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【医師監修】バースプランを立ててみよう!記入例や上手な立て方を紹介

2025.09.10 New

#出産準備 #臨月・お産

出産は新しい家族のスタートラインとなる貴重な経験です。だからこそ、その体験が納得のいくものになるために「どんなお産にしたいか」をよく考え、その気持ちを産院のスタッフと共有しておくことが大切です。
そのためのツールとなるのが「バースプラン」。出産が悔いのない納得のいくものになるように、バースプランを作成しましょう。バースプランはいつごろ、どのように作成すればよいのか、記入例もご紹介しながら解説します。

監修した専門医

善方 裕美先生の写真

産婦人科医師 (医学博士)
善方 裕美  先生

よしかた産婦人科院長
横浜市立大学産婦人科客員准教授

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日本産科婦人科学会専門医、女性ヘルスケア専門医、日本骨粗鬆症学会認定医。大学病院で臨床研究を通して若手医師の育成に携わると同時に、国際出産イニシアティブ(ICI)に関東圏で初めて認証された分娩施設の院長も務める。女性が本来持っている産む力を活かせるように、そして、ママと赤ちゃんご家族にとって、幸せな出産と育児になるように、安全で自然なお産を守り、産後ケアの充実に取り組んでいる。家庭では3人娘の母。

バースプランとは納得できるお産にするための計画

バースプランとは、どんなお産にしたいかをイメージし、計画を立てることです。
バースプランの作成を案内する産院もありますが、すべての産院がそうとはかぎりません。ただ、産院から案内がない場合でも、自分たちはどんなお産をしたいのか、具体的に夫婦で話し合っておきましょう。
そして、出産に関する希望を産院に伝え、実現可能なこととそうでないこと、希望に近づけるために可能なことを確認しておくことが大切です。

バースプランを作成する時期

バースプランは、「いつ立てるべき」という決まりはありません。思いついた希望をその都度書き留めておくのでもよいでしょう。
ただ、あまり早い時期の場合、出産に関して具体的にイメージしづらいこともあるかもしれません。両親学級などで学んだことなども参考にしながら、妊娠中期以降から少しずつ考え始めるのがよいでしょう。
バースプランの作成を案内する産院では、妊娠後期に助産師とバースプランについて相談できる機会を設けていることも多いようです。

バースプランを作成するメリット

バースプランは、出産に関する希望を産院に伝える役割もありますが、それと同じくらい重要なのがバースプランを作成するプロセスです。
バースプランを作成すること自体で得られるメリットには、次のようなものがあります。

  • 出産を具体的にイメージするきっかけになる
  • 出産に対する不安やそれに対する対処法を言語化して気持ちの整理をすることで、落ち着いて出産に臨める
  • 夫婦で出産について話し合うきっかけになり、赤ちゃんを一緒に迎えようという絆が強くなる
  • 出産に関する不安や要望を産院に伝えることで、医療スタッフとのコミュニケーションがはかれる

バースプランにはこんなことを書こう!記入例を紹介

産院によっては、バースプランの記入用紙を妊婦さんに渡し、出産までに提出を求めることもあります。
しかし、本来、バースプランには決まった書式はありません。大事なのは、どんなお産にしたいのかを具体的にイメージし、伝えることなので箇条書きでも大丈夫です。バースプランの内容は、以下の項目ごとの記入例を参考にしてください。
ただし、産院によって実施できること・できないことがあります。両親学級や妊婦健診などの機会を利用して、確認しておくとよいでしょう。

陣痛中の過ごし方の記入例

  • 好きな音楽をかけたり、アロマを焚いたりしてリラックスしたい
  • 足浴をしたい
  • 夫にマッサージをしてもらいたい
  • 助産師さんにできるだけそばにいてもらいたい

