2022.07.22
内臓脂肪や代謝の基礎研究を重ねてきた花王は、その成果を学術論文として公開しています。さらに、その成果を多くの研究者・専門家と共有・議論することで、内臓脂肪と食事習慣・栄養バランスの関係やその実践事例についての理解を深めていただくための学術講演活動を行っています。この記事では、2021年8月~2022年8月までの活動についてご紹介します。
2021年8月22日~26日の5日間、米国ジョージア州アトランタで現地・オンライン併用にて開催された米国化学会総会において農務省(米国)と農研機構(日本)の共催シンポジウム「日本食:成分と文化」が開催され、花王の高瀬研究員(生物科学研究所主席)が「健康的な日本人の食習慣を活かした内臓脂肪蓄積予防のための「スマート和食®」の開発」の講演を行いました。シンポジウムには日米の日本食研究者が会し、日本食の特徴的な食品の健康機能から食文化の特徴など幅広い発表と議論が持たれました。日本食に特徴的な食材選択とスマート和食®の栄養バランスが一致するとの花王の発表は日本食の健康機能を明らかにした成果として注目されました。
2022年3月1日~2日の2日間、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構,NARO)主催の第1回NARO食と健康の国際シンポジウム「「食」の研究を世界の市場へ」がオンライン開催されました。シンポジウムは4部(基調講演、栄養・健康、豊かな食と健康を支える作物開発、科学からビジネスへ)で構成され、花王の高瀬研究員(生物科学研究所主席)が栄養・健康セッションで「健康的な日本人の食習慣を活かした内臓脂肪蓄積予防のための「スマート和食®」の開発と実践」の講演を行いました。講演後は演者間のパネルディスカッションが行われ、健康的な食事を実践するための情報発信や社会の仕組みづくりが議論され、スマート和食®の社会実装の成果が注目されました。
2022年6月6日~9日の4日間、東京ビックサイトで現地開催された国際食品工業展(FOOMA Japan 2022)において美味技術学会の主催シンポジウム「日本食文化の継承を支える美味技術」が開催され、花王の高瀬研究員(生物科学研究所主席)が「内臓脂肪になりにくい食事「スマート和食®」の開発と社会実装」の講演を行いました。シンポジウムでは日本食文化を支える様々な食品の加工技術や栄養特性が議論され、花王はそれらの食材の活用とスマート和食®の栄養バランスの関係、内臓脂肪になりにくい栄養特性と社会実装事例を紹介しました。講演後は日本食の特性を生かしたスマート和食®の海外での実践可能性などについて、活発な質疑が交わされました。