専門医に聞く!マタニティお悩みQ&A

Q.妊娠中期で腰痛がひどく熟睡できない。マッサージなどで改善する?【医師が回答】

2025.03.03 New

#マイナートラブル

腰痛がひどくなり、立ち仕事もつらいです。夜も寝返りを打つとズキンと痛みが走るので、なかなか眠れません。妊娠中期でこんなにつらいなら、妊娠後期になったら歩けなくなるのでは?と不安です。マッサージや整体に行ったほうがいいのでしょうか?(妊娠6カ月)
 

回答した専門医

善方 裕美先生の写真

産婦人科医師 (医学博士)
善方 裕美  先生

よしかた産婦人科院長
横浜市立大学産婦人科客員准教授

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日本産科婦人科学会専門医、女性ヘルスケア専門医、日本骨粗鬆症学会認定医。年間約700人の赤ちゃんが生まれる分娩施設の院長。女性が本来持っている産む力を活かせるように、そして、ママと赤ちゃんご家族にとって、幸せな出産と育児になるように、安全で自然なお産を守り、産後ケアの充実に取り組んでいる。家庭では3人娘の母。

A.骨盤ベルトやストレッチで緩和する可能性があります。自己判断でマッサージや整体に行く前に、まず産院に相談しましょう

妊娠するとホルモンや体形の変化の影響で、腰痛が起こりやすくなります。おなかが大きくなるにつれて腰痛が悪化する可能性もあるので、早めに産院に相談をしましょう。

対策としては、骨盤を正しい位置に整える、姿勢に気をつける、骨盤ベルトやサポーターを着用して腰への負担を減らすなどがあります。

マッサージや整体で症状が緩和されることもありますが、施術を受ける場合は妊娠への十分な知識がある専門家でないと心配です。産院内に理学療法士がいる場合は、産前産後にわたってケアしてもらえます。また、産院に専門家が在籍していなくても紹介してもらえる場合もあるので、まずは産院に相談しましょう。

妊娠中の腰痛はホルモンの変化も要因の1つ

妊娠すると分泌が増える女性ホルモンのプロゲステロンやリラキシンには、骨と骨とをつなぐ靭帯をゆるめる働きがあります。
そのため、骨盤を支える筋肉が弱かったり、筋力の左右差があったりすると骨盤がゆがみ、腰痛などの症状が出やすくなります。なかには妊娠4~5カ月ごろから腰痛が出始める人もいます。
さらにおなかが大きくなってくると、骨盤や脊椎、それを支える筋肉に負担がかかるので、ますます腰痛になりやすくなります。

妊娠中の腰痛対策

腰痛を軽減するためにまずできることは骨盤のゆがみを整え、骨盤が安定するようにサポートすること、そして骨盤が整った状態を維持するためにケアすることです。
いずれにせよ、骨盤まわりのケアは自己流で行わず、理学療法士や医師、助産師に相談するのがベストです。

両親学級やマタニティヨガのクラスなどで、腰痛対策のための骨盤ケアを指導してくれることも多いでしょう。
妊娠中の腰痛対策として自分で注意できることには次のようなものがあります。

  • 靴はローヒールのものを履く
  • 反り腰を避けてまっすぐ立つ
  • 座るときは骨盤を立てる
  • 起き上がるときはゆっくり慎重に
  • 骨盤ベルトを着用する
  • 入浴は湯船につかる
  • 眠るときはクッションなどを利用する

靴はローヒールのものを履く

ヒールが高い靴を履くと転倒の危険性があるだけでなく、体のバランスが悪くなり、腰に負担がかかりやすくなります。

反り腰を避けてまっすぐ立つ

おなかが大きくなってくると反り腰になりやすく、ますます腰に負担がかかります。
立つときは、頭のてっぺんに糸がついて真上に引っ張られているようなイメージで背筋を伸ばしましょう。
立ち仕事をするときも背筋を伸ばし、両足均等に体重がのるように心がけてください。外出時は、片方の肩だけにバッグをかけると左右差が出やすいのでリュックがおすすめです。

座るときは骨盤を立てる

猫背は骨盤がゆがむ原因になります。また、猫背で座ると子宮が圧迫されるため、ママも赤ちゃんもお互いがきゅう屈です。座るときも背筋を伸ばすことを意識しましょう。
椅子に座るときは丸めたバスタオルをおしりの後ろ半分に敷いて座ると、自然と骨盤が立ってよい姿勢になります。
また、床に座るときはあぐらがおすすめです。横座りは骨盤がゆがむのでNGです。

起き上がるときはゆっくり慎重に

寝た状態から起き上がるときは、横向きになってからひじや手をついてゆっくり起き上がりましょう。

骨盤ベルトを着用する

骨盤ベルトを着用することで骨盤が安定し、腰への負担が軽減できます。ただし、骨盤ベルトは正しく着用しないと効果を得られないため、初めて使うときは理学療法士や助産師に相談するのがおすすめです。

入浴は湯船につかる

腰が痛いからと冷やすのは逆効果です。温めて血行をよくすると筋肉がほぐれるので腰痛の緩和につながります。入浴は湯船につかって、体の芯から温まるようにしましょう。

眠るときはクッションなどを利用する

腰痛のときは脚を高くして寝ると痛みがやわらぐことがあります。ただし、おなかが大きくなってくると仰向けでは眠りにくいので横向きに寝て、脚の間に大きめのクッションをはさむなど、ラクな姿勢を探してみましょう。抱き枕などを使うのもおすすめです。

妊娠中の腰痛にはマッサージやストレッチも有効

マッサージやストレッチで骨盤や腰椎、背中を支える筋肉の張りをゆるめることも、腰痛改善に役立ちます。マッサージはパパの出番です。妊娠中から慣れておくと、お産のときの陣痛対策でも活躍するでしょう。

背骨のマッサージ

背中や腰の張りをほぐすマッサージです。心地よい強さを確認しながら、行いましょう。

横向きに寝る

パートナーに背骨の際を斜め上から指圧してもらう。左向きに寝たときは背骨の右側、右向きに寝たときは背骨の左側を押す

骨盤のゆがみを整えるストレッチ

ちょっとした骨盤のゆがみであれば、ストレッチを行うことで正しい位置に整えることができます。

仰向けになって両腕を左右に開き、両ひざを立てる。このとき、手のひらは下向きにする

息をゆっくり吐きながら両ひざを左側に無理のない範囲で倒しきったら、元の位置にひざを戻す

反対側も同じように行う

2~3回1セット、1日1回程度行う

腰まわりのストレッチ(1)

骨盤を支える力が弱いことで起こる腰痛を緩和します。できれば、さらしなどで腰まわりを固定して行いましょう。

両手両ひざをつき、背中をゆっくり丸める

ゆっくり元の姿勢に戻す

5回1セット、1日2セット程度行う

腰まわりのストレッチ(2)

背中の筋肉の張りが原因で起こる腰痛を緩和します。できれば、さらしなどで腰まわりを固定して行いましょう。

両手両ひざをついた姿勢から、おしりをかかとに乗せるようにひいて、背中全体を丸める

そのままの姿勢で1分間キープ

1日1回でもOK

痛みが強いときや治らないときは受診を

骨盤のゆがみは、あぐらをかいて左右の足裏を合わせてみるとセルフチェックできます。そのときのひざの開き具合に左右差があれば、骨盤がゆがんでいる可能性があります。
ゆがみが大きい場合は自分で整えることが難しいので、助産師や理学療法士に相談してみましょう。
また、セルフケアでも改善しない場合や、生活に支障が出るほど痛みが激しい場合は、我慢しないで産院を受診しましょう。

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