出産方法についての記入例

  • 自然な陣痛を待って、経腟分娩で産みたい
  • 陣痛促進剤はできるだけ使用してほしくない
  • 会陰切開はできるだけしないでほしい
  • 痛みに弱いので、陣痛が来てから無痛分娩にしたい
  • 自分がラクに感じる自由な体勢で産みたい
  • 分娩中も好きな音楽をかけていたい

立ち会い出産についての記入例

  • 分娩室に入るまでは、夫にずっと付き添ってもらいたい
  • 出産も夫に立ち会ってもらいたい
  • 自分の母親に立ち会ってもらいたい

分娩中や分娩後にしたいことの記入例

  • 夫にずっと手を握っていてもらいたい
  • パニックにならないように呼吸法をリードしてもらいたい
  • 赤ちゃん誕生の瞬間を写真や動画に残したい
  • 誕生後すぐ赤ちゃんを胸に抱きたい
  • 夫にへその緒を切ってもらいたい
  • 出産後、へその緒や胎盤を見たい

入院中の過ごし方の記入例

  • 疲れたときは赤ちゃんを新生児室で預かってもらいたい
  • 夫も宿泊して親子3人で過ごしたい
  • 夫にも赤ちゃんのお世話の仕方を指導してほしい

初産のバースプランはここがポイント!経産婦ならではの着目点も

初めて出産する妊婦さんは、どんな出産にしたいかを問われても、なかなかイメージしづらい部分もあるでしょう。その場合、両親学級に参加する、先輩ママに出産時の話を聞く、気になることは産院のスタッフに質問するなどしながら、バースプランを作成してみましょう。
一方、経産婦さんの場合は、これまでの出産経験を振り返り、「より納得のいく出産にするためにどうすればよいか?」を考えるとよいでしょう。

初産のバースプランのポイント

出産に対して漠然とした不安がある場合、「何が不安なのか?」を考えることから始めてみましょう。次に「不安を解消するためにはどうすればよいか?」を考えます。
その際、一人で考えるのではなく、産院の助産師や先輩ママに相談してみましょう。そうすることで、出産に関する具体的な要望が見えてくるでしょう。

一方で、初めての出産に夢がふくらみ、たくさん要望が出てくる人もいるでしょう。その場合、すべての要望に固執しすぎないことも大切です。お産は予定どおりにいかないことのほうが多いものです。自分たちは「何を一番大切にしたいのか?」を考えながらプランを作成しましょう。

経産婦のバースプランのポイント

すでに出産経験があるだけに、より具体的に「こうしたい・したくない」を考えられるのが、経産婦さんの強みです。これまでの出産を振り返りながら、プランを作成しましょう。
また、出産当日や入院中、上の子のケアをどうするかは、経産婦さんならではの課題になります。産院スタッフに、他のママたちはどうしているかなどを聞くのも参考になるでしょう。
上の子も出産に立ち会った、入院中は上の子を実家に預けた、上の子の予定に合わせて計画分娩にしたなど、さまざまなケースがあるでしょう。

予定帝王切開の場合もバースプランを考えよう

バースプランは経腟分娩だけのものではありません。帝王切開の場合でも、緊急を要する場合でなければ要望がかなうこともあります。
逆子が治らなくて帝王切開になるケースなど、当初は経腟分娩の予定だったものの、帝王切開での出産になる人も少なくありません。
予定帝王切開が決まった場合、「自分の意思とは関係ないところでお産が進んでいる」と感じることがないように、どんな出産にしたいかを考えることは大切です。

予定帝王切開の場合の記入例

  • 立ち合いが可能なら、夫に立ち会ってもらいたい
  • 手術中、今何が行われているか、知らせてほしい
  • おなかの切開方法や産後の傷あとについて詳しく知りたい
  • 手術中、リラックスできるようにおしゃべりしたい
  • 手術中、好きな音楽をかけてほしい
  • 赤ちゃん誕生直後の写真を撮りたい
  • 赤ちゃんが誕生したら、胸元に連れてきてほしい

