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  • <生産技術職> 技術開発 No.05

製品を工場で安定的に生産するため、
縁の下の力持ちとなる

工学部 2014年卒業

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現在担当している仕事

日焼け止めの製造検討

製品を工場で安定的に生産するための製造工程を検討する。これが主な仕事です。
製品が上市されるまでの流れは、開発が構想を提案、研究が構想に沿った処方を設計、我々生産技術グループが、性能を保ちつつ大量生産できる装置の選定や、製造工程を検討し、工場で生産された製品が物流拠点から各店舗へと出荷されていきます。私の部署ではヘアケア製品やボディソープなどの洗浄剤、スキンケア製品などを扱っており、私はビオレやキュレルの日焼け止め製品を担当しています。
私たちが行う製造工程検討での重要なポイントは、研究がラボにおいて小スケールで作っているものと同等の性能・品質を大スケールの生産で再現することです。例えば、粉体粒子の分散状態が異なれば、見た目は同じでも感触や性能に差が出るため、ラボ製造品と同等になるように分散条件や工程などを調整します。また検討の際、起きている現象に対してどのような変化が起きているのか、化学工学の視点で解析し、スケールアップするために重要なパラメーターを確認していきます。そのように1つの製品に対し、多くの検討を行い、工場での安定生産を目指します。検討の難易度が高いほど、無事に製品が発売されたときには大きな充実感と達成感、やりがいを感じ、次の製品上市への意欲へもつながります。

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仕事への姿勢

人とのコミュニケーション

最も大事だと感じることは人とのコミュニケーションです。品質や性能を守るために検討する項目は多岐に渡るため、様々な経験・専門性を持つ人と多くの議論を行い、助言をもらいながら検討を進めます。議論をすることで自分では盲点だった部分が見え、検討の方針が立つことがよくあります。自分の意見を持つことを意識しながらも、より幅広い検討・考察のために他の人とコミュニケーションを取るよう心掛けています。
また、生産技術グループは開発部門と工場の橋渡しの役割を果たす必要があることから、生産現場の設備や、処方、製品の上市スケジュールや販売数量など製品に関するあらゆることを把握する必要があります。そのため、情報に誤りや遅れなどがないよう、他部署の方々とのコミュニケーションが必須になります。
その中で特に心がけていることは、できるだけ顔を合わせて話をすることです。簡単な連絡であればメールや電話を使用しますが、現場を見てこそわかることや、顔を合わせて話をすることでスムーズになる仕事もたくさんあります。実際に見る、触れることで、知識や経験の幅を広げられるような仕事の仕方を意識しています。

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印象的なエピソード

新設備導入の経験

私の部署が製品の生産設備検討をする場合、通常は既存の製造設備を有効利用し、どのような条件で製造すれば良いか検討します。そういった通常業務に加えて、昨年私は現場オペレーターの作業性改善や生産能力アップを目的として、新規の製造プロセスを導入する仕事を担当することができました。実現したいプロセスに合わせて装置メーカーの候補を挙げ、性能や作業性、納期、コストなどを確認し、実際に生産する条件でも十分な性能が得られるかテストを実施しました。この他にも工場に設置した際の作業性など様々な確認が必要となりました。新たな設備導入においてはこれまでは考慮していなかったような原理、原則を取り入れる必要があったため、勉強する苦労がありましたが、その分得られた知識は今後他の分野でも活かすことができる自分の財産になったと思います。慣れている仕事だけでなく、新たに挑戦する仕事があるからこそ、より仕事が楽しくなることを実感しています。

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今後の目標・挑戦したいこと

現状に満足せず、
自分の可能性を広げたい

現在国内の日焼け止め製品の製造工程を担当していますが、この知識を他の分野でも活かして幅広い経験をしていきたいと考えています。
今まで担当したことがないボディソープやハンドソープなどの洗浄剤やシャンプー、コンディショナーなどのヘアケア製品の製造検討をしてみたいです。また昨年から担当している、工場の作業性改善や能力アップをより高いレベルで実現したいです。さらに得られた知見を海外工場にも展開していきたいと考えています。
今までと異なる製品や異なる工場での仕事をすることで、製品、設備はもちろん、関わる人も変わってきます。新たに出会う人とのやり取りの中で新しい考え方や知識を得ることができると思うので、現状に満足せず、自分の不足部分を補強し、仕事の幅や自分の可能性を広げていきたいです。

学生時代の研究テーマと入社動機

様々な分野の仕事があることで
幅広い経験ができる

学生時代は界面活性剤の研究をしていました。就職活動時は「研究内容を活かせる化粧品や化学品の企業に興味がある。」と漠然と考えていました。しかし採用活動が始まり、企業からの説明を受け、面接が進むと自分が思っている以上に様々な種類の仕事があることを知りました。花王は様々な分野の製品を持っているので、同じ会社の中で多種多様な経験ができることがとても魅力的だと感じました。これが入社の大きなきっかけでした。
実際に生産技術職として採用され、正直初めはどんな仕事をするのか不安もありましたが、働き始めてみると、入社前の印象以上に学べる機会が多く、様々な仕事を任されるチャンスもあり、楽しく仕事をすることができています。
生産技術職は決して花形ではありません。どちらかというと縁の下の力持ちで、表舞台には出ませんが、幅広い経験ができ、自己成長を感じることができているので、自分の選択に間違いはなかったと感じています。

皆さんへのメッセージ


楽しい仕事は自分で見つけに行く

私は入社し、“仕事をして初めて気づく楽しさ”をたくさん知りました。自分のやりたい仕事を絞って会社を選ぶことは大切だと思います。しかしやりたい仕事を絞り過ぎず、いろいろな仕事ができる会社を選ぶことも選択肢に入れて欲しいと思います。様々な仕事ができる会社に入れば、入社した後に、自分では思いもよらなかった分野に興味を持つ経験をすることができるかもしれません。様々な経験を通じて自分の本当にやりたい仕事を見つけることができ、自分の可能性を広げられると思います。そのためにも企業研究をする上で、会社全体の業務内容や、実際に訪問した際の雰囲気をつかむよう心がけてください。そして、やりたいと思っている仕事を絞り過ぎず、気負わずに就職活動をし、就職した会社で自分が想像している以上に楽しい仕事を見つけてください。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


05:30 起床


05:45 朝食


07:30 出社、メールチェック


08:00 試作準備


08:30 日焼け止め製品の試作


11:30 昼食(休憩)


12:30 試作の片付け


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13:00 工場とのweb meeting(生産調整など)


15:30 研究との打ち合わせ


16:30 資料作成


18:00 退社


18:30 部活動(バスケ)


21:30 帰宅


22:00 自由時間


23:00 就寝


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