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【医師監修】産後の生理はいつ再開する?授乳との関係や生理周期を整えるケアを解説!

2025.09.10 New

#産後ママのケア

産後の生理(月経)の再開時期は、人によってかなり違います。また、再開した生理が妊娠前の生理と様子が違うことで、不安になるママもいるようです。
この記事では、気になる生理の再開時期やその特徴、再開した生理の周期を整えるためのケアについて解説します。また、ママの体調管理や、次の妊娠計画に役立てていただける情報を紹介します。

監修した専門医

善方 裕美先生の写真

産婦人科医師 (医学博士)
善方 裕美  先生

よしかた産婦人科院長
横浜市立大学産婦人科客員准教授

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日本産科婦人科学会専門医、女性ヘルスケア専門医、日本骨粗鬆症学会認定医。大学病院で臨床研究を通して若手医師の育成に携わると同時に、国際出産イニシアティブ(ICI)に関東圏で初めて認証された分娩施設の院長も務める。女性が本来持っている産む力を活かせるように、そして、ママと赤ちゃんご家族にとって、幸せな出産と育児になるように、安全で自然なお産を守り、産後ケアの充実に取り組んでいる。家庭では3人娘の母。

産後の生理、再開時期は個人差が大きい

産後の生理が再開する時期には、母乳の分泌を促すプロラクチンというホルモンが大きく影響しています。なぜなら、プロラクチンには排卵を抑える働きもあるからです。
そのため、母乳育児のママはミルクだけで育てているママよりも生理の再開が遅くなる傾向があります。
ただし、個人差がかなりあるため、母乳育児を続けていても産後2カ月で生理が再開する人もいれば、産後1年過ぎても再開しない人もいます。

生理が止まっているのはプロラクチンの効果

授乳中は子育てホルモンと呼ばれるプロラクチンが脳下垂体から大量に分泌されます。プロラクチンには排卵を抑える働きがあるので、生理が止まることになります。この生理が止まっている期間に、これまで忙しく働いていた卵巣や子宮はゆっくり休むことができるので、健康的に生理が止まっている状態だといえるでしょう。

生理が止まるのは2つの女性ホルモンの減少も影響

生理の周期をコントロールするのが、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンです。この2つの女性ホルモンは出産と同時に分泌量が急激に減少し、とくに産後6~8週間は妊娠前よりも少ない状態になります。この2つの女性ホルモンが低下している期間は排卵が起こらず、生理は止まったままの状態です。反対に、この2つのホルモンの分泌量が通常に戻れば、いつ月経が再開してもおかしくありません。

産後の生理再開と授乳は関係している

排卵を抑える働きのあるプロラクチンは、赤ちゃんがママのおっぱいを吸うことが刺激になって分泌されます。
つまり、赤ちゃんがおっぱいを吸う回数が多いほど、生理の再開は遅くなる傾向があるといえます。ただし、エストロゲンやプロゲステロンの分泌を促す脳下垂体ホルモンの分泌が活発になると、母乳育児中でも生理が再開することもあります。

母乳育児の場合は産後2カ月~1年くらいで再開

母乳育児の場合、卒乳後3カ月くらいで生理が再開するのが一般的ですが、個人差が大きくあります。産後2カ月ごろから再開する人もいれば、産後1年を過ぎてから再開する人もいます。ただし、妊娠前から生理不順があったママは、なかなか生理が戻らない場合もあります。

ミルクだけ育児の場合は産後2カ月ごろから再開

ミルクだけで育てているママは、プロラクチンが分泌されず、卵巣への排卵刺激が始まるので、産後2カ月ごろに生理が再開するケースが多いでしょう。

産後の生理には変化があることも

産後に生理が再開するときの兆候は、妊娠前の生理の兆候と同じように、人によってさまざまです。肌が荒れる人もいれば、むくみが出る人、便秘になる人、下腹部痛が起こる人もいます。また、妊娠前は生理が近くなると下腹部痛が現れていた人が、産後もそのようなサインで生理が再開するとは限りません。
ただ、共通していえるのは、生理が再開して間もないころは生理周期が不順になりがちだということです。また、生理周期が安定してからも、妊娠前の生理とは出血量や期間、生理に伴う不快症状などが違ってくる場合もあります。

再開して間もないころは生理不順になりがち

生理が再開して間もないころは、ホルモンバランスの変動が影響して、生理周期が不順になりがちです。
また、生理周期が安定してからも、妊娠前とは違った生理周期になる人もいます。

経血が少ない

産後に再開した初回の生理は、排卵を伴わないことがあるため、出血量が少なくなる場合があります。その場合、生理の回数を重ねるごとに出血量は通常の量になっていくでしょう。
3~4回生理を経験しても、出血量が極端に少ない場合は、婦人科で相談してみましょう。

経血が多い

産後、ホルモンバランスの変化が影響して、妊娠前よりも経血の量が増えることがあります。
また、極端に経血の量が多い場合は子宮内のトラブルも考えられます。昼用サイズのナプキンを1時間ごとに交換しても漏れることがある、夜用ナプキンが2時間でいっぱいになるといった場合は婦人科を受診しましょう。

生理ではなく、悪露や不正出血の場合も

産後1カ月前後の出血なら、一度治まった悪露が再び出てきた可能性があります。また、産後2~3カ月ごろの出血は、生理の再開ではなく子宮内に卵膜などが残っていたことなどによる不正出血かもしれません。
いずれにしても、大量の出血やかたまりが出る、発熱や異臭を伴う場合は、すぐに婦人科か産院を受診しましょう。