パパも一緒にバースプランを考えよう

出産は新しい家族を迎える一大イベントです。バースプランはママだけではなく、パパも積極的に意見を出して考えましょう。
その際、ママの要望とパパの要望をそれぞれ個別に書いてからすり合わせ、1つのプランにまとめる方法もあります。そうすることで、パパの本音が見えてきて、より夫婦共に納得のいくバースプランになるかもしれません。

パパのバースプランの記入例

  • 妻の陣痛の痛みが和らぐようにサポートしたい
  • 自分ができることを事前に教えてほしい
  • 誕生直後の赤ちゃんを抱っこしたい
  • 立ち会い出産に間に合わないときは、誰かに誕生の瞬間を動画撮影してもらいたい

バースプランを立てるときのコツ

せっかくバースプランを立てても、実現することが難しい内容だったり、実情にそぐわない内容だったりすると、いわゆる『よいお産』には結びつきません。以下に挙げたコツを参考にしながら、プランを立てましょう。
また、作成したバースプランは、妊娠8カ月ごろには産院と共有し、随時、必要に応じてプランの追加や修正を行いましょう。

産院の方針やルールを理解した上で考える

出産する産院を決めたとき、選択できる出産方法や立ち会い出産の可否、産院の育児方針などを確認していると思いますが、再度、産院の助産師、医師に確認しておきましょう。
また、立ち会い出産の可否などは感染症の流行などの影響を受けて変更になる場合もあります。最新の情報を確認しておくことが大切です。

パパとじっくり相談する

初めての出産の場合はとくに、パパもママもわからないことが多いでしょう。すぐに結論を出さず、気になることは調べたりしながら、時間をかけて相談し、お互いが納得のいくプランにしましょう。
また、産院に一度バースプランを提出したら、あとは変更できないというわけではありません。考えが変わったり、状況が変わったりした場合は、追加・修正しても大丈夫です。その際、産院に変更点を伝えることを忘れずに。

できるだけ具体的に

バースプランを立てる際、まずは「どんなお産にしたいか」を考えます。それが定まったら、そのためには何が必要か、どうすればよいか、といったことをできるだけ具体的に書き出しましょう。
例えば、「リラックスした雰囲気の中で出産したい」という希望がある場合、そのために必要なことは、音楽だったり、夫との会話だったり、人それぞれです。要望が具体的であればあるほど、付き添う人たちもサポートしやすくなります。

迷ったとき、わからないことは産院に相談する

理想のイメージに近づけるためには何をすればよいのか、この不安を解消するにはどうすればよいのか、こんなことを要望してもよいのかなど、バースプランを作成する途中で迷うことやわからないことが出てきたら、遠慮せず産院スタッフに相談しましょう。
自分たちでは思いつかないようなアドバイスや代替案をもらえることもあるでしょう。

バースプランを立てていてもそのとおりには進まないことも

お産の進み方は一人一人違います。そのなかで、ときには予期せぬトラブルが起こることもあります。そのため、「バースプランのとおりにいかないケースはよくあること」と念頭に置いておきましょう。
バースプランに固執するのではなく、「お産の進行にあわせてプランに書いたことを取り入れる」といった気持ちを持っておくとよいでしょう。
出産でもっとも優先すべきはママと赤ちゃんの安全です。そのためには、状況に応じた柔軟な対応が求められます。

バースプランを立てて納得のいくお産にしよう

バースプランの一番の目的は「お産にしっかり向き合い、納得のいくお産にする」ということです。どんなお産にしたいかをイメージする、夫婦で話し合う、産院スタッフに相談するといったプロセスを経る中で、目的の半分以上は達成したといえるでしょう。
また、バースプランのとおりにならないことがあったとしても、心の準備のないままお産に臨むよりは、「やれることはやった」という満足感につながるでしょう。
新しい家族の始まりを納得のいく体験にできるよう、ぜひ、バースプランを立ててみてください。

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