みなさんは、いま自分の歯が何本あるか、知っていますか。 子どもの歯(乳歯)は20本。 6才ごろからぬけはじめて、おとなの歯「永久歯」にすべて生えかわると、28本になります。 「親知らず」とよばれる歯4本を入れると32本ですが、このごろは生えない人も多いようです。
5~6才になると、乳歯がぬけて、永久歯に生えかわりはじめます。 さいしょの永久歯は、乳歯の奥に生えてくる「六才臼歯」。 この歯は、かむ力がもっとも強い、だいじな歯です。 その後、前歯から順に生えかわり、13~14才ごろには、すべて永久歯になります。
歯には、いろんなやくわりがあります。 まず、「ものをかむ」という歯本来のやくわり。 それから、「発音をたすける」「顔の形をととのえる」などのやくわり。 そして何より、歯ごたえをたのしみ、なんでもおいしく食べるために、歯はかかせないものです。
歯をつまようじなどでこすると、白いものがついてきます。 それが「歯垢」です。 歯垢は、食べかすではありません。 バイキンがかたまってできたもので、この中にむし歯菌もすんでいます。 歯垢はネバネバしているので、うがいだけではとれません。 歯ブラシでていねいにみがくことがひつようです。
よくかめば、だ液がいっぱい出て、食べものの消化がよくなります。 また、だ液には、むし歯をふせぐはたらきもあります。 さらに、よくかんで食べると、頭のはたらきが活発になったり、ひまん防止につながったりと、いいことがいっぱいあるのです。
動物には、おもに肉を食べる肉食動物、おもに草を食べる草食動物、両方食べる雑食動物がいます。 歯の形は食べものの種類と深くかかわっています。
肉をさいたり、骨をかみくだいたりするために、歯がするどくとがっています。 えものをとらえるために、とくに犬歯が発達。 臼歯(奥歯)は、ハサミのようになっていて、肉をくいちぎったら、あまりかまずにのみこみます。
草をかみ切る門歯(前歯)が発達。 臼歯(奥歯)は草やくだものをすりつぶすために、臼のようになっています。 犬歯はあまり発達していません。 草は消化しにくいので、“反すう”といって、一度食べたものをかみかえす動物もいます。
雑食動物の歯には、肉食動物と草食動物の両方のとくちょうがあります。 前歯は食べものをかみきり、臼歯(奥歯)は臼のように食べものをすりつぶすはたらきをします。 どの歯も、平均的に発達しています。
歯がつねにのびつづけるので、かたいものを食べて、歯をすりへらし、のびすぎないようにしています。
歯のうしろに、何列もの歯がじゅんびされていて、歯がぬけると、ベルトコンベア式にあたらしい歯がでてきます。