おむつをしたのに、夜だけは紙おむつが手放せない状態が続いています。身体面では他の子に劣っていないのに…。どうすればよいか悩んでいます。
(えりか 6歳1カ月)
夜中にモラしてしまうのは、精神的に「我慢できない」からではなく、体が成熟していないためで、子どもの意思だけではどうにもできないのですね。まず、それをわかってあげましょう。
6歳で夜おむつをあてているのは「ふつう」とは言いがたいのですが、おねしょをして布団をぬらされることを思えば、もうしばらくおむつに頼ってもかまわないと思います。子どもは、おむつをあてているから安心してモラしているというわけではないからです。
ただ、おむつをあてていることに対して、お子さんがどのように感じているかも考えてみる必要はあります。あたりまえのように思ってケロッとして、朝、お母さんにおむつからパンツにはき替えさせてもらっている子もいるでしょう。一方、学校で「おむつをして寝ている友だちはいない」と知り、内心「恥ずかしい…」と感じているお子さんもいるかもしれません。
おむつが手放せないことに負い目を感じさせる必要はありませんが、あてていても当然というような態度であまりにも寛容であることも、自立心を育てる障害になります。本人自身が「できればおむつなしで寝たい!」と思うことが心理的な自立を促し、「夜尿症」を克服するきっかけになる場合もあるからです。寝る前の紙おむつやおねしょパンツは自分ではかせ、朝起きたときの始末は本人にさせるというような形で、夜間の排泄に対する自覚を促すのは悪いことではありません。
また、子ども自身が「おむつなしで寝る」と言い出したときは、おねしょを覚悟で受け入れてあげましょう。「どうせモラすのだから、だめよ」などと否定すると、子どもの意欲が萎えてしまいます。
さらに、お母さん同士の会話のなかで「うちの子はまだ夜中におむつをしていて困ってしまうの」などと口にしないほうが賢明です。「内緒にしていてね」とお願いしても、やがて何らかの形で子どもの耳に入り、場合によってはからかいの種になることもあります。いずれ必ず夜間のおむつは卒業できるのですから、子どもの気持ちを傷つけないように十分配慮しましょう。
なお、今後も夜間の排泄が続くようなら、一度小児科で相談することも考えてみましょう。
医学博士、日本小児科学会認定医、子どもの心相談医。1987年筑波大学卒。1994年筑波大学大学院博士課程修了筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。1996年4月より現職。
1年生になったのに、まだ夜だけはおしっこが我慢できなくてパンツタイプのおむつをはいています。夜中に無理に起こしてトイレに連れて行くのはよくないと聞いていますが、どのようにすれば我慢できるようになるのでしょう。
(パパッチ 6歳3カ月)