産後、生理周期を整えるためのセルフケア

生理周期が整うと、次の妊娠計画が立てやすい、無理のない仕事やイベントなどのスケジュールを組めるなどのメリットがあります。次の妊娠を望む人もそうでない人も、生理周期を整えて生活の質を上げましょう。
生理周期を整えるコツは、女性ホルモンの分泌をコントロールしている自律神経が整う生活を送ることです。以下のポイントを参考にしてみてください。

栄養バランスのよい食事を3食摂る

3食の食事を決まった時間に摂ることで、自律神経のバランスが整いやすくなります。
また、食事の内容も大切です。産後のママの体にとくに必要なのは、鉄分とカルシウムです。
鉄分は血液を作り出すために重要な栄養です。出産時に失われた血液や、母乳の原料となる血液のために積極的に摂取しましょう。
一方、カルシウムは母乳を通してママの体から赤ちゃんへ移行する、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養です。
また、鉄分やカルシウムの吸収率を高めるビタミン類、疲労回復に役立つミネラルも忘れずに摂りましょう。

大豆製品を摂取する

大豆や大豆加工製品に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするため、積極的に摂取するとよいでしょう。大豆イソフラボンが豊富な食品は、大豆、納豆、豆腐、きな粉、豆乳などです。
ただし、大豆イソフラボンを過剰に摂取すると、かえってホルモンバランスの乱れを招くこともあります。大豆イソフラボンの摂取目安量の上限は70~75mg/日です。納豆1パックでもその半量程度なので、普段の食事だけで摂るだけなら過剰摂取になることはほぼないでしょう。

こまめに休息をとる

授乳期間中のママは睡眠不足になりがちです。昼夜を問わず、赤ちゃんが寝ている間はママも体を休めましょう
また、ママじゃなくてもできる赤ちゃんのお世話や家事は、パパや家族に担当してもらうなどして、疲れをためないことが大切です。

散歩など軽い運動をする

1カ月健診を過ぎたら、赤ちゃんと一緒に近所を散歩するのもおすすめです。地域の子育て支援施設などを訪ねてみるのもよいでしょう。適度な運動は自律神経を整える効果があり、外の空気を吸うことは気分転換にもなります。

リラックスできる時間を持つ

自律神経の最大の敵はストレスです。ストレスがたまらないように、リラックスできる時間を持つようにしましょう。例えば、入浴タイムに38℃~40℃のぬるま湯にゆっくり浸かってリラックスするのもおすすめです。

産後の生理が再開しない場合、受診すべきタイミング

母乳育児を卒業すると、排卵を抑える働きをしていたプロラクチンの分泌が減るため、生理が再開します。母乳を与えていないのに生理が再開しない場合は、ストレスなどが原因で生理が再開していない可能性もあります。
卒乳後3カ月以内に生理が再開しない場合は、早めに婦人科を受診しましょう。状態によっては生理を再開させるためのホルモン剤が処方されます。

生理が再開しないまま次の妊娠をすることも

排卵が再開していても、気づかないことが多いので、産後1回目の生理が来る前に妊娠することもあり得ます。
また、母乳育児を続けていて、まだ生理が再開していなくても、産後6カ月を過ぎるあたりから排卵が再開することがあり、妊娠する確率は高くなります。妊娠を計画していない人は、生理が再開していなくても避妊をしましょう。

産後の生理再開はあせらず、ゆったり待とう

生理をコントロールする女性ホルモンの分泌は、ストレスの影響を強く受けます。とくに次の妊娠を希望しているママは、いつ生理が再開するのかとても気になるかもしれませんが、あせらずゆったり待ちましょう。
また、生理は子宮や卵巣の状態、ストレス状態などを知るバロメーターにもなります。生理が再開した日から、日付・経血量・生理に伴う症状など、毎回の生理を記録しておくと、今後の妊娠計画や自分自身の健康管理に役立つでしょう。

【FAQ】産後の生理に関するよくある質問

産後の生理に関するよくある質問をまとめました。

Q.生理が再開するまでは避妊しなくてよいの?

A.次の妊娠まで期間を空けたい場合は、生理が再開していなくても避妊する必要があります。
通常、生理は排卵から約2週間後に訪れるので、産後初めての排卵時期にセックスをすると、生理の再開がないまま次の妊娠をすることもあり得ます。
とくに産後6カ月以降は、排卵が再開することが多く、生理が再開していなくても妊娠する確率が高いといわれています。

Q.生理の再開は早いほうが体によいの?

A.生理の再開時期が早いから体によいということはありません。
ただし、妊娠前から子宮内膜症だったママは、生理が止まっていることが治療になることもあります。
また、卒乳後3カ月たっても生理が再開しない場合は、排卵機能の低下やホルモンバランスの異常、次の妊娠の可能性なども考えられるので、婦人科を受診しましょう。

Q.産後、生理痛がひどくなったのはなぜ?

A.考えられる原因はさまざまで、家庭環境、食生活の変化や、ストレスなどが挙げられます。
生理に伴って現れる体調の変化が、妊娠前と産後で変わるのはめずらしいことではありません。ただ、激しい生理痛は生活に支障をきたしてしまうこともあるため、一度婦人科で相談することをおすすめします。
また、帝王切開で出産したママが、産後激しい生理痛になる場合は、「帝王切開瘢痕症候群(ていおうせっかいはんこんしょうこうぐん)」の可能性も考えられます。
これは、帝王切開によってできた子宮壁の傷あとが原因で、生理後に茶色いおりものが出る、生理期間が長くなる、生理痛がひどくなるなどの異常が現れる病気です。その場合、治療が必要なため婦人科を受診しましょう。